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東レアローズ静岡が阿部裕太監督、重藤トビアス赳主将の新体制でスタート!SVリーグ開幕に向けて“知名度アップ”へ!

アットエス

セッター出身の阿部新監督、緻密な戦術強みに

10月に開幕するバレーボールの新リーグ「SVリーグ」に参戦する東レアローズ静岡(三島市)は6月1日、阿部裕太新監督、重藤トビアス赳新主将の新体制でスタートを切りました。チーム名を東レアローズから東レアローズ静岡に改め、地域に根ざした活動により一層、力を入れていきます。

就任間もない阿部監督は「リーグが変わってチームも生まれ変わらないと戦っていけない」と重責を感じています。これまで東レが築いてきた堅守という土台に「プラスアルファ」として心理的な駆け引きなど、セッター出身者らしい緻密な戦術をチーム内で共有し、強みにしようと考えています。「今までの東レとは何かが違う」と相手に思わせ、「気付いたら2点差で勝っている」という展開を狙うそうです。

日本代表のミドルブロッカー高橋健太郎選手、アウトサイドヒッター富田将馬選手の主力2人が抜けましたが、阿部監督は「今いる選手への信頼がある」と不安は感じていません。

ただ「スタメンはほぼ白紙」だそうで、「みんなモチベーション高く、新しいことに頑張って取り組もうとしてくれている。メンバーを選ぶのに迷いそう」と明かしました。

入団2年目の重藤選手を主将に選んだ理由は「意志の強さ」。「どの選手とも建設的に意見を言い合える印象がある」とのことでした。

重藤主将「駄目なことは駄目」

重藤選手は、主将を引き受ける際に迷いはなかったようです。サッカー元日本代表の本田圭佑選手がイタリアの名門・ACミランから背番号10を提示された時の心境を例に挙げ、「プレーが(身分に)伴っていないと非難されるかもしれないけれど、チャレンジしたい。責任を担い、生きている実感を感じたい。バレーのこと、チームのことを考えることが、自分のためになる」と受け止めたそうです。

スタッフにも年上の選手にも「駄目なことは駄目」と臆せず言ってきました。新人時代にゴミ捨てや片付けを担当した際も“分別”を徹底させるなど、チームにルールを浸透させました。

「球際を一つのテーマにすると、追いかけない選手がいたら、流さずに言う。人に言うことで自分もやらないといけないから、結果的に自分の質が上がる」と一貫しています。

店員の「趣味でバレーを?」に危機感

そんな重藤選手が早速“危機感”を感じた出来事を明かしてくれました。今オフにゴルフを始め、沼津市内にゴルフクラブセットを買いに行った時のことです。191センチと長身で目立つため、店員に「何かスポーツをやっているの」と尋ねられ、「バレーをやってます」と答えると、「趣味でバレーを?」と返されたそうです。

練習拠点の三島市では東レは知られた存在ですが、隣町の沼津市でさえ知名度が低いことを実感したそうです。SVリーグは将来的に5000人収容の施設でのホーム戦開催を求められます。今後は静岡県内全域での「東レアローズ静岡」の知名度アップが課題となります。バレーボールでリーグ優勝を目指すことはもちろんですが、「今まで以上に広報活動を積極的にやっていく」と意欲を示します。 

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