さんたつ読者&編集部が挑んだ「大人の自由研究」6選
大人になった今こそ、好奇心の幅を広げたい! そこで、この夏にさんたつサポーター&さんたつ編集部が挑戦してみた、“自由研究”を記事としてまとめました。簡単にできる実験から、街の新しい一面を発見できるような調査まで。忙しい日々のなかでも、夢中になって興味関心を深めるきっかけにしてもらえたらうれしいです。
光の軌跡を作ってみた
今回は散歩ではなく自由研究がテーマ。空間に光をデザインしてみるそんなオシャレな実験だぞ。
暗闇でスマホ撮影すると光の軌跡が写るのは、iPhoneのナイトモードではシャッターを数秒間開放して光を集めるからなんです。今回やってみたのは、子供のお気に入りの七色ブレスレットを暗闇でぶん回し、iPhoneで撮る実験。軌跡や残像が現れて大爆笑、時に心霊写真のような仕上がりに。
仕組みを知れば「失敗」も楽しい自由研究に早変わり。大人も子供も一緒に遊べる、夏のおすすめ自由研究です。
[休日ぶらぶら散歩さん]
数字に左右されながら、いつもと違う散歩を自由に研究してみた
研究目的:日々の散歩は、自らの選択の積み重ねで形作られる。そこで、自ら“選択しない”散歩をしたら、いつもと違う散歩ができるのではと考え、検証してみた。
方法:道が分かれているポイントにおいて、乱数生成(指定された範囲内の数字をランダムに生成させる仕組み)で「1」なら直進、「2」なら右折、「3」なら左折というルールで実践。
結果:御茶ノ水・聖橋をスタート地点とし、神田明神方面へ。数字に振り回された散歩は、素敵な階段を3回下らされ、男坂を2回上らされた。
考察:細い路地に入ると、同じところをぐるぐる回る可能性も高い。大通りに出られるかどうかで、次の街へ進められるか左右される。
今後の課題:「直進」の確率を上げることで別のエリアへ展開しやすくし、より楽しい散歩を目指す。
[編集部・阿部]
思い出の景色を刺繍に込めてみる【浅草中央通り】
先日『浅草5656会館』にて、松原タニシさんのイベント&著書のサイン会に参加した帰り道。浅草中央通りの路地からきれいにスカイツリーが見えたので、写真を撮りました。その日は小雨が降っていてうまく写真が撮れず。後日、本当に撮りたかった景色を、サイン本を保護する手刺繍ブックカバーとして作ってみることに。
①写真を参考にしつつ景色を下描き(スカイツリーを中央に描き直すなど)
②水に溶ける下絵シートに水性ペンで写す
③布に貼る
④シートの上からひたすら刺繍する
その後シートを水に溶かし、ブックカバーとして布を縫い合わせ完成。
旅先で本を買うことが好きなので、また時々作りたいなと思っています。
[綾部亨さん]
都会の「空」を探す散歩。都会に“スキマ”を求めて
「空」が足りない!
突然ですが、そう感じることはありませんか。
風景はビルに切り取られ、満員電車に押し込められ、あっちのカフェもこっちの喫茶店も満席……。都会は嫌いではないけれど、ぎゅうぎゅうに詰め込まれた日々の中で「スキマがある」ということにほっとする瞬間が私はあります。
そんなわけで自由研究として、都会の「空」を探してみました。青い空をイメージしてつけたであろうビルやアパートの名前、遠くへ連れて行ってくれそうな行き先表示、「あいてるよ」と教えてくれるサイン。そういうものに出合うと、なんとなく心が落ち着きます。もちろん本物の空を眺めるのがいちばんですが。
次は「海」を探したり、「山」を探すのもいいかもしれません。
[編集部・渡邉]
山梨県のある地域の男性観光客の多さについて考えてみた
いつも行くたびに思っていた。甲府方面の寺社における男性観光客が多い気がするんだが。甲府方面には日本庭園のいいお寺が多く、魂が浄化していくところが多いため、ワイナリーはしご酒ついでに寄る寺社で気になっていました。というわけで、18きっぷ旅ついでに躑躅ヶ崎館(つつじがさきやかた)(武田神社)に行ってみました。
相変わらず男性の方の割合が多い神社でしたが、前にはなかった建物に入ってみたところでその理由が判明しました。休憩所を兼ねた『甲府市武田氏館跡歴史館』。躑躅ヶ崎館の遺跡の一角の上に立つ建物です。こちらも男性の割合が多い気がしましたが、武田氏と躑躅ヶ崎館、甲府城へ移るお城の経歴と一族の記録を見て思いました。けた違いに強くないか武田氏。滅んだ理由がよくわからないのですが。特に信玄時代の戦の勝率が半端ない件について。
男性陣が武田氏関連の建物に集う理由を知った夏でした。次回は甲府五山完全制覇してみようと思います。
[佐久屋さん]
あなたはどの色?とりどりのカラーコレクト散歩
前から街の色について考えてみたかった私は、大人の自由研究としてひとつの色を集めるカラーコレクト散歩をすることにしました。今回のテーマは赤。
意識して歩いていると、「なんで提灯は赤なんだろう?」「喫茶店のモケットチェアも赤が多いよなあ……」と、赤が採用された理由についてじっくりと考えるように。
古来、日本では太陽や火、血などに通じることから神聖視されてきた赤。魔よけのためや、人をひきつけるため、注意喚起をするため、食欲を増進させるためなど、色に注目する散歩は、その土地の人たちが色に見出してきた意味、任せた役割を考えるきっかけになります。次は特定の街のカラーパレットをつくってみたいなあと画策中。
[編集部・桑原]
構成=さんたつ編集部