家を外側から守る! 塗装で外壁の防災力を高めよう
住まいの災害対策は耐震補強や家具の固定だけではありません。外壁塗装も防災に有効だということをご存じでしたか?
教えてくれたのは…
ひび、コーキングの傷みに要注意!
建物の耐震性は、家屋の構造・設計だけでなく、外壁塗装によっても高めることができます。
中でもひびの補修は重要。
ひび割れがあると雨水が浸入して内部の木材が腐り、地震時のダメージを受けやすい状態になるからです。
外壁の浸水リスクは自分の目で見て発見できます。
ひびの他、チョーキングといって壁から粉が出ている状態も危険なサイン。
モルタル壁のひび割れは分かりやすいですが、サイディング(パネル状の外壁)では外壁の隙間を埋めるコーキング部分の劣化が家を傷める要因に。
コーキングの劣化サイン
こんな状態になっていたら注意
コーキングは5〜7年で劣化が始まるといわれるので、10年以内の補修がおすすめです。
家屋内部が激しく傷む前に、早めの対策を意識しましょう。
塗装で作る 地震に負けない家
外壁塗装では、下地処理と上塗りを複数回行います。
塗装の手順
この工程で、防水性と耐震性に大きく関係するのが下地に使う塗料で、いくつかの種類があります。
塗料の種類
それぞれに長所がありますが防災という点で効果的なのはフィラー。
柔軟性があるため小さな揺れに強く、ひび割れしにくい特性を持ちます。
外壁の材質や状態によって適した塗料は異なるので、フィラーだけを使えば良いというわけではありませんが、適切な塗料を選びながら防水性・耐久性を考慮した塗装を行えば、確実に建物の防災力を高めることができます。
とはいえ見た目の美しさ、耐久性など、外壁に求めるものは人それぞれ。
防災力を最も重視したいなら、あらかじめ業者に伝えておくとよいでしょう。
燃えにくく火災に強い外壁もある
塗装には耐火性能を高める効果もあります。
一般的な塗料でも耐火性は向上しますが、特に不燃塗料と呼ばれるものは延焼を抑える特長があり、火災の被害軽減に威力を発揮。
住宅密集地にはおすすめです。
ただし耐久年数がやや短いというデメリットもあるため、塗装の目的に合った塗料を選ぶことが大切です。
信頼できる業者選びのポイント
外壁に危険サインが見つかっても、いったんは部分補修で済む場合もあります。
中には過剰に不安をあおり、不要な大規模改修を勧める業者もいるので要注意。
誠実な業者に建物の状態を正しく診断してもらい、計画的なメンテナンスを行うことが「災害に強い家づくり」のポイントです。