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「酔わない動画」が簡単に撮れる!話題のジンバルカメラを使ってみた

特選街web

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おじさんだからなのでしょうか? それとも職業柄なのでしょうか? 日常を動画で撮影するのが苦手というか、あまり好きではないのです。スマホやカメラでそのまま撮るとぶれてしまうし、ジンバルを使うと大がかりすぎて日常の記録としてはちょっと……。そんなときに気になっていたのがコンパクトなジンバルカメラですが、背面モニターが小さすぎて、老眼で近眼のおじさんにはちょっと厳しい。そんな筆者が、大型モニターを搭載したコンパクトなジンバルカメラ「MOZA MOIN Camera」を使ってみる機会に恵まれたので、その様子を紹介します。

執筆者のプロフィール

齋藤千歳(さいとう・ちとせ)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在は昨年8月に生まれた息子と妻の3人、キャンピングカー生活にハマっており、約1カ月かけて北海道を一周するなどしている。

「ジンバルカメラ」ってなに?

ジンバルとカメラが一体化した「ブレ」の少ないカメラ

ジンバル(Gimbal)の本来の意味は、「ひとつの軸を中心にして物体を回転させる回転台の一種」だそうです。

しかし最近は、動画撮影などの際にブレを補正する装置を「ジンバル」と呼んでいます。傾き(ブレ)をジャイロセンサーで感知、横揺れ (ロール)、縦揺れ (チルト・ピッチ)、偏揺れ (パン・ヨー)の3軸を、ブラシレスモーターで制御することで、ブレを補正します。2軸制御のものもあるそうです。

このジンバル、カメラに別途取り付けるスタイルが主流で、一眼カメラ用はもちろん、スマホに取り付けるタイプのものでも、かなりの大きさです。そこで、最初からジンバルとカメラを一体化したものが登場。「ジンバルカメラ」と呼ばれ、小型で初心者でも扱いやすいものが多い傾向にあります。DJIの「OsmoPocket」などが有名ですが、今回筆者は「MOZA MOIN Camera」を使用する機会に恵まれたわけです。

今回使用した「MOZA MOIN Camera」。実勢価格は43000円前後。「手のひらサイズ」と言っていいほど小さいです。

普通に撮ったら動画はブレる

見ていると気持ち悪くなるほど揺れる

スマホや普通のデジタルカメラなどで、歩いたり走ったりしながら撮影した動画は、見ていると酔ってしまうほど激しく揺れているのが普通です。実は、筆者が動画をあまり撮影しなくなった理由の一つが、この「ブレ」です。

しかし、テレビや映画などでは、明らかにカメラが動いているのに、画面はあまり揺れません。そう、ほとんどのシーンでジンバルが使用されているのです。これを知って、実は筆者もジンバルを購入しました。

それが下の写真(左)の「DJI OSMO MOBILE 2」。見ていただくとわかるとおり、けっこう大きいですし、ジンバルだけで約485gあります。これに5インチクラスのスマホを取り付けると約200gプラスされ、総重量約700g。片手で長時間持つには、意外と重いのです。

スマホ用ジンバル「DJI OSMO MOBILE 2」(左)。ジンバルとカメラが一体となった「MOZA MOIN Camera」(右)と比べると、かなり大きいのがわかるでしょう。

また、撮影のたびにスマホをジンバルに取り付け、さらにスマホとジンバルをアプリでリンクさせる必要もあります。「あっ、おもしろい」と思ったときに、気軽に撮影できるという感じではありません。日常の記録として子ども撮影するといった目的には、とても向いているとは思えませんでした。

さらに、スマホとジンバルのバッテリー充電もそれぞれ管理する必要があります。結局、なにか動画をどうしても撮影する必要があるとき以外は使わなくなってしまいました。

MOIN Cameraとの出会い

近視&老眼にも優しい大型背面モニター

原稿執筆時には「DJI Pocket 2」が主流になっていますが、その前の「DJI OsmoPocket」を知ったときから、100gちょっとで3軸手ぶれ補正を搭載したDJIのジンバルカメラなども気になっていました。

しかし、元々近眼で、最近遠視(老眼)も進んできている筆者には、背面モニターが小さすぎるように感じ、実際にジンバルカメラを使ってみるチャンスがないままでいました。

そこに登場したのが「MOZA MOIN Camera」です。サイズは約129×37.8×32mmとコンパクトで、デジタルカメラの背面モニターよりもやや小さいものの、2.45インチという大きな90度チルト機構の付いたIPSのタッチスクリーンを搭載。それでも質量は約175gです。

