廣川奈々聖(わーすた)×白岡今日花(Task have Fun)×前田健太郎(六本木アイドルフェスティバル総合プロデューサー)[鼎談]伝説の2018年から今年の意気込みまで<RIF>を赤裸々に語り合う「ずっと変わらないイベントがあるっていうだけで心強い」「新曲も初披露して全員の顔を上げさせるようなライブをやりたい」
今年もテレビ朝日主催のアイドルイベント<六本木アイドルフェスティバル(以下、RIF)>が、7月27日(土)、28日(日)に六本木ヒルズアリーナで開催される。
2017年よりスタートし、毎年、これからの活躍が期待されるニューカマーから、現在のシーンを支える人気グループ、さらに長年活動を続けるベテランまで、幅広いアイドルが出演している<RIF>。
今回、<RIF2024>の開催を記念して、長年同イベントに出演しているわーすたの廣川奈々聖とTask have Funの白岡今日花、<RIF>総合プロデューサーの前田健太郎の鼎談を実施。馴れ初めから、伝説となった2018年などの過去のエピソード、そして今年の見どころなどについて3人にたっぷりと語り合ってもらった。
編集協力:竹内伸一
ウチのスタッフたちとも友達のように接してもらえるのはありがたい(前田)
――まずは、<六本木アイドルフェスティバル>とわーすた、Task have Funとの“馴れ初め”から教えていただけますか?
前田:
わーすたは、前身の<アイドルお宝くじパーティライヴ>(2017年3月10日にEX THEATER ROPPONGIで開催された<アイドルお宝くじパーティライヴ 春の神曲カヴァーしNIGHT>)に出てもらったのが“馴れ初め”じゃなかったかな。
廣川:
ひな壇に座っていた記憶があるんですけど……あれは(テレビ番組の)『アイドルお宝くじ』じゃなかったのかな? たぶん、AIに判定してもらう企画(「AIが選ぶ最強アイドル決定戦!」/2017年9月15日放送)に出たのが最初だと思います。
前田:
『アイドルお宝くじ』のレギュラー放送最後の対決企画だ! 僕はわーすたをまだよく知らなかったんだけど、若いスタッフが“iDOL Streetで今1番勢いのあるグループですよ! 「うるチョコ」(「うるとらみらくるくるふぁいなるアルティメットチョコびーむ」)は必聴ですよ!”って盛り上がってて、“へえ、そうなんだ”と。
廣川:
はははは(笑)。
前田:
でもね、おじさんだから1発目の「うるチョコ」では、“????”って感じでした(笑)。僕は『ASAYAN』をきっかけにモーニング娘。は好きだったけど、もともとアイドルヲタクではなくて。もともとモーニング娘。が好きで、卒論で取り上げたくらいなんだけど。とにかく、わーすたの第一印象は“なるほど、今はこういうものが流行っているんだ”って感じでした(笑)。「AIが選ぶ最強アイドル決定戦!」の時は、負けたんじゃなかったっけ?
廣川:
負けました……『アイドルお宝くじ』のイベントで、EX THEATER ROPPONGIに出させてもらった時のこともめちゃくちゃ覚えてて。EX THEATER ROPPONGIに立ったのが初めてだったし、イベントも初めてで。なんていうか、ちゃんとテレビ番組、歌番組の作りだったんですよ。めっちゃ緊張したのを覚えています。
前田:
そこは<六本木アイドルフェスティバル>の特徴かもしれない。ウチらは番組発のイベントだったので。
廣川:
ほかのライブとは違う雰囲気で緊張感があったし、私、すごく気合いが入りました。
前田:
番組がきっかけではあるんだけど、特にここ3~4年は、わーすたのライブにも頻繁に行くようになって。先輩グループでもメンバーが入れ替わっていくことが多い中で、わーすたは坂元(葉月)さんは卒業したけれど、オリジナルメンバーでやっているので、必然的にメンバーとの付き合いが長くなりますよね。それと、廣川さんだけは、ウチがわーすたを大事にしている以上に、ウチのイベントを大事にしてくれていて。
廣川:
あ、それ強調しておいてください、“私だけ”っていうところ(笑)。
前田:
ほかのメンバーがどう思っているのかはわからないんですけど、廣川さんは、本心なのかリップサービスなのか、毎回、“大好きなイベントに出られて嬉しい”って、SNSにわざわざ書いてくれるんですよ。
廣川:
リップサービスってなんですか(笑)。
前田:
2年前かな、コロナでわーすたが出れなくなってしまって。その時も残念だってSNSに上げてくれていて。廣川さんだけなんですよ。ほかの3人は、そういうの見たことない(笑)。
廣川:
私以外のメンバーはめちゃくちゃマイペースなので(笑)。
前田:
思っていても口にしない、“いちいち言わないのがロック!”みたいな感覚なのかな(笑)。
廣川:
わざわざ好かれようとはしないんですよ。でも、みんな、“その顔、もう1回してください!”なんて言って、前田さんと写真とか動画を撮るくらい<六本木アイドルフェスティバル>は居心地がいいんですよ(笑)。私たち、グループLINEでそれを共有してますから。
前田:
なんだか恥ずかしい(笑)。
廣川:
大丈夫です、外には出しませんから(笑)。
前田:
さっきも話したけど、グループとの関係が長く続いているので、そんなふうにウチのスタッフたちとも友達のように接してもらえるのはありがたいです。あ、でもそもそもウチにはiDOL Streetの大ファンだったスタッフもいて、“えっ、SENDAI Twinkle☆moonを知らないんですか!?”って普通に言ってくるから。知らない自分がおかしいのかなって思いますよね(笑)。彼の影響で好きになるっていうのはけっこうあるな。
廣川:
助かります(笑)。
台風の時、逆に盛り上がりましたよね。一体感がすごかった(白岡)
――Task have Funとの“馴れ初め”は?
前田:
「3WD」が流行った時は……。
スタッフ:
2017年ですね。
前田:
もうそんなに経つのか。その年の夏は、もう一世を風靡したよね。でも、その年はウチには出ていないんですよね?
白岡:
そうだったと思います。
前田:
ちなみに、例年、ウチの翌週が<TIF>なんですよ。だからウチは<TIF>の前座イベント。
白岡:
前座って(笑)。
前田:
向こうは“東京”、こっちは“六本木”だからね(笑)。<六本木アイドルフェスティバル>公式でも、“来週は<TIF>を楽しみましょう!”って告知しているし。僕は<TIF>に関係者として行くんですけど、ウチのスタッフは普通にチケットを買って観に行っていますからね。コロナ禍に無観客で開催された時には、彼も関係者として現場にいたんですけど、自作のリストバンドを作っていて(笑)。
白岡:
リストバンド、覚えてます(笑)。
前田:
そういえば、2017年の<TIF>で、会場で彼に会った時に“次は何を観に行くの?”って聞いたら、“Taskです!”って。当時、僕はTaskをよく知らなくて。“知らないんですか!? この夏1番盛り上がってますよ!”って。それでその年は呼べなかったけど、次の年に出てもらったのかな?
スタッフ:
いや、翌年の特別番組『アイドルお宝くじ特別編!!バレンタインだよ!愛の名曲カヴァーし NIGHT』(2018年2月11日(日・祝)にCSテレ朝チャンネル1にて放送)に出てもらいました。
前田:
わーすたにも出てもらったっけ?
廣川:
出ました。
ーー出演は、アップアップガールズ(仮)、大阪☆春夏秋冬、on and Go!、神宿、SUPER☆GiRLS、Task have Fun、転校少女歌撃団、9nine、ナナランド、PASSPO☆、パンダみっく、マジカル・パンチライン、妄想キャリブレーション、monogatari、わーすたの15組です。
白岡:
あの時代のよいラインナップ……すごすぎてドキドキする!
前田:
Taskのみなさんとは2018年のこの番組で初めてご一緒して、その夏の<六本木アイドルフェスティバル>に出てもらったんですよね。台風の年に。
白岡:
むちゃくちゃ覚えてます!
前田:
大雨の中、お客さんが“ハイハイハイハイ!”なんて声を上げていて。いつもは下手の袖からステージを観ているんですけど、あの時は会場の後ろにまわって、お客さんの様子を観ていて。Taskと一緒にお客さんたちが「3WD」で横移動をしているのを観たら、“台風の中、なんとか開催できてよかった”って思いました。
白岡:
あの時、逆に盛り上がりましたよね。一体感がすごかった。
前田:
Taskは確か、雨がピークくらいの時に出番だったんですよね。
廣川:
あの時間帯、雨がすごかったですよね。うちは一応晴れたんですよ。でも、「タピオカミルクティー」の衣装を着てて、絶対濡らしたくなかったんです。私たちの2組前が確かまねきケチャさんで、土砂降りの最悪な状況で。その前がTaskさんだったと思うので、本当にピークでした。
白岡:
超ピークでした(笑)。やばかったです。
廣川:
わーすたは晴れ女なので、雨が止んだんです(笑)。リリイベでも5分前に急に雨が上がったりしますから。でも、あの時は、若干降ってましたね。「タピオカミルクティー」の衣装でバケツみたいな帽子を被っていたので、終わったらそこに水が溜まっていました(笑)。
白岡:
土砂降りだったらやばかったですね!
1番欲しい時にアイスがもらえて、めっちゃ嬉しい(廣川)
前田:
2018年を経験しているグループというのは、やっぱり同志みたいな感覚がありますね。現在でも活躍しているグループは少なくなってきましたけど。Taskはイベントの時に周りのアイドルと交流するの?
白岡:
うーん、全然仲よくやるんですけど……。
前田:
Taskは3人の仲がいいからね。
白岡:
そうですね、最近は3人でポツンとしていることが多いかも。わーすたさんともコラボをやらせていただいたりもしたし、先輩グループさんと仲よくさせていただくことは多いんですけど、最近はあんまり……。
廣川:
めっちゃわかる! 私たちもやっぱり“長い時代を生き残ってきた人たちと交流する”って感じに思われちゃうんですよ。新しいアイドルさんもどんどん増えているし、話したい気持ちもあるんですけど、向こうが私たちのことを何だかレジェンドみたいな感じで見てくれたりして(笑)。話しかけられることも少なくなりましたね。
白岡:
歴が長いと、なんか話しかけづらいところもあるんでしょうね。私たちのことなんて知らないだろうなって思うこともありますし。
廣川:
コロナ禍になって、楽屋がめちゃめちゃ分けられるようになった時期があって。それからは、以前のようにアイドル同士の交流文化がなくなった気もします。
前田:
大部屋でみんな一緒みたいなことがないんだ?
廣川:
ないわけでもないんですけど、昔はもっと上下関係がしっかりあったというか、挨拶とかに行ってましたし。CDを持って行ったりして。
前田:
挨拶に行かないと怖そうなグループがいたからね(笑)。<六本木アイドルフェスティバル>の想い出って何かあります? アイスと台風以外で。
廣川:
あります、『串カツ田中』! あれ、めっちゃよかった!
前田:
それで、<六本木アイドルフェスティバル>が、初めてトレンド入りしたんですよね。“串カツ田中、食べたかったらSNSにアップしてください”みたいなことを貼り出しておいたら、みんな串カツを食べてる写真をアップしてくれて。急に<六本木アイドルフェスティバル>が6位くらいに入って、『串カツ田中』が3位か4位になった(笑)。
廣川:
そっちが上だったんだ(笑)。
前田:
そもそもは<テレ朝夏祭り>で『串カツ田中』のキッチンカーが出店していたんです。それで僕らの番組に取り上げてくれませんか?っていうお話をいただいて、“じゃあ、差し入れしてくれたらアイドルたちがきっと喜ぶと思うので、お願いします。SNSに投稿してもらうようにしますので”ってことでやってみたんです。そうしたら、アイドルたちが“串カツ6本食べた!”みたいな投稿をどんどん上げてくれて。それまで<六本木アイドルフェスティバル>のことを投稿する人なんていなかったのに(笑)。せいぜいグループの公式が“ありがとうございました”って写真を出すくらいで。ただ、『串カツ田中』をやったことで、この子たちは物をあげればSNSで拡散してくれるんだなっていうことに気づいて。
廣川:
ばれた(笑)。
前田:
その『串カツ田中』で学んで、我々はアイスを用意するようになったわけです。コンビニにあるようなショーケースを導入してね。面白かったのは、最初は2人も当然年齢が今よりも低かったでしょ。だから喜んで食べてくれたと思うんだけど、ちょっとお姉さんのグループは“身体が冷えるからいらないです”って(笑)。外は暑いけどアイスが置いてある部屋は涼しいので、そこで食べたらよくないと。それで最近は、ライブが終わってステージの下手から降りてくると通るテントのところに置くようになりました。
廣川:
あれ、天才的ですよ! 1番欲しい時にもらえて、めっちゃ嬉しい。
前田:
あそこに置くようになったら、みんな挨拶してくれるようになって。それまでは袖から楽屋へ戻っていたんだけど、テントにアイスがあるので、そこに寄ってから楽屋に帰る人が増えて。
廣川:
あ、アイスのところに滞在しちゃうから!
前田:
そう、アイドルがテントにいる我々に挨拶してくれて。そうすると“アイスを持って行っていいよ”“いいんですか!”みたいなコミュニケーションも生まれるようになった。
廣川:
作戦だったんだ(笑)。それに、人間の心理としてアイスをもらいっぱなしっていうのも罪悪感があるので、SNSに投稿しちゃうんですよ(笑)。
白岡:
あと、アイスをきっかけに会話ができますよね。
私、コラボでLINEを交換した子がいますよ(白岡)
廣川:
<六本木アイドルフェスティバル>のケータリングって、どんどん進化していますよね。この間のお正月の時なんて、お餅もあったし。それに最後はお土産もいただけて。
前田:
<六本木アイドルフェスティバル>の魅力はケータリングかあ(笑)。
白岡:
でも、ケータリングがあるおかげで、コミュニケーションが取れるんですよ。
廣川:
ほかのアイドルさんと話すチャンスだよね、ケータリングって。
前田:
僕らも近くにいるので、確かに声をかけやすくはなりますね。
白岡:
お正月の時は、メンバー3人で楽屋からこっそり覗いていたんですよ、話したいアイドルさんがケータリングに来ないかなって。どこかの楽屋から“ガチャ”って音が聞こえたら、そっと覗いて(笑)。
廣川:
可愛い!
前田:
ちなみにどのグループと話したかったんですか?
白岡:
東京女子流さん。ひーちゃん(新井ひとみ)が大好きなんです。ひーちゃんとしゃべりたくて、ずっと覗いてました。楽屋をコンコンってする勇気はないんですよね。
前田:
アイドルとして何千人もの前でパフォーマンスしたりしているのに、ほかのアイドルグループの楽屋を訪ねるのは恥ずかしいんですか?
白岡:
恥ずかしいというよりは、楽屋の中で何しているかわからないじゃないですか。お忙しいかもしれないし。
前田:
あ、そうか。恥ずかしいんじゃなくて気を遣っているんだ。邪魔したら悪いからね。
白岡:
そうです。申し訳ないので。
前田:
ケータリングのところだったら、話しかけても問題ないですよね。若いのに気遣いができて偉いね。
廣川:
いや、歴が長いからですよ。でも、ライブ前のルーティンとか、グループによって全然違いますよね。だから楽屋へ行くタイミングってホント難しい。
白岡:
30分前にはきっちりウォーミングアップを始めるグループもいるし、みんなで一緒にやるグループもいるし。楽屋に行くにしても、めっちゃタイミングを見計らいますよね。
廣川:
あと、<六本木アイドルフェスティバル>はケータリングも魅力ですけど、その先に交流させてくれる、交流を大事にしているイベントですよね。
白岡:
コラボもめっちゃありますもんね。
前田:
前座なんて言ったけど、<TIF>へのリスペクトがあるんですよ。だから、番組イベントだった時代には、1曲神曲をカバーしてくださいっていう企画をやったり……わーすたには「夏の扉」をやってもらったのかな?
