【大阪・関西万博】会場内の休憩所やクールスポットなどを詳しく紹介
2025年4月13日(日)から10月13日(祝・月)までの184日間、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、大阪舞洲で「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」が開催されます。この万博は、165の国、地域、国際機関が参加する一大イベントです。
会場は「東京ドーム」約33個分の広さがあり、国内勢27館と約40の独自館を含む海外パビリオンが大屋根リングの内外に並びます。
会場内の移動は主に徒歩になるため、休憩所は非常に重要です。また、これから暑い時期に入ることから、クールスポットの設置も欠かせません。
そこで、会場内の休憩所やクールスポット、さらにカームダウン・クールダウンルームなどをご紹介します。
●「大阪・関西万博」会場内の休憩所の場所を知りたい
●万博に行きたいけれど体力に自信がない
●会場をのんびり回りたい
そんな方は必見! 目印となる建物なども記載しますので、ぜひチェックしてください!
休憩所はどこにある?
休憩所はどこにあるのでしょうか? 会場内は非常に広大なため、公式MAP(上記)を事前にダウンロードすることをおすすめします。ただし、このMAPはすべての施設を網羅しているため、休憩所はかなり小さなピクトグラムで紹介されています。
そこで、編集部が独自に取材を行い、休憩所を集めた情報をお届けしますので、ぜひ参考にしてください。
まずは入口の東ゲートから入場し、「東ゲートゾーン」の「関西パビリオン」から時計回りに進んでいくルートでご紹介します。
※上記マップ内の黄色の丸印が「関西パビリオン」
「大阪・関西万博」の休憩所を紹介
1.「関西パビリオン」横の休憩室
左手のグレーの建物が休憩室とカームダウン・クールダウンルームです。カームダウン・クールダウンスペースとは、周囲の刺激を遮断して気持ちを落ち着かせることができるスペース。発達障害や知的障害、精神障害、認知症などをお持ちの方やそのご家族が利用できます。
訪れた際は工事中のため完全には整備されていませんが、会場内にソファーのスペースと自販機が設置されていることを確認しました。ゆったりとくつろげるソファーエリアは、訪れた方々が一息つくのにぴったりです。
さらに、会場の一番奥には、カームダウン・クールダウンルームも確認することができました。
2.「静けさの森ゾーン」付近にある休憩所
海底をイメージしたような流線型のデザインが特徴的な休憩所があります。この休憩所では、ベンチも流線型に沿って配置されており、訪れる方々が自然にくつろげる空間が提供されています。ちょっとした休憩や談笑にぴったりの場所です。
しかし、気をつけたいのは天井が格子状の網になっているため、自然光が差し込む一方で、影が少なくなることも考慮する必要があります。特に、真夏の強い日差しの際は、少し暑く感じる可能性があるため、その点には注意が必要かもしれませんね。
また奥には祈祷室も完備されており、公式MAP上ではカームダウン・クールダウンルームもあると表記されています。
3.「静けさの森ゾーン」にある「アゼルバイジャン」パビリオン横の休憩所
階段状の木の建物になっており、下はトイレスポットになっています。丘のような屋根上を少し登ると、「静けさの森」を見渡すことができます。
中央部分にはトイレの出口があり、一方通行の設計になっています。このスペースは、休憩所というよりも、トイレを利用される方を待つための待機場のような印象を受けます。パラソルも設置されているため、少しは日陰で休憩することができるかもしれません。訪れた方々が安心して利用できるよう、配慮された空間になっています。
4.「静けさの森ゾーン」にある「中華人民共和国」パビリオン裏側にある休憩所
「静けさの森ゾーン」に続く樹木とユニークな人工物が集まる休憩所です。樹冠や幹に寄り添う建物が半屋外の心地よい空間を作り出し、独自のテキスタイルを形成しています。これが新しい世界の捉え方を目指すという設計コンセプトになっています。独特なデザインの建物はトイレとして利用され、その裏側には休憩スペースがあります。
こちらの休憩所では、枝や葉、樹皮などの未利用間伐材を活用したベンチが設置されています。このような自然素材を使ったベンチは、環境に配慮した持続可能なデザインの一環です。また、周囲の建物が日陰を提供してくれるため、暑い日差しを避けながら快適に休憩できるスペースとなっています。
5.「バーレーン」パビリオン横の休憩所
「バーレーン」パビリオンと「オーストリア」パビリオンの間の白い大きなテントの下が休憩所になっています。
大きなテントが日除けとして機能するため、テイクアウトした食事を楽しむのにもおすすめの場所です。周囲の自然を感じながら、ゆったりとした時間を過ごすことができます。利用した後は、ぜひきれいに片付けて、次に訪れる方々が気持ちよく使えるように心掛けましょう。みんなで気持ちよく過ごせる環境を作ることが大切ですね。
