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投手&大学生の指名割合高い中日 今年は大学生投手を一本釣り?【球団別ドラフト指名傾向】

SPAIA

中日の仲地礼亜,ⒸSPAIA

1位指名は競合から一本釣り傾向に

今年は10月24日に開催されるプロ野球ドラフト会議。本番まで1週間を切り、各球団の編成担当は当日に向けて候補選手の最終確認、絞り込みに追われていることだろう。

本記事ではそのドラフトに向けてSPAIAに掲載している「ドラフト歴代指名選手一覧」を使用し、球団ごとにどのような指名傾向があるのか、過去のドラフトから探ってみたい。今回は中日編。

【ドラフト歴代指名選手一覧ページはこちら】

はじめに、全体の指名傾向を見ていく。2004年以降、中日は全体で166人(育成含む)の選手を指名しており、そのうち投手が91人で全体の約55%となっている。高校生、大学生、社会人(独立リーグ含む)の割合はそれぞれ約33%、36%、31%で、やや大学生が多めの傾向にあるようだ。

2004年以降の各分類別指名人数


次に、より具体的に近年の傾向を探るため、2014年以降の過去10年間において、上位指名(3位以上)を中心にどのような傾向があるのか見ていく。

過去10年のドラフト1位(青色で塗られている選手は高校生)


まず1位指名は過去10年で6度抽選となっており、そのうち3度(再抽選も含めると5度)当たりくじを引き、柳裕也、根尾昂、石川昂弥らを獲得している。2015年から5年連続で競合と強気の指名が目立ったが、2020年からは3年連続で単独指名に。やや一本釣りへと路線変更している気配が感じられる。

また、2017年からは4年連続で高校生を指名(2017年は中村奨成の抽選を外し、外れ1位で鈴木博志を獲得)していたが、近3年は大学生を1位指名(2023年は度会隆輝の抽選を外し、外れ1位で草加勝を獲得)。2位でも大学生と社会人から指名しており、より即戦力性を求めたドラフトとなっている。

ポジション別では投手が7人で最多。ただ、2018年以降は野手を3人(根尾は内野手として指名)も指名している(抽選を外した度会を含めると4人)。以前にも2011年の高橋周平など野手の1位指名はあったが、ここまで野手に集中するのは大きな変化と言えるだろう。それだけ野手の選手層に不安があったのかもしれない。

捕手は4位以降で指名

1位は投手の指名が多い中日だが、3位まで範囲を広げるとどうだろうか。各年の投手と野手、それぞれの人数は「投手2・野手1」が7回、「投手1・野手2」が3回だった。投手優位の傾向に変わりはなかったが、「投手3・野手0」のような極端な年はなく、バランスを取った指名に終始している。

過去10年ドラフト3位までの指名選手(青色で塗られている選手は投手)


また、野手の内訳をみると、捕手が1人、内野手が9人、外野手が3人で二遊間を中心にセンターラインを守る選手の指名が多い。その一方で、捕手は2015年に木下拓哉を指名して以降、上位指名していない。実は2018年以降の6年間で4度、4位で捕手を指名していた。なかなか珍しいことