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西宮・人気店の舞台裏 vol.6 阪急夙川~くらしのものsiro(シロ)~

ニシマグ

西宮には、数々の有名店があります。一見華やかに見える舞台の裏側には、 数々のストーリーがあります。そんな舞台裏にうかがいます。

くらしのもの siro (HPより)

料理をする、食べる、掃除する、くつろぐ、眠る そんな毎日のひとつひとつをつなげて私たちは暮らしています。
使うたびに愛おしくなる美しい手仕事のもの
シンプルで働き者の道具
心地のよい日用品
作り手のハートやぬくもりが感じられる
「ちょっといいもの」を集めて小さなお店を開きました。
名前はsiro(シロ)です。
元気で親しみやすい犬の名前をイメージしてつけました。
毎日の暮らしに豊かさとワクワクを届けられる、
そんなお店になるといいなと思います。
気軽にお店へお立ち寄り下さい

お店がオープンするまで

阪急夙川駅から徒歩2分にある「くらしのものsiro」さんは、白いテントが目印のおしゃれな雑貨屋さんです。ガラス越しに見える雑貨は、どれも素敵で、思わず足を止め、ドアを開けてみたくなります。今回は、店主の不動陽子さんにお話をお聞きします。不動さんは、学生の頃から雑貨屋巡りが大好きで、アルバイトでお金を貯めては、ガラスの小物やうつわをたくさん集めていたそうです。

―  まずはじめに、こちらにお店をオープンされたきっかけを教えてください。

不動さん:「小さい頃から、暮らしにまつわるような物が好きだったんです。大学を出た頃は雑貨屋さんが全盛期で、すごくワクワクしながら雑貨屋さん巡りをしていました。」

「全く違う種類のお仕事をしていた時期もあるんです。でも、全然合わなくて。(笑) 自分が心から好きと思えないことをした時に、『すごく違う』ってよく分かりました。怖かったですけど、どこか覚悟を決めて、(雑貨屋さんを)自分でやるべきなんだ、自分でやった方が楽しいんだってことに気がついたんです。」

不動さん:「なかなか物件も見つからなくて、2年ほどかけてこの場所に決まりました。自分が目当てにしていた作家さんともつながらなくて。たまたま知り合った作家さんが、別の作家さんを紹介してくれて、そのご縁で高知の作家さんをつないでもらうことができて、やっとお店に商品を並べられるような状態だったんです。だけど、スタートして11日後に子供が産まれて、お店で働き始めたのは半年後でした。(笑)なので、オープン当初は波乱万丈、色々と重なって劇的に変化した年でしたね。」

— たくさんの作家さんがつないだお店なんですね。ところで、「siro」の由来は?

不動さん:「むかし、ゴロ―って犬を飼ってたんですよ。それで、次にご縁があったらシロにしようって思っていたんです。そしたら、犬よりも先にお店のご縁ができたので、シロにしたんです。シロって白い空間だったり、自分のお城だったり、白いところに何か物を置くと、やっぱり受け入れるような感じがあるので、お店もそういう雰囲気だし、呼びやすいですよね。2軒目を出すなら、クロにしようと思っています。(笑)」

— 夙川には、おしゃれなお店がたくさんありますよね。siroさんは駅も近くて便利な立地ですが、どのようにしてこの場所を選ばれたのですか?

不動さん:「色んな物件を見たんですけど、ここを見つけた時に即決でした。自宅から徒歩圏内ですし、土地勘があるのが良かったです。駅から近いので、たくさん人が通ってくれるんですよね。お店もそんなに大きくないので、ミニマムに、全部目が届く範囲で出来るのも良かったです。お客様と向き合って、のんびりお話しながらお買い物して頂いたら嬉しいなって思っています。」

作り手からお客様のもとへ

— 個性的なうつわがたくさん並んでいますが、不動さんが選ばれているんですか?

不動さん:「何か展示会をするごとに、作家さんがいらっしゃるんです。お話をしているなかで、お願いして作品を見せてもらうこともあります。作品展に行って実際に買ってみて、使ってみてからアプローチすることもあります。半年前にたまたま買った作家さんのカップで白湯を飲んでいるんですけど、『良いな~』ってやっぱり思ったから、先日、益子の陶器市まで会いに行って来たんです。人と会って、直接やり取りをして、この人が作ってたんだって確認してからのスタートが多いかな。」

— 栃木まで行かれたんですか! 作家さんも、はるばる会いに来てくれて嬉しかったでしょうね。 

不動さん:「窯元に行って、実際に作っているところや焼いている現場を見ると『やっぱり良いな~』って思うし、作り手と話したい。商品のことじゃなくて、その人の生活の話を聞きたいんです。お客様にも、そういうことをお話したいんです。」

— どの商品にもストーリーがあるんですね。他にはどんなこだわりがありますか?

