インドネシア発祥の発酵食品”テンペ”を堪能 宇部市 「HAKKOUTEI／はっこうてい」
健康のために発酵食品を取り入れたいと思っている方も多いのではないでしょうか‥？
今回は、初めて目にする人も多いインドネシア発祥の発酵食品で、
いろんな料理をおいしくするという万能食材を使ったランチを提供している宇部市のお店を紹介します。
宇部市西岐波の「HAKKOUTEI／はっこうてい」（山口県宇部市西岐波4579－9）は、
2024年１月にできた発酵食品のお店です。
店主は岡田広美（おかだ ひろみ）さんです
インドネシア発祥の発酵食品‟テンペ”とは？
岡田さんが使っているのが「テンペ」という発酵食品です。
インドネシアが発祥で、もともとは、バナナの葉などに自然に付着しているテンペ菌をつかって大豆を発酵させたもの。
良質なたんぱく質をはじめ、ビタミン、食物繊維、イソフラボンなどが豊富で、とっても栄養価が高いんです！
「HAKKOUTEI／はっこうてい」では、店内の発酵室で自家製テンペを作っています。
「発酵には丸一日かかります。発酵しすぎると黒くなったり、苦くなったりするので、いいところで冷凍保存しています」と岡田さん。
メインもおかずもテンペ尽くしの定食！
はっこうていのメイン料理のひとつ、テンペ入りのハンバーグを作ります。
‟インドネシアの納豆“とも言われるテンペですが、日本の納豆のように、強い香りや粘りはありません。
クセがなく、どんな料理にも合わせやすいんだとか。
ハンバーグには、細かく刻んで、合いびき肉と混ぜて使います。
「テンペは無味無臭なんですが、入れることによって、すごくまろやかなお料理に変わっていきます」と話します。
岡田さんが、なぜテンペ料理を作っているかというと…
母親の古中正恵さんが実家の岡山で健康かつおいしい料理を町おこしにいかそうとテンペ料理の店を営んでいて、
「その技術を継承してほしい」と母に言われたことがきっかけだそう。
ハンバーグにいれるテンペはさらに、こんな使い方も‥
粉状にしたテンペを入れて作った、テンペのお麩を入れること！
これにより、パン粉とは違った、ふわふわな食感のハンバーグになるそうです。
さらに、仕掛けは、もうひとつ。
卵白を泡立て、メレンゲにして入れているそうなんです。
さらに、タネは一晩寝かせてから使います。
メインは、手間をかけて作られたテンペ入りハンバーグ
テンペハンバーグランチ 汁物・酵素ドリンク付き 1650円
こうして作られたハンバーグにアツアツのデミグラスソースをかけて、完成！
肉汁があふれてきて、ふわふわで柔らかくテンペのふくよかな風味が加わります。
ジューシーなハンバーグもまろやかな味わいです。
そして、ハンバーグ以外の料理もいただきます。
実はランチのほとんどのおかずにはテンペが使われているそうです。
こちらは、カットしたテンペをそのまま揚げたもの！
テンペ自体の味はあまり強くないんですが、油との相性が抜群だそうです。
ほんのり甘くて、大豆の香ばしさに塩がピリッと効いていて、おかずでもおやつ感覚でもいけるおいしさでした。
続いては、ランチにつく汁物。
日替わりだそうですが、取材した日は粕汁でした。
これにプラスするのが、卓上に置かれている『テンペの粉』。
強い味や香りはないんですがどんな料理の味も邪魔することなく、まろやかさを増してくれますよ。
振りかけて入れると、あっという間に溶けていきます。
その他にもテンペ入りのお豆腐、テンペ入りのキッシュなど、まろやかで体も満足しそうな、ランチをいただきました。
テンペコロッケ 1個180円
さらにその魅力が引き立つというのが実は「コロッケ」なんです！
テンペ入りのポテトコロッケは、店内はもちろんテイクアウトもできますよ。
外はサクサクで中はほっくりとして優しい食感。
中には、ポテトとテンペがびっしり詰まっていて、味は決して派手ではないものの、ふくよかでマイルドなおいしさでした。
デザートにも‟テンペ”
ドリンク＆デザートセット （２種セット）380円
「HAKKOUTEI／はっこうてい」ではデザートにもテンペが入っています。
チョコのテリーヌは濃厚なチョコレートの風味がたまらない一品。
イチゴのレアチーズケーキは、爽やかな甘ずっぱさが味わえます。
「たくさんの人がテンペを知らなくて、すごく興味を持って来て下さるので、みなさん喜んで帰っていただけます。たくさんの方に食べていただいて、元気な体つくりをしていただけたらなと思います」と岡田さんは話していました。
今回、ご紹介したのはランチタイムのメニューですが、コロッケは、他のおかずとアレンジしたものが夜もいただけます。
栄養豊富で、料理をまろやかにしてくれる‟テンペ”
みなさんも体にやさしい、発酵食品を試してみませんか？
※今回は、2024年4月16日放送 yab山口朝日放送『YOU!どきっ』のコーナー「あちこちグルメ」の内容を記事化したものです。