軽量コンパクトでありながら、2.45インチの大型タッチスクリーンを搭載した「MOZA MOIN Camera」。

当然、3軸の手ブレ補正を搭載し、4K(3840×2160ドット)で60fpsという高精細でなめらかな動画を撮影可能。これまで、筆者が日常の記録として動画を撮影するのにハードルとなっていた部分が、すべてクリアされたジンバルカメラといえます。

MOIN Camera実撮

思った以上に広い14mm相当、120度の画角

動きながら動画を撮影しても、画面・画像がブレブレにならず、長時間片手で持っても疲れない軽量コンパクト。カメラとジンバルが一体化しているため、電源を入れればすぐに撮影できる。ジンバルカメラは、筆者が日常記録の動画を撮影するには非常に便利でした。

特に、今回使用した「MOZA MOIN Camera」の場合、あまり目がよくない筆者にとって、2.45インチの大型背面モニターは気持ちよく撮影できる大きなポイント。チルト機構を採用しているので、モニターを回転させると、子どもを撮影するときの低い位置、逆に高い位置からの撮影時にも画面が見やすく、撮影がとても楽です。

また「MOZA MOIN Camera」の大きな特徴としては、35mm判換算で14mm相当(約120度)と超広角撮影ができることが挙げられます。14mm相当は、ミラーレス一眼などでも超広角と呼ばれるレンズ焦点距離で、とても広い範囲を写せます。

実際「MOZAMOIN Camera」は、背景を大きく入れたい屋外や、撮影距離をとれない狭い室内でも、広い範囲を撮影できるといったメリットがありました。さらに、自分自身を撮影するセルフィーモードの際に、軽く腕を曲げた状態でも、背景と自分を十分に写し込むことができ、とても楽です。ただ、シーンによっては広角過ぎたり、画面周辺部に変形が出たりといった、超広角ならではデメリットをたまに感じることもありました。

息子をベビーカーに乗せてジョギングをしながら撮影した動画から切り出した1枚。ブレも大きく軽減されますし、14mm相当という広い画角で背景の風景もいっしょに写し込むことができました。

「MOZA MOIN Camera」は、撮影が非常に簡単なうえ想像以上に多機能で、筆者も十分に使いこなせていません。通常動画撮影のほかに、タイムラプスビデオやスローモーション、ループ撮影といったモード、さらには静止画撮影でも、写真の明るさを変えて自動的に複数枚撮影するオートブラケティング撮影、連写、タイムラプスフォト、パノラマ撮影モードなどが搭載されています。さまざまな撮影が楽しめて、より深く使うこなす楽しみがあるのもよいところです。

14mmという広い画角を活かして、寝ている息子の全体像から、徐々に近寄って顔のアップまでを撮影しました。何年か後に、息子といっしょに見るのを楽しみにしています。

まとめ

日常記録の動画撮影に最高!アクセサリーの充実に期待

筆者が動画撮影したくなった最大の理由は、ちょうど1歳になる息子の様子を記録したいからです。

これまでは、静止画(普通のカメラ・スマホ)でもいいかと思っていたのですが、立ち上がって歩きだそうとする瞬間(今のところ数歩しか歩けないのですが)、その必死に立ち上がって歩こうとする姿は、やはり静止画よりも動画で残したいと思います。なかなか思うように撮影できていないのですが……。

見るのが嫌になるようなブレた動画では嫌ですし、かといって、いつ立ち上がり歩き出すかわからない息子を、カメラ+ジンバルやスマホ+ジンバルで撮影するのはちょっと現実的ではありません。そんなときに、ジンバルカメラ自体に大型モニターを装備した「MOZAMOIN Camera」は、日常を動画記録するのに本当に便利です。

筆者のように子どもだけでなく、自宅でくつろぐネコやイヌの散歩などを撮影しても、絶対楽しいと思います。日常を動画で記録する最高の相棒といえるのではないでしょうか。

ただし、気になる点もあります。タイムラプス撮影などで三脚を使用したいのに対応したねじ穴がないとか、撮影時の落下を防ぐためにストラップを付けたいのにストラップの穴がないといったことです。このような点をカバーする、オプションや周辺アクセサリーが充実してくることを期待しています。

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