不動さん:「シンプルで優しいなって感じるような物。ガラスや木、植物の質感、土の感じとか、素材の良さが出ている物を選んでいます。個人が作っているものを使うとダイレクトにその人を感じるような気がします。作品はその人そのものだから、やっぱり自分自身が会って『良いな~』って感じたものが集まってきていますね。作品には、作家さんの人柄がよく出ていますね。」

「既製品のように、毎回きれいに同じものを作る人っているんだけど、お店で扱うものは、そうじゃない作家さんばかりです。その時の窯の様子や火の加減で変わっていくから、一点ものに近いものが多いんじゃないかな。ガラスでも全然形が違うし、それを良しとされているので、私もそういう風にコントロールしないものが良いなって思います。土がこういきたいからそうなりましたとか、ガラスがこう、たわんでてたまたまそうなりましたとか言うのが、自然のまんまと言うか、優しさを感じます。」

— オープンしてから5年ほど経ちますよね。お店をやっていて良かったことを教えてください。

不動さん:「私は売り手の立場ですが、作り手から買い手のところに作品が届く時に、少しでも作家さんのまとっているものを、お伝え出来たら良いなって思うんです。それがうまく伝わった時に嬉しくなります。お店では、普段何気ないお話もいっぱいするし、お客様がポツっと『癒されて嬉しいわ』って言ってくださると、私も癒されるんですよ。人とつながることって、やっぱり嬉しいんだなって思います。」

「あとは、企画展をする時に、色んな作家さんや作品を組み合わせることが、より面白いなって思います。1人の方をご紹介するよりも、その人を引き立てると言うか。この前は、ガラスにお花を飾っていたんですけど、そうするとガラスの見え方が変わったんです。色んな関わりを組み合わせることが好きなんだって気づいたので、そういう『自分が喜んでいること』を皆様にもお伝え出来たら良いなって思います。」

— ご自分をしっかり見つめてらっしゃいますね。

不動さん:「自分の喜びがすごく直結するって分かったんです。『やらないといけない』とか、『売れるために考えないといけない』とかじゃなくて、私自身がこの企画を楽しいのかな、喜ぶのかなって考えるんです。こういう組み合わせをすると私が喜ぶかなって思った時、より現実化できるように、しっかりイメージが出来るとうまくいくって、最近気づいたんです。」

— まだまだ素敵な『つながり』が増えていきそうですね。これからのsiroをどんな風に思い描いてますか?

不動さん:「今までは、あまり攻めたことはしなかったんですけど、展示の数を一気に増やしてみて比較をしてみたいと思っています。自分の中のやり過ぎ感とかね、実験中なんです。大変になれば、良い会話、お話も出来なくなると思うので、そういう風に自分で試してみて、良い頃合いを見つけて、自分が無理のないところで、良いバランスを見つけていきたいと思います。」

— 最後に、西宮の好きなところを教えてください。

不動さん:「越木岩神社にはよく行きます。大きな越木岩に触れてみたりしますね。お客様から『パワースポットよ!』って教えてもらったので、いつか裸足で歩いてみたいなって思います。」

「おススメのパン屋さんは「アミーンズオーブン」さんです。あそこに行くと落ち着くんです。『ちょっと元気がないな』っていう時に必ずパンを買いに行きます。お店の雰囲気も、スタッフの方も、作られているパンも全部好きです。お庭も素敵ですよね。アミーンズオーブンさんに行く時に、「kizuki」さんに雑貨を見に行きます。」

ナチュラルワインのお店「KOTTABOS」さんには、作家さんと行かれることもあるそうです。川沿いの素晴らしいロケーションのお店です。kizukiさんのような、同じ雑貨屋さん同士の交流があるって、素敵ですね。 

siroさんイチオシ!お水がおいしいグラス

こちらが、siroさんのイチオシの前田一郎さんのガラスの作品です。お水がとってもおいしく感じるそうです! 柔らかくて優しいグラスです。ぜひ手に取って、しっくり馴染むものを選んでみてください。

我が家のお気に入り!古代小麦のパスタ

siroさんは、うつわだけでなくこだわりの食品も扱っています。私が初めて購入したのが、こちらのパスタです。我が家は、きのことベーコンを炒め、ジェノベーゼクリームで頂きました。おいしい食べ方を、ぜひ不動さんから聞いてみてください。

取材を終えて

不動さんは、とっても優しくて心地よい声をされています。ひとつひとつの言葉がとても丁寧で、優しくて、いつまでもお話を聞いていたくなりました。皆さんも、不動さんとのお喋りを楽しみながら癒されてください。それぞれの作品に、様々なストーリーがあります。siroさんでは、きっと素敵な出会いがあるでしょう。展示も楽しみですね! ありがとうございました。

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