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独自のマッサージで心と身体をほぐす「リラクゼーション森の香り」。

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独自のマッサージで心と身体をほぐす「リラクゼーション森の香り」。

先月東京で開催された「アジアマッサージ選手権」。腕に自信のあるセラピストたちが集まり、その技術を競いました。この大会のフリースタイル部門で優勝に輝いたのが、新潟市西区にある「リラクゼーション森の香り」の佐藤さん。タイ古式マッサージをベースにオリジナルの手技を組み合わせた施術で、なかなか予約の取れない人気ぶりなんだそう。佐藤さんがマッサージに興味を持ったきっかけや、大会のことについて聞いてきました。

リラクゼーション森の香り

佐藤 香織 Kaori Sato

村上市生まれ。美容学校を卒業後、美容師として働く。退職後はリラクゼーションサロンに勤め、マッサージの技術を学ぶ。10年前に独立し姥ケ山で「リラクゼーション森の香り」をオープン。5年前に新潟市西区へ移転。

タイ古式マッサージの奥深い魅力。

――そもそもタイ古式マッサージって、どういうマッサージなんですか?

佐藤さん:タイ古式はストレッチが入るので、身体を伸ばしながらほぐしていくっていう、すっごく相乗効果のあるマッサージなんです。約2500年の歴史があるそうです。

――そんなに昔からあるんですね。

佐藤さん:「ふたりでやるヨガ」とも言われていて、手技によっては施術する私も伸ばされて気持ちがいいんですよ。それにストレッチが加わると細かい筋肉まで緩むので、「気持ちいい」「すっきりした」っていう感覚にプラスして、持ちがいいんです。もちろん揉みほぐしもやる人によっては持ちがいいんですけど、タイ古式はそのスパンがより長いんです。しっかりとほぐれて持続性があるっていうのが、タイ古式の特徴だと思っています。

――佐藤さんはどういう経緯でマッサージのセラピストになったんですか?

佐藤さん:タイ古式をはじめたのが14年ぐらい前なんですけど、それまでは美容師をやっていたんです。でも手荒れとか環境とかいろいろあって、美容師の仕事から離れることにして、リラクゼーションサロンに勤めました。子どものときからずっとマッサージが好きだったんです。

――へ〜、マッサージを好きになったのには何かきっかけがあったんでしょうか。

佐藤さん:小学生のとき、お風呂上がりとか夜寝る前とかに左足がすごいだるくなったことがあって。もう、泣いて這いつくばりながら階段を上がるぐらい。その度に両親がマッサージをしてくれていたんです。それで「マッサージをされると楽になるんだ」っていう感覚が身に付いて、人にしてあげることも好きになりました。

――ご両親がきっかけだったんですね。

佐藤さん:高校生のときは女子バレー部のマネージャーだったんですけど、選手にもよくマッサージしていました。マッサージが習慣づいている人生です(笑)。これを仕事にしてみたいなって思いました。

――最初からタイ古式マッサージだけに興味があったわけではないんですね。

佐藤さん:勤めていたサロンでいろいろ学んで、そこのお店にたまたまタイ古式があったからはじめたっていう感じです。でもやってみたら魅力がすごくって(笑)。独立して10年経ったんですけど、どんどんタイ古式を好きになっていますね。

――ここへ来るお客さんは身体の痛みとか不調とか、何かしら悩みがある人が多いんですか?

佐藤さん:そうですね。身体の不調だとか、「心が疲れています」って言う方もいらっしゃいます。「ここで吐き出して帰ってください」と言って体をほぐしていると、いろいろおしゃべりしてくれるんです。終わった後は「スッキリした」「来て良かった」と言っていただけますね。

――施術を通して、身体だけじゃなくて心も整えているんですね。

佐藤さん:心と身体ってリンクしていると思っていて。例えば肩周りが凝っていると脳に影響して、ボーっとしたり集中力が続かなかったりすると思うんです。でもそれがスッキリすることで目がパッと開いて「よし、やるぞ」って思えたり、嫌なことを忘れてポジティブなマインドになったりすることが多いですね。

オリジナルの手技が認められて、大会で優勝。

――先月はマッサージのアジア大会で優勝されたそうですね。おめでとうございます。どのくらいの規模の大会だったんですか?

佐藤さん:ありがとうございます。「アジアマッサージ選手権」という大会で、参加者がだいたい350人ぐらい。全部で6部門あるんですけど、私が参加したフリースタイル部門はいちばん参加者が多くて72人ぐらいいました。

――その中での優勝ってすごいですね。マッサージの大会ってことはタイ古式に限らず、いろんなジャンルのセラピストの方が集まる大会だったんですか?

佐藤さん:そうですね。ボディケア、フェイス、オイルとか。フリースタイルはオイルを使ってもいいしタイ古式ベースでもいいんです。ただ私がやっている手技はベーシックなタイ古式マッサージというよりも、オリジナルの技が多いんですよ。なので、そのオリジナルの手技を見てほしくてフリースタイル部門で参加したんです。

――マッサージの大会って、どういうふうに審査されるんですか? 審査員に直接マッサージをするとか?

佐藤さん:いえ、マッサージを受ける人は審査の対象外で、施術しているところを審査員の方が見て回って審査をするんです。部門によって審査項目があって、姿勢、身体の使い方、お客様への接し方、あとは解剖学に基づいた流れでやっているかとか。そういうふうにプロが見て分かる審査項目がいくつかあって、その評価得点で決まります。

――優勝を目標に、大会に参加されたんでしょうか。

佐藤さん:せめて入賞したいっていう思いはあったんですけど、優勝は考えていませんでした(笑)。去年大会に出たときにすっごく成長できたから、今回も絶対に何かしら得て帰れるなと思ったんです。去年見てくれた審査員の方たちが今年もいて、結果が出た後に「去年との差がすごい」「成長したね」と言ってくださって。そこも評価していただけたのかなと思います。

――積極的に大会に参加されるようになったのは最近なんですか?

佐藤さん:去年からですね。自分の施術がどこまで通用するのか試してみたくって。最初に出た大会では自分に足りないものが多すぎて「まだまだ未熟じゃん」と思ったんです。その大会で学びたい先生が何人か見つかったので、実際に学びに行ったり、現状維持にならないように学び直したりして、仕事へのモチベーションが変わっていきましたね。

セラピストとして、学ぶことを止めたくない。

――優勝を経験して、気持ちの面で変化はありましたか?

佐藤さん:ありました。「優勝」って、やっぱりちょっと違うなって思うんです。周りからの期待とか、そういうものが一気にのしかかってきて。「チャンピオン」っていう立場で中途半端じゃいけないなとか、学び続けてみんなに発信する側に来ているなっていう実感があります。だから自信を持って伝えていけるようにならないとなって思います。

――チャンピオンの重みを感じたわけですね。

佐藤さん:8月にも大会があるんですけど、その大会は審査員に施術をして、受け感と効き感を審査されるんです。「これが私の求めていた大会だ!」と思いました(笑)。頑張んないとなって。

――佐藤さんが「こうなれたらいいな」と思い描くセラピスト像はありますか?

佐藤さん:やっぱり、いちばんはお客さまですよね。大会はあくまでもお客さんに施術するための成長過程。今は講師もやっているんですけど、施術するのが好きなので、お客さまに喜んでもらえることにやりがいを感じるんです。だから学ぶことを止めたくないっていう気持ちがあります。私に会って「ここへ来てよかったな」と思っていただけるセラピストになりたいですね。

リラクゼーション森の香り

新潟市西区松海が丘4-6-14

TEL: 080-7580-2509

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