6.「進歩の広場」にある氷のクールスポット
人々が集う「こおりの木陰」をテーマにしたこのスポットは、自然エネルギーを活用した次世代型の屋外クールスポットです。太陽光と氷を組み合わせたこの施設では、環境に優しい空調システムが採用されています。特に、「ダイキン」の先進技術を取り入れることで、快適さとエコロジーを両立させた空間が実現されています。訪れる方々が、心地よく過ごせる場所となることを目指しています。
屋内は日本古来の格子を用いた建物で、光を取り込みながら開放的な空間が広がっています。氷のパネルの一部は透明になっており、間近で氷の壁を見ることができるため、視覚的にも涼しさを感じることができます。また、夏にはクーラーも稼働する予定ですので、散策中にはぜひ上手に利用して、快適に過ごしてくださいね。
7.「オランダ」パビリオンを背に大屋根リングを越えた先にある休憩所
大屋根リングを越えたところに、グラデーションのカラーが美しい「ころころひろば」が出てきます。円形平面の大屋根空間は、モンゴルのゲルのよう。
こちらの休憩所にはトイレやカームダウン・クールダウンルームもあります。
こちらの休憩所は海側に面しているため、時折吹く潮風が心地よく、疲れた身体を癒やしてくれます。自然の風を感じながら、リラックスしたひとときを過ごすことができますよ。また、一体化した木のベンチも、温かみのあるデザインで、訪れる人々をほっと和ませてくれるスポットとなっています。
8.「シンガポール」パビリオンの横にある休憩所
大きな白い屋根が特徴の大型休憩所です。席数も豊富に用意されているため、テイクアウトした食事をこちらで楽しむのも◎。「シンガポール」パビリオンの赤い球体が目印となっており、遠くからでもすぐに見つけることができます。ぜひ、休憩所でリフレッシュしてください。
9.「ORA外食パビリオン『宴~UTAGE~』」横の休憩所
約750個の自然石を通したケーブルが、ネックレスのように何本も並ぶ独特なデザインのパーゴラ建築によって創られた休憩所です。パーゴラとはイタリア語で「ぶどう棚」を意味し、自然と調和した美しい構造が特徴です。全面的な日除けとは言えませんが、その珍しい建築物を眺めながら、ぜひ足を休めてリラックスしてください。自然の中で心地よいひとときを過ごせる場所となっています。
もちろん、隣にはしっかりとした屋根付きの休憩所が完備されています。ここにはトイレやカームダウン・クールダウンルームも設置されており、快適に休息を取ることができます。休憩後は、この屋根付きの休憩所からもパーゴラ建築を眺めることができるので、ぜひその美しいデザインを楽しんでください。
10.「カンボジア」パビリオン前にある休憩所
こちらは「森になる建築」と呼ばれ、植物由来の樹脂を材料として3Dプリンターで製作されています。壁には手づくりの和紙が使われており、その中には日本の草木の種がすき込まれた「Seeds Paper」が使用されています。この建築物は万博での使命を終えると、微生物によって分解されて土に還り、やがて新たな森へと成長します。自然との共生を大切にした、未来を見据えた素晴らしい取り組みです。
中には日陰を提供してくれるベンチもあり、サステナブルな環境を感じながら心地よく休憩することができます。自然と調和したこの空間は、訪れる人々にリラックスしたひとときを提供してくれます。本当に素敵な構造で、筆者もその美しさと独自性に感激しました。このような建物が今後ますます増えていくといいですね。私たちの未来にとって、自然との共生を意識したデザインは大変重要だと感じました。
【番外編】万博に行くなら「マイボトル」を持参しよう!
会場内には、無料でボトルを洗浄できる「マイボトル洗浄機」が設置されています。この洗浄機は、SDGsの視点からも重要性が高まるマイボトルを、快適かつ衛生的に使用するために「象印マホービン」が開発したものです。ただし、透明なボトルは洗浄できないため、その点には注意が必要です。
また、洗浄後は隣にあるウォーターサーバーでお水を補充することができます。会場内にはこの洗浄機やウォーターサーバーが数カ所設置されているので、熱中症対策のためにも見つけた際にはぜひ水の補充もお忘れなく。
休憩所を利用して「大阪・関西万博」を快適に楽しんで
いかがでしたか? 今回は、万博会場で役に立つ休憩所の情報をご紹介しました。こちらの情報は公式MAPにも記載されていますが、訪れる前に休憩所の位置をざっくり把握しておくととても便利です。
サステナブルな取り組みが随所に見られる「大阪・関西万博」では、環境に配慮した施設やサービスが充実しています。ぜひ、これらの情報を参考にしながら、快適で充実した時間を過ごしてくださいね。私たちの未来に向けて、持続可能な社会の実現に貢献できる機会になることを願っています。
※撮影:編集部