『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』無愛想で、口が悪いのに愛されキャラ! 主人公・遠野吠/ゴジュウウルフが人の心をつかむ理由【ゴジュウジャーメンバーの魅力 第1回】
2025年2月より放送中の『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』。スーパー戦隊シリーズ50周年を記念したアニバーサリー作品で、動物や恐竜=「獣(けもの、ジュウ)」をモチーフにしたヒーローが大活躍しています!
ゴジュウジャーのメンバーは、性格も価値観もバラバラで、全員がワケありの“はぐれ者”。ゴジュウウルフへ変身し戦う主人公の遠野吠(とおの・ほえる)も例外ではありません。口も悪ければ愛想もなく、アルバイトはいつも長続きせずにクビになるばかり……まさに典型的な“一匹狼”でした。
しかし、物語が進むにつれ、吠の魅力が少しずつ明らかに……! この記事では、そんな吠の魅力をいくつか紹介していきます。読み終わるころには、彼があなたの推しキャラナンバーワンになっているかも……!?
悲しみすら力に変える、放っておけない“愛されヒーロー”
一見すると吠は、無愛想で口も悪く、アルバイトもすぐクビになる不真面目そうな青年。パッと見は自己中心的で近寄りがたい存在です。――しかし、その裏には壮絶な過去が隠されていました。
吠は10歳の頃に異世界・ノーワンワールドへ迷い込み、そこから10年間も過酷な逃亡生活を強いられることになったのです。そこでは、願いを持てば怪人・ノーワンに取り込まれるため、吠は自分の心を押し殺し、生き延びることに必死でした。
やっと元の世界に戻ってきた時にはすでに20歳。読み書きはできても、学生らしい経験や青春とはほとんど縁がありません。そのせいか性格は不器用で愛想も悪く、アルバイトは長続きせずクビになるばかり。友達もいない典型的な“はぐれ者”になっていたのです。
しかし、テガソードと契約しゴジュウウルフとして戦い始めてから、吠はノーワンとのバトルの中で「普通の人が経験してきたこと」を体験しています。運動会ノーワンとのバトルでは子どもの頃にできなかった運動会に全力で燃えたり、マナーノーワンとの戦いでは作法が分からないなりに必死に挑んだり。さらに、ギャルノーワンに「ダチ」と呼ばれて「友だちってことか……?」と動揺してしまうなど、そのピュアさが随所で発揮されていくのです。
こうした不器用さと純粋さが、視聴者の心をわしづかみに。ゴジュウジャーのメンバーも吠を放っておけず、初デートをこっそり覗いたり、新しいアルバイト先まで応援しに行ったりと、すっかり“見守り隊”のような状態。吠はまさに“放っておけない”主人公なのです。
吠がゴジュウジャーの”レッド”である理由
吠の魅力は、ピュアさや愛され力だけではありません。彼はどんなときでも折れない「心の強さ」を持っています。
自分自身の願いを持たない吠の前に現れた、「どうしても叶えたい夢」を持つ堤なつめ。友達も家族もいない吠の前に立ちはだかった、国民に最も愛される総理大臣・熱海常夏。その支持率は驚異の5000%超。もし自分にないものを持つ相手と対峙したら、多くの人は劣等感に押しつぶされてしまうでしょう。けれど吠は違います。相手を認め、尊重しながらも、決してへこたれず、自分の道を突き進むのです。
その姿勢が最も色濃く表れたのが、実の兄・クオンとの因縁の戦い。クオンは吠を追い詰めるため、吠の初恋の人を消し去り「いくら弔い合戦をしても彼女は戻ってこない」と挑発します。普通なら心を折られてしまうような状況で、吠は逆に強さを見せつけました。
「でも振り向かねぇ、前に進む! オレは“失恋ナンバーワン”だ!」と、悲しみを力に変え、自らを奮い立たせて戦い抜いたのです。
さらに、力を欲する者に無限の力を与える危険なアイテム・オルカブースター5050を前にしたときも、その強さは揺らぎません。
先代ゴジュウウルフの変身者であり、前回の指輪争奪戦の勝者・熊手真白から「暴走してしまう」「危険すぎる」と止められながらも、吠は迷わず手に取ります。折れない心。悲しみすらバネに変える強さ。それこそが吠を“レッド”たらしめる最大の理由であり、視聴者を惹きつけてやまない彼の魅力だと思います!
まだまだ広がる! 吠とゴジュウジャーの未来
普段はぶっきらぼうで口も悪いのに、心の奥には真面目さや優しさや素直さを持っている。そんなギャップも、吠を“はぐれ者”から唯一無二のヒーローへと成長させているのではないでしょうか。
そして、そんな吠を中心に描かれる『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』は、まだ物語の中盤。これまでに見せてきたさまざまな表情は、きっと序章にすぎません。これから先、吠がどんな試練に立ち向かい、どんな新たな一面を見せてくれるのか。そして彼を取り巻く仲間たちがどのように成長し、チームとして絆を深めていくのか。期待は高まるばかりです。
吠に心を奪われるもよし、他のゴジュウジャーメンバーの魅力を掘り下げるもよし。彼らの成長や葛藤をリアルタイムで見届ける体験は、きっとあなたの心を熱くさせてくれるはずです!
まだまだ続くゴジュウジャーの物語。次にあなたの“ナンバーワン”になるのは、果たして誰なのでしょうか?
[文/五六七 八千代]