廣川:
あ、歌いました! あと、カラオケの企画が毎回楽しいです。
前田:
そこはやっぱり<TIF>へのオマージュなんですよ。<TIF>でもコラボ企画をがっつりやるじゃない? でも、ウチでは、リハの時間を取ってもらえないと思っていて。<TIF>のようなコラボをやりたいけど、どのグループも時間がない中でできることは何だろう?と考えた時に、カラオケだったら肩肘張らずにみんな気楽に出てくれるんじゃないかなって。それだったら、どこかとどこかのコラボよりも、“赤集合”とか“福岡県出身”とか“誕生月”でくくるとかしたら、いろいろなグループが出られるから、面白い組み合わせができるかもって思ったんです。廣川さんは“福岡”のくくりで出たよね?
廣川:
去年はそれで出させてもらいました。
前田:
“福岡”は3回くらいやってるはず。
廣川:
そうですね。でもメンツが毎回違いますけど。カラオケの始まる前って、早く集合するじゃないですか。そこでもまたほかのアイドルさんと話ができるんですよ。
前田:
そこも友達になるチャンスなんだ。
廣川:
全部が交流(笑)。
白岡:
私、コラボでLINEを交換した子がいますよ。私は名前に“花”が入っているっていうくくりだったかな。あとは、年齢のくくりでも何度か出ました。でも毎回、(熊澤)風花と一緒なんですよね。歳も一緒だし、名前に花も入っているので。1回離れたバージョンもやってみたいです(笑)。
廣川:
前田さん、コラボの前とかに“2人、ヒマそうだからしゃべんなよ”ってアシストしてくれますよね(笑)。人見知りだからめっちゃ助かります。
白岡:
アイドルは多いですよね、人見知りの子。
愛があるとか、何度も出演させてもらっているイベントの方が、いいライブができる率が高い(廣川)
前田:
それは俺もそう思う。自分自身、3~4年くらい前までは、やっぱり仲のいい人としかしゃべらなかったんです。でも最近は知らない人とも話そうと思ってて。やっぱり(その人を)知ってるかどうかってけっこう大きくて。<TIF>だったり、ほかのイベントだったりで顔を合わせたりするから、お互いにちゃんと顔と名前を覚えておくと、“お疲れさまです”って声をかけたら、ちゃんと会話ができるんですよね。“お疲れさまです!”って声をかけたのに“はあ……?”って覚えていないような反応をされてしまうと、こっちも人間だから悲しくもなるわけですよ。だから、挨拶はちゃんとした方がいいと思います。結局、プロ根性も含めて、人としてちゃんとしているかは大切……やっぱりこちらとしても、ウチのイベントに出たいと思ってくれるグループに出てほしいじゃないですか。偉そうな言い方になっちゃいますけど。
廣川:
まさにそうだと思います。
前田:
長くやっているグループって、運営の人たちともちゃんとコミュニケーションが取れますからね。
廣川:
これはよくも悪くもなのかもしれないですけど、愛があるとか、何度も出演させてもらっているイベントの方が、いいライブができる率が高いですよね。
前田:
モチベーションがあるからね。
廣川:
そういう気持ちって、めっちゃ大きいなって思います。いいライブってやろうと思っても意外とできないって、ずっと感じてて……。
白岡:
一定のレベルを保つのって、難しいですよね。人間なので波があったりするし、コンディションも日によって違うし。
廣川:
“今日はメンバーの感覚がばらついているな”って思うこともあって。そういう意味では、毎年同じ時期にあるイベントは、メンバーの感覚が合いやすいんですよ。セットリストも決めやすかったりしますね。
前田:
わーすたに関しては、我々も勝手にセットリストを送りつけたことがあって(笑)。
廣川:
2通りのセットリストが送られてきました(笑)。
前田:
やっぱり超代表曲って<TIF>に取っておくんですよ。特に<六本木アイドルフェスティバル>の初期の頃は、そういう傾向があって。もちろん、超代表曲を連発はしたくないだろうし、“ここぞ”っていう時に出したいだろうし、その“ここぞ”は<TIF>なんだと思う。それは悔しいけど、普通に考えたらそうするし、それでいいんですよ。<TIF>が1番注目度の高いイベントなんだから。ウチは、そこにピークを持って行くための前座イベントだと言っているんでいいんですけど、“ああ、ウチではこういうセットリストなんだ”みたいな気持ちも正直あって。そんな話をわーすたのマネージャーさんにしたら、“じゃあ、希望があれば教えてください”って言われて。それで“希望だけ出させてもらいます”って送ったんですよ。
白岡:
どっちのセットリストが採用されたんですか?
