Yahoo! JAPAN

人々が集う渋谷の“秘密基地”。『ザリガニカフェ』で創業から変わらない名物カレーを味わう

さんたつ

渋谷NHKや代々木公園のほど近く、宇田川町エリアで20年以上続く『ザリガニカフェ』。学生からサラリーマンまで、時間帯によってさまざまな年齢の人が入れ替わり訪れる人気カフェだ。奥行きのある店内は広々としているが、どこか隠れ家のような落ち着きがある。一度席についたら長居したくなる秘密基地のような空間で、創業から提供し続けている名物カレーを味わってきた。

『ザリガニカフェ』……印象に残る店名の由来

渋谷駅から代々木公園方面に歩くこと約10分。NHKの近くにあるビル1階に、ひっそりと店を構えるのが『ザリガニカフェ』だ。無造作にメニューが書かれた黒板と、その奥に見える年季を感じる赤枠の扉は海外のような雰囲気があり、思わず足を止めたくなる。

『ザリガニカフェ』は、近隣の学生やオフィスで働く人、SNSを見て遠方から訪れた人など、さまざまな人々が集まる人気のカフェ。この日取材に訪れたのは平日でランチのピーク時間を過ぎた頃だったが、それでも次々と絶え間なくお客が訪れていて、このカフェの人気ぶりを感じることができた。

お話を伺ったのは、10年前から『ザリガニカフェ』で店主を務める加藤さん。この店についてまず尋ねてみたくなるのが、なんといっても印象的な店名の由来だ。

「昔よくザリガニ釣りに行ったオーナーが、この店に訪れたお客さんが子供の頃の遊び場を思い出して懐かしい感覚になり、また訪れたくなる場所になるようにと願いを込めて名付けたみたいです。店のコンセプトも、“子供の頃に遊んだ秘密基地”なんですよ」と加藤さん。

そう言われてみると、個性的なインテリアで彩られた空間は、まるで好きなものだけを集めた“秘密基地”のようだ。

そしてこの空間にいる人たちはみんなリラックスした表情を浮かべ、食事や会話を思うままに楽しんでいる。渋谷駅から少し離れた立地にあるため、落ち着いて過ごせる場所を求めている人たちが、自然とここに辿り着くのかもしれない。

オーナーの想いが詰まった空間は、それぞれが子供の頃の遊び場のように、のびのびと過ごせる不思議な空気に包まれている。

オープン当時から変わらぬ味。看板メニューのザリガニカレー

ランチメニューは、ドリンクとサラダ付きで各1100円。カレーのほか、サンドイッチなどの軽食や週替わりメニューなど4種類から選べる。

この店の看板メニューといえば、デザートのアップルパイと店のシンボル“ザリガニ”の名を冠したザリガニカレーだ。この日は、ザリガニカレーを、12時から17時まで提供するランチセットで味わってみることに。

カレーに使われているのは、オープン当時から変わらずスパイスや飴色まで炒めた玉ねぎ、鶏の挽肉などシンプルな具材。彩り豊かに添えられたチーズとピクルスも食欲をそそる。

食べてみると、辛さは控えめで深いコクがあり、チーズとカレーが絡み合うとよりまろやかな風味に。おしゃれな見た目のカフェカレーでありながら親しみやすく素朴な味わいで、一口食べるごとに心が安らぐ。挽肉がふんだんに入っていながら、鶏肉なのでさっぱりとしていてボリュームもほど良い。

さらりと食べられて満足度が高い一皿は、カフェでくつろぎつつ、お腹もしっかりと満たしたいときに最適だ。

イチゴがたっぷり入った、いちごミルクラッシー770円。  

せっかくなのでランチメニューと一緒に、店主の加藤さんが考案したこの店唯一のいちごミルクラッシーを頼んでみた。想像していたラッシーとはひと味ちがい、スイーツのようなかわいらしい見た目だ。

いちごミルクが好きだという加藤さんが考えたラッシーは、ダイス状に刻まれたイチゴがグラスの底までたっぷりと入っている。濃厚なイチゴの甘みが際立つラッシーは、カレーとの相性も抜群。お腹に余裕がある人は、カレーとラッシーという黄金の組み合わせを試してみてはいかがだろうか。

お腹を満たして店を出ると、赤色の扉と店のシンボルであるザリガニのロゴが目に入る。オーナーが入り口の扉をストロベリー・レッドに塗った理由は、ビートルズのジョン・レノンが子供時代に近くで遊んだ孤児院の名前「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」にちなんでいるのだそう。

この店で過ごしている間は、心の隅に眠っている子供の頃の思い出を、ひととき解放してみるのもいいかもしれない。

ザリガニカフェ
住所:東京都渋谷区宇田川町6-11 1F C号室/営業時間:12:00~22:00(月~金はランチタイム12:00~17:00)/定休日:不定/アクセス:JR・私鉄・地下鉄渋谷駅から徒歩10分

取材・撮影・文=稲垣恵美

稲垣恵美
ライター
北海道出身のお散歩・お出かけ好きライター。晴れた日はどこかに出かけたくてソワソワしだす。フリーペーパーの出版社勤務後、現在はフリーランスで活動中。

【関連記事】

おすすめの記事