カツオがびゅーん! 狙うは高得点 港町のご当地スポーツ幻の「かつおカーリング」【焼津】
静岡・焼津市の名物のカツオと、氷上のチェスと言われるカーリングが融合した「かつおカーリング」。不思議な組み合わせのご当地スポーツは、全世代で楽しめます。
【画像】記事中に掲載していない画像も! この記事のギャラリーページへ観光協会には経験者不在
まず訪れたのは、焼津市観光協会です。かつおカーリングについて聞いてみました。
焼津市観光協会・仁藤里美さん:
「うみえ~る」で以前イベントをやっているのを聞いたことがあります
「うみえ~る焼津」は港にある水産物の販売施設ですが、観光協会ではかつおカーリングの存在を知っているだけで、経験者はいませんでした。
ということで、焼津港エリアにあるうみえ〜る焼津へ。
焼津港で揚がる新鮮な魚介や、土産物などがそろう焼津のアンテナショップです。
かつおオブジェ付きのカーリング
うみえ~るに入る「やいづとくさんプラザ」の店長が詳しいということで、お話を聞きました。
やいづとくさんプラザ・山﨑正夫 店長:
焼津市を盛り上げるため、台座(ストーン)にカツオのオブジェを付けて、滑らせて競技しようと有志が考案したのが始まりです
10年ほど前に流行り始めていたカーリングが、冷凍カツオの水揚げの様子と似ていた事から異色のコラボが実現。
確かに、凍ったカツオが市場でびゅーんと滑っている様子は、カーリングに似ているかも。
うみえ〜るでは朝市のイベントとして開催していましたが、コロナ禍で休止。幻のご当地スポーツとなってしまったんです。
かつおカーリングのストーンを見せてもらおうと、山﨑店長に探してもらいました。
ところが、思わぬハプニングが発生。なんと「かつおカーリング」がない。
旧大井川町にある「とまとぴあ」という施設で、かつおカーリングをしたいという依頼を受け、この日は貸し出し中でした。
代わりに見せてくれたのは第1回大会のトロフィーです。
トロフィーの上に載っているオブジェが、かつおカーリングのストーンと似ているのです。
やいづとくさんプラザ・山﨑正夫 店長:
これと同じようなものの下にキャスターが5つ付いていて転がすと滑るようになっています
さらに詳しく話を聞くと、もう一つ驚きの事実が判明。
カーリングストーンを制作したのは、久本雅美さんや柴田理恵さんが所属する「ワハハ本舗」の大道具さん。
その出来栄えには山﨑店長も太鼓判。
プロフェッショナルの手によって作られたかつおカーリングは、どこから見ても立派なんだそう。
かつおカーリングとご対面
それならばと、貸出先の旧大井川町に向かうことにしました!
期待を胸に向かったのは、焼津市大井川児童センター「とまとぴあ」。いよいよ、かつおカーリングとご対面です。
車輪がついているので氷上だけでなくどこでも遊ぶことができます。しっかりとした作りも見事です。
夏休みで遊びに来ていた小学生とかつおカーリングを体験してみます。
ルールはいたってシンプル。1人1投ずつ投げて、止まった位置の得点が高い方が勝ちです。
的は一番外側が10点、真ん中が50点です。
まずは小学生たち3人が挑戦!
カツオがゴーッと音を立てながら進んでいきます。その様子は市場の冷凍カツオそのもの。
1人を除いては未経験者でしたが、全員みごとに10点を獲得しました。
続いて小倉彩瑛アナウンサーの番です。
大人のプライドがあるはずですが、なんと勢い不足で的に届かず0点でした。
このままでは終われない小倉アナ。優しい子供たちが「もう1回」と、再チャレンジのチャンスをくれました。ありがとう!
結果、右の車輪がなんとか的に入り10点を獲得。みんな仲良く10点でドローとなりました。
コロナ禍で幻となったかつおカーリングは、子供から大人までどこでも楽しめる、焼津ならではのスポーツでした。
※現在「とまとぴあ」にかつおカーリングはありません。興味のある方はうみえ~る焼津「やいづとくさんプラザ」(054-626-1561)にお問い合わせください。
■施設名 うみえ〜る焼津
■住所 静岡県焼津市鰯ヶ島136-26
■問合せ 054-626-1551