八景島産ワカメが給食に 金沢区内10小学校で初
金沢区内の小学校10校(金沢、文庫、富岡、西柴、西富岡、並木第四、釜利谷東、小田、高舟台、能見台南)の給食で3月13日、横浜・八景島シーパラダイスの「うみファーム」で収穫されたワカメが提供された。金沢区が(株)横浜八景島と連携し、区の特色である海と緑を活用し、子どもたちの環境への意識や地元の海への愛着を育む目的で実施された。
今回の「八景島ワカメ給食プロジェクト」は昨年夏、同社から横浜市への地域貢献に向けた提案をきっかけに、同施設のある金沢区内で参加校を募集。希望した10校で実現に至った。
この日の献立は同施設で収穫したワカメの入った味噌汁、ひじきごはん、きびなごフライ。区内小学校10校で4716人分、計51kgのワカメが使用された。一人約2gのワカメが、じゃがいもや玉ねぎ、えのき、小松菜など普段の具材とともに味噌汁に入れられて提供された。
植え付けや収穫も
同施設では、市・区と連携した温暖化対策事業「横浜ブルーカーボン」の一環で、ワカメの収穫体験イベントを企画。身近な海に親しみながら、ワカメをはじめとする海藻が温暖化の要因となる二酸化炭素を吸収することなどを学んでもらおうと2011年から実施している。
給食実施校の一つの金沢小学校では、13年から毎年4年生を対象に、同施設のワカメの植え付け・収穫体験に参加してきた。今年度は12月中旬に植え付け、2月末に収穫体験を実施。植え付けから収穫まで体験した児童たちも、この日の給食で八景島産のワカメを味わった。永島諒さん(4年)は「収穫したワカメは想像の2倍以上の大きさでびっくりした。柔らかくて美味しい」と笑顔でワカメを食べていた。給食を一緒に食べた同施設飼育員の野村俊介さんは「八景島で収穫したワカメを実際に食べることで、地球温暖化や地産地消について、子どもたちに理解を深めてもらえたら」と話した。
給食プロジェクトについて、同社の担当者は「来年度以降、実施校を市内へと広げ、継続したい」と話している。