廣川:
みんなで2通りのセットリストを見て、“へえ~、そっか~”って。で、それは一旦置いて、みんなでセットリストを決めました(笑)。
前田:
でも、気を遣ってくれて、それぞれのセットリストに入っていた曲を1曲ずつ入れてくれたんです。
廣川:
そうですね、1曲ずつ入れたと思います。
2組には尊敬の想いも込めて、出演していただいている(前田)
――最後に今年の見どころを教えていただけますでしょうか?
前田:
例年は2日間で30組くらいが出演していたんですよ。それこそ(マジカル・パンチライン)沖口(優奈)さんには“(<六本木アイドルフェスティバル>には)なかなか簡単には出れない”なんて言われたんだけど、今年は11時から20時までずっとイベントを開催することにしました。なので、いつも出てくれているグループから初めましてのところまで総勢45組が出演します。それだけの数を1ステージで観られるのって、そうないはずですよ。
廣川:
確かに全部観れるのはすごくお得! 移動の必要もないし。
前田:
自分の知らないグループにも触れてほしいというのが我々の気持ちなので。参加しているアイドルもたぶんそうだと思うんですよね。新規の人にステージを観てもらって、自分たちのことも気に入ってほしい、応援してほしいと思っているはず。それがフェスの本来の意義だとも思うし。いやホント、観に来てほしいです。我々スタッフが何回も会議して絞りに絞った45組だから。
廣川:
そうなんですね(笑)。
前田:
出場枠が増えるってことは選択肢が増えるってことだから。30組だといつも出てくれているグループが20組くらいあって、あと10組を選ぶって感じだったんだけど、今年はあと25組を選ぶわけで、そうすると意見も分かれるんですよ。45組を選ぶのは大変でしたけど、だからこそ観に来てほしい。まあ、<TIF>の前哨戦としてね、六本木で<TIF>への気持ちを盛り上げてもらって(笑)。
白岡:
何言ってるんですか、めちゃめちゃ全力でやりますよ(笑)。
前田:
そうしていただけたら嬉しいです。もちろん、アイスも用意してお待ちしていますので。
廣川:
しっかりポストします(笑)。
白岡:
えっとウチは……言ってもいいですかね?(マネージャーに確認)
Task have Funマネージャー:
言っちゃいましょう!
白岡:
ウチは<六本木アイドルフェスティバル>で新曲を初披露します! テレ朝動画logirlの『タスクダイアリー』という番組の主題歌になる曲で、作曲がクボナオキさん、作詞がなんと私たち3人なんです。お披露目は<六本木アイドルフェスティバル>と決めてました! タイトルもそこで発表します。
前田:
おお! ありがとう! 特別なアイスを用意しておきます!
廣川:
やばい、私たちも何か考えなきゃ(笑)。
白岡:
私たちも<六本木アイドルフェスティバル>が大好きなんです。
前田:
ホントに? それ、あんまり伝わっていないですよ(笑)。
白岡:
えっ、嘘でしょ! マジで大好きです。<六本木アイドルフェスティバル>ってすごく温かいイベントなんです。だからすごく楽しいですよ。あとは、今も話に出ましたけど、ステージが1つっていうのもすごくよくて。いっぱいステージがあるのも魅力なんですけど、出演する側としては、まずは自分たちのステージにお客さんを集めないといけないっていうところから始まるので、そこが難しかったりするんです。でも、<六本木アイドルフェスティバル>は絶対に観てもらえるじゃないですか。観てもらえさえすれば、あとはもうこっちのものというか……。
前田:
ライブには絶対の自信があるんだ。でも、その気持ちがないとダメですよね。
白岡:
なので、いつも以上に気合いも入るし、全員の顔を上げさせてやるぞ、みたいな気持ちです。
廣川:
カッコいい!
前田:
たまにいますよね、自分の推しじゃないと、スマホをいじっている人。せっかく来たんだからライブを楽しんでほしいですよね。
白岡:
それはこっちにも責任があるので。だから全員の顔を上げさせるようなライブをやりたいと思います。“やってやるぞ!”っていう気持ちです(笑)。新曲も持って<六本木アイドルフェスティバル>に臨もうと思っているので、それも楽しみにしてもらえれば。絶賛練習中ですので、頑張ります!
