【伊勢原市】県立伊志田高校 人間教育掲げ50年 1千人超で祝う節目の式典
神奈川県立伊志田高校(広瀬邦彦校長)が創立50周年を迎え、11月7日に伊勢原市民文化会館で記念式典を開催。卒業生や在校生、来賓など約1000人が出席し、盛大に行われた。
1976年4月1日、厚木南高校に間借りする形で、計180人の新入生で始まった伊志田高校の歴史。翌年に新校舎へ移転した際には、愛甲石田駅前に石田商工振興会、伊勢原市商工会、厚木商工会議所から寄贈された「新校舎落成・祝・伊志田高校」の横断幕が掲示されるなど、地域に愛され、地域とともに発展してきた。
教育方針に【1】身体を鍛え、心身ともに健康で明朗な人【2】高等普通教育を身につけ、さらに広く、謙虚に学ぶ意欲を持つ人【3】善意と良識をもって深く考え、社会のために進んで行動する人、を掲げこれまでに1万7300人余りを輩出してきた。
式典には広瀬校長をはじめ、同校同窓会「水無月会」の関谷泰弘会長、坂本英高PTA会長のほか萩原鉄也伊勢原市長や歴代の校長らが来賓として出席。1期生で水無月会の会長をつとめる関谷さんは、入学当時を振り返り「完成したばかりの新築の校舎に感動した。校庭が石だらけで『まさにイシダ高校』だと思った」とし、「50年は通過点。これを機に卒業生ひとり一人のつながりが強く大きくなることを望んでいる」と語った。
広瀬校長は、初代校長から人間教育に力を入れてきた同校の教育目標が、社会で活躍する多くの卒業生を輩出してきたことをアピール。卒業生でZARDの坂井泉水さんの功績に触れ、「世界中で多くの人が背中を押され、勇気をもらったのでは」と称えた。また在校生の新しい変化への柔軟な対応力やチャレンジ精神を称え、「これからの良い伝統を継承し、自分たちで新しい歴史を築いていってほしい。この中からだれかが50年後の100周年記念式典に参加し、今の思いを伝えてくれたら素敵なこと」と語った。
式典では校門前のコンビニや成瀬活性化委員会、伊勢原支援学校伊志田分教室に感謝状を贈呈。式典後には記念講演や祝賀演奏などが披露され、ZARDの「負けないで」や同校の校歌を参加者全員で合唱した。
生徒会長の牧嶋那歩さんは「50周年の記念すべき年に在校生としてあいさつできることを光栄に思う」とし、「仲間と共に過ごすかけがえのない毎日が、この先の伊志田高校の生徒たちにも引き継がれることを願っている。これから先も仲間と成長し続けていく」と力強くあいさつをした。