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大分トリニータ 新たなスタイルに挑戦 開幕5試合で自信を深めたい 【大分県】

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選手自身が判断することで、躍動できる環境に

 約1カ月半の準備期間を経て、大分トリニータがJ2リーグ開幕を迎える。3年ぶりに復帰した片野坂知宏監督が、どんなチームづくりをして、どんな準備を進めてきたのか。開幕戦はその成果を披露する場となる。片野坂監督は「38分の1の試合」と特別感はなく、結果に一喜一憂することなく目の前の試合に全力を尽くす姿勢は変わらない。開幕前に負傷者が続出したのは想定外であったが、「シーズン中に起こり得ること」(片野坂監督)と、開幕後も選手の組み合わせを試しながら勝利を目指す。

 

 前回指揮を取ったときは、監督と選手の距離に一線を引き、事細かく戦術を落とし込んでいたが、今季は選手に一任することが増えた。「立ち位置など細かく設定すると選手が躍動しない」(片野坂監督)との思いがあり、方向性さえ間違わなければ問題なしと大きく構えている。それは監督業から離れた期間に、サンフレッチェ広島の練習に参加して学んだことだという。「ミヒャエル・スキッベ監督は選手に対して常にポジティブで、ミスやネガティブなことは全く言わない。選手が伸び伸びプレーし、躍動する余地を与えている」

 今季は攻守に切れ目のない「シームレスなサッカー」を掲げている片野坂監督は「新しいフットボールスタイルを築きたい。3年前よりアグレッシブになっているし、見ている人を熱狂させたい」と熱く語る。

 

3年ぶりに復帰した片野坂知宏監督

 

 チーム全体で意思統一された守備がもたらす「守備から攻撃」へのアップテンポなリズム。その中核としてチームを引っ張っていくのが、前線に位置する渡辺新太だ。守備にスイッチを入れる役割を担い、前線から果敢に相手ボールを追い掛ける。「FWや中盤の選手が前から追ってくれるので、後ろの選手はすごく楽」とDF藤原優大が語るように、前線の選手は献身的に動いて相手を追い込むことでパスコースが限定され、後方の選手が容易に相手ボールをインターセプト、あるいは相手のミスが誘発される。

 

 そして奪ったボールは素早く前線に預け、シンプルに相手ゴールを目指す。中盤でパスをつないで執拗(しつよう)にサイド攻撃を行っていた昨季後半の戦い方と打って変わり、高い位置でのポストプレーや渡辺のドリブルなど駆使しながら、常にゴールを狙う。

 これらのプレーを90分間続けることは容易ではないが、プレーが単調にならぬように戦況を見極めながら使える引き出しを増やす作業は続く。勝利を重ねることで自信がさらなる強化へのベースとなる。序盤の5試合でいかに勝ち点を稼げるかがポイントとなりそうだ。

 

藤原優大ら新戦力がチームに融合している

 

 

(柚野真也)

 

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