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「夏休みの水辺は危険がいっぱい!」大人の自由研究に【身近に潜む超危険生物調査】のススメ

TSURINEWS

危険な生き物は近くにいる(提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)

子供の頃の夏休みというと自由研究を思い出す。どんな内容だったかというと、セミやカブト虫を題材にしたいわゆる昆虫がメインだった。不思議とその頃は魚に意識がいかなかったのが自分でもわからないくらいだ。そして時が経ち、現在は大人になったわけだが今あの頃の自由研究をするとしたら、やはりテーマは魚と釣りしかない。それも普通の自由研究ではなく、大人らしく?水辺の超危険な生き物を研究してみようと思う。

自由研究に海辺は最適

海や山は何らかの生き物が生息しているので陸っぱりからでも自由研究のテーマを探しやすい。

特に夏の海辺は最高の研究材料がいる。潮が引いた小磯ではフグやタコを見つけられるし、ウニや巻き貝なども手が届く所にいる。まさに生き物の宝庫ともいえる海辺は磯遊びに最適だ。

夏といえば自由研究(提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)

しかし、だからといってむやみに素手で触ってはいけない。食卓でおなじみのタコだって、うかつに触ればくちばしで噛まれてケガをするし、フグも魚体を触った手で目を擦ったりすれば大変だ。そこでまずは正しく怖がるために危険生物を知ることが大切だ。

出会ってはいけない海辺の超危険生物

では、海辺にいる身近で怖い生物をいくつか取り上げてみよう。ここではよくメディアで取り上げられる、エイやゴンズイ、ガンガゼウニなどではなく、もっと怖いマニアックな奴らを紹介しよう。

イモガイ【危険度】☆☆☆☆

イモガイの仲間は500種を超えるといわれ、強力な神経毒を持つ。アンボイナ貝などが有名で、貝殻が非常に美しくコレクターがいるくらいだ。しかし、うかつに触って刺されてしまうと命の危険が非常に高く、中には致死率50%なんて種類もいる危険な生き物だ。

浜辺は美しく貝殻もあるが……(提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)

さらにイモガイの毒には血清がないので恐ろしい。温かい海を好み、日本では千葉県以南で多く見られる。浜辺の貝殻採集時は注意が必要。

ダツ【危険度】☆☆☆

もはや東京湾の海釣り公園にもいる身近過ぎる魚だ。ルアーフィッシングなどでは猛烈にアタックしてくるが、食べても小骨が多くてあまり歓迎されない。しかし、この魚も危険な生き物なのだ。

ダツ(提供:週刊つりニュース西部版APC・中濱友也)

フィッシュイーターなので小魚を襲うが、鱗のキラキラに反応するため、夜釣りで水面を照らすとその光めがけて突っ込んでくる。ネックレスを付けていても危ない。実際に死亡例があるくらい危険な魚だが、釣り上げても歯が鋭いので油断はできない。

オニカマス【危険度】☆☆

バラクーダといわれるルアーフィッシングのターゲットだが、温暖化の影響で千葉県内房の小河川でも小型が普通に釣れて面白い。ダツのように人間めがけて飛び出してきたりはしないが、凶暴で鋭い歯で噛みついてくる。

オニカマス(提供:PhotoAC)

さらに一般的なカマスのように美味しそうに見えるが、これを食べたら大変だ。ハタ類の肉や内臓にに多いシガテラ毒を持っているからだ。手足のしびれ、痙攣、めまい、吐き気など、死亡例は少ないが回復までに時間がかかる。

熱帯化の進む日本、いつどこで出会うかわからないので覚えておこう。

スベスベマンジュウガニ【危険度】☆

こちらも食べるな危険!といった生き物だが、これが磯遊びをしていると関東でも普通に見つけられるから怖い。

スベスベマンジュウガニ(提供:PhotoAC)

小さなカニなので、さすがに食べようとして捕まえることは少ないと思うが、うっかり持ち帰って少量でも食べてしまうと、関東にいる個体はフグ毒で有名なテトロドトキシンにやられてしまう。

知覚麻痺、言語障害、呼吸困難などが主な症状だ。触るだけならかわいいカニなので、食べずにそっと観察しよう。

自由研究の注意点

さて、夏休みの自由研究ということで、海辺の危険で凶暴な生き物の一部を紹介したが、やはり知らない生き物をむやみに触ったり、ましてや持ち帰って食べたりしてはいけない。刺されたり、中毒になったりしたら命の危険があるからだ。

さらに、磯や浜辺は市街地よりも海からの風が吹付け、一見涼しいように感じるが、実は日陰もなく熱中症になりやすい。特に小さなお子さんは生き物に夢中になると暑さを忘れやすいので注意が必要だ。

夏といえば海だが、昔と違い気候も生き物も変化しているので、暑さ対策と生き物の知識はしっかり持って触れ合うようにしよう。

<宮坂剛志/TSURINEWSライター>

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