「ヘチマ」って食べられるって、知ってる? 焼いたり煮たりスープにしてみた
小学生の頃、学校でヘチマを育てていた。大きく育ったら持ち帰るようにとのことで、夏休みの登校日に収穫をした覚えがある。結果、そのヘチマはたわしになった。
先日、友人から庭で採れたヘチマをいただいた。また、たわしでも作るかとネットで工程を確認しようとしたところ、友人はこう言った。「スープにすると旨いよ」
ん??? ヘチマって……食べられるんですか????
・沖縄でよく食べるらしい
そう、どうやらヘチマは食べられるらしいのだ。中でも沖縄では、夏野菜としてメジャーな存在らしい。記者の出身地である福岡でも割とよく口にするものだと、地元の人が教えてくれた。知らなかったぜ。
あまりに成長し繊維が硬くなると食用として相応しくないようで、若いうちに調理するのが良いとのこと。友人はスープのほか、炒めたり焼いたりしても美味しいと言っていた。
皮はむかなければならないが、種を取り除く必要はないらしい。なんなら種のところが好きな人もいるようだ。そんな訳で、まずはそのまま焼いてみることにした。
・食べ方は無限大
手で持ったヘチマは、フワフワとしている。もっと硬いと思っていたので、驚いた。ピーラーで皮をむくと、白い面が見えてきた。どのように切るのが正解かわからなかったが、思い切って輪切りにしてみる。
中心に種が詰まっているようで、ゴーヤに似ている。油を引いたフライパンに並べて、柔らかくなるまで焼いていく。火を通すとかなりクタッとなるのだが、弾力もありそうで、ちょっとやそっとでは崩れることはなさそう。
最後に醤油を一振りして完成だ。皿に盛り付ける際に箸でつまんだが、やはりトロッとしていて今にも溶けそうなのに、形を崩すことはなかった。不思議な植物である。
見た目は白茄子に近いだろうか。さっそく食べてみると、これは面白い食感だ。ぷにぷにしていて、アロエっぽい。
味はウリっぽさはあるものの、至ってシンプルでクセがない。そうであるが故に、育てる際の土壌や水によって、影響を受けそうではある。とにもかくにも、どのような食材、味付けにも合いそうだ。
友人からもらったヘチマを使い切ってしまったので産直市場へ走り、新たなヘチマを入手。言われたように、中華スープに入れてみたり、豚肉と共に味噌で煮たりしてみた。
トロっとしているのに煮崩れないため、確かにスープの具材として有能だ。4分の1本使ったが、2分の1くらい入れても良かったなと思うほどにスルスル食べられた。
また何物にも染まる味であるため、味噌との相性も抜群。豚の脂と絡み合うことで、面白い食感と食べ応えが生まれ、これはこれで良い。いやはや、ヘチマの食べ方って無限大だな!
そんな訳で、すっかりヘチマのトリコになってしまった次第。夏の暑い時期、それも硬くなる前の限られた食べものだ。入手できる内に、しっかり堪能しておきたいと思っている。
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.