犬を飼って病んでしまう『育犬ノイローゼ』ってなに?表れる5つの症状から改善方法までご紹介
育犬ノイローゼとは
育犬ノイローゼとは、犬をお世話することや犬との生活に体も心も疲れきってしまった状態のことを言います。
トイレトレーニングが上手くいかず、お家の中のあちこちで粗相をしてしまうこと。無駄吠えをすること。物を噛んで破壊すること。他人や他犬に吠えること。
このようなことが飼い主にとってのストレスとなり、ノイローゼに陥ってしまうことがあります。
周りの人から「大丈夫?」「疲れてない?」と言われることが増えた。それは、育犬ノイローゼのサインかもしれません。
育犬ノイローゼの症状は、自分で気づき、何とかしたい!と考えることができる場合もありますが、ほとんどの人が気づけません。
最近何だか調子が悪い。何も手に付かない。いつも上の空だ。食欲がなく体重が落ちた。体や心に不調があるときは、育犬ノイローゼに表れる症状が出ていないかどうか、チェックしてみましょう。
最近犬を飼い始めた身近な人にも育犬ノイローゼに表れる症状が出ていることがあります。声掛けや手助けが必要かもしれません。
育犬ノイローゼに表れる症状
1.ちょっとしたことにイライラしてしまう
ちょっとしたことにイライラしてしまうのは、育犬ノイローゼに表れる症状である可能性があります。
何でこんなにイライラしちゃうんだろう。イライラした気持ちを愛犬にぶつけてしまって申し訳ない。なんてダメな飼い主なんだ…。
このように感じられるときは、育犬ノイローゼに表れる症状であると言ってよいでしょう。
2.ネガティブ思考になってしまう
ネガティブ思考になってしまうのは、育犬ノイローゼに表れる症状である可能性があります。
愛犬の育児に対してだけではなく、家族や仕事に対してもネガティブ思考になってしまうことがあります。ちょっとした出来事もマイナスにとらえて落ち込んでしまうことがあります。
自分のネガティブな考えが家族や職場にも迷惑をかけてしまうと思い、何か言われたわけでも起きたわけでもないのに、どんどん気持ちが落ち込んでしまうことがあります。
3.食欲がなくなってしまう
食欲がなくなってしまうのは、育犬ノイローゼに表れる症状である可能性があります。
体は栄養を必要としているにも関わらず、心が食べることを受け付けないのです。「ちゃんと食べてる?」と心配してくれる周りの声にイライラしてしまうかもしれません。
4.過食になってしまう
過食になってしまうのは、育犬ノイローゼに表れる症状である可能性があります。
イライラした気持ち、ネガティブな気持ち、ストレスなどを食べることで発散しようとしてしまうのです。
“疲れたときは甘いものが食べたい”という気持ちが暴走し、お菓子を大量に食べてしまうなどすることがあります。
5.逃げ出したくて涙が出てしまう
逃げ出したくて涙が出てしまうのは、育犬ノイローゼに表れる症状である可能性があります。
犬を里親に出してしまおうか。犬を飼わなきゃよかった。このように感じられてしまうことがあります。そのように考えてしまったことの罪悪感から、また涙が出てしまうのです。
逃れたいという気持ちから、実際に愛犬を手放してしまうこともあります。
育犬ノイローゼの改善方法
完璧主義をやめること
ちゃんとしつけなきゃ!という責任感や完璧主義は、育犬ノイローゼの原因になり、加速させてしまうことがあります。
少しハードルを下げてみましょう。低いハードルを越えることができたら、また少しだけハードルを上げ、ひとつずつクリアしていきましょう。
ひとりで考えないこと
私が飼い主なんだからしっかりしなきゃ!と、ひとりで悩んだり考えたりすることは、育犬ノイローゼの原因になり、加速させてしまうことがあります。
獣医師やドッグトレーナーに相談しましょう。うまくいかない時はプロに助けを求めることも必要です。
まとめ
育犬ノイローゼに表れる症状を5つ解説しました。
✔ちょっとしたことにイライラしてしまう
✔ネガティブ思考になってしまう
✔食欲がなくなってしまう
✔過食になってしまう
✔逃げ出したくて涙が出てしまう
育犬ノイローゼだと感じたら、誰かに相談しましょう。
もしも身近な人に“育ノイローゼかも…”と思われる人がいるときは、「わんちゃん元気?」「わんちゃんに会ってみたいな」「一緒にお散歩に行こうよ」などと声をかけてみましょう。
(獣医師監修:葛野宗)