廣川:
あ~! 先に話せばよかった(笑)。何年も呼んでもらえているのは、本当にありがたいと思っていますし、当たり前じゃないと思っています。で、私たちもセットリストはめちゃめちゃ考えてて。前後に<TIF>やいろいろなイベントがあって、いろいろな兼ね合いもありますけど、私たちはそこを別に意識していなくて……シンプルにいいライブを絶対に届けるっていう気持ちでいつもステージに立っていますし、やっぱり六本木への愛があるので。お客さんとの距離がものすごく近くて、それも魅力だと思うんですよ。全体的にぎゅっとしているというか。ほかのグループのファンの人もちゃんと観てくれる印象もあるし。
前田:
ほかのイベントには規模では勝てない部分もあるけど、こちらはこちらなりに、ほかとは別の魅力があるイベントにしたいといつも思っているんです。言ってもテレビ朝日というそれなりの会社が手掛けているイベントなので、“テレ朝のイベント、しょぼいな”なんて言われたら嫌ですから(笑)。特典会を六本木ヒルズのところでやっているんだけど、あんなオシャレなブティックが並んでいるところで特典会なんて、ほかにはないでしょ?
廣川:
“六本木ヒルズで特典会”っていう響きがおかしい(笑)。
白岡:
存在しない言葉です(笑)。
前田:
そういう面でも面白い経験ができるイベントなので、ぜひ観に来てもらいたいですね。今日来てもらった2組は、ぐわぁ~と盛り上がってきたタイミングでコロナに直面してしまって、難しい時期を乗り越えてきたグループなんですよね。それで8周年、9周年と続けてきた。やっぱり守り続けるって簡単なことじゃないと思う。しかもほぼメンバーは変わらずに。何年も続けて出られることは簡単じゃないって言ってもらったけど、そもそもグループを続けることが簡単じゃないからね。2組には尊敬の想いも込めて、出演していただいているんですよ。
白岡:
ありがとうございます。
廣川:
私は昔のアイドルシーンの盛り上がり方が、すごく好きなんです。それが戻ってくることはないかもしれないけど、続けている私たちが、昔のいいところを受け継いで活動していけたらいいなって思っています。だから、ずっと変わらないイベントがあるっていうだけで、私たちにとっては心強いです。
前田:
ありがとう! コロナなどもまた流行っているみたいなので、おふたりも、観に来てくださるみなさんも気をつけていただいて、体調万全でお越しください! お待ちしています!
<六本木アイドルフェスティバル2024>
■開催日時
<DAY-1>2024年7月27日(土) 開場10:15 開演11:00 (終演20:00予定)
<DAY-2>2024年7月28日(日) 開場10:15 開演11:00 (終演20:00予定)
会場:六本木ヒルズアリーナ
■出演アイドル ※五十音順
<DAY-1>
iLiFE!、Appare!、アップアップガールズ(仮)、unSea、アンスリューム、カラフルスクリーム、クマリデパート、C;ON、Jams Collection、高嶺のなでしこ、でんぱ組.inc、東京女子流、≒JOY、Peel the Apple、×純文学少女歌劇団、風男塾、MyDearDarlin'、マジカル・パンチライン、rad sound rebels、ラフ×ラフ、ルルネージュ
オープニングアクト:AsIs、なみだ色の消しごむ
<DAY-2>
アップアップガールズ(2)、INUWASI、THE ORCHESTRA TOKYO、かすみ草とステラ、CANDY TUNE、SWEET STEADY、Task have Fun、テラス×テラス、ドラマチックレコード、虹のコンキスタドール、はっちゃけ隊、#ババババンビ、fishbowl、フィロソフィーのダンス、FES☆TIVE、FRUITS ZIPPER、真っ白なキャンバス、LinQ、わーすた、Onephony
オープニングアクト:PANDAMIC、LIIiEN
※今後も、随時参加アイドルを発表していきます。
■チケット
[各日] 全自由¥6800
※チケット一般発売:7月13日(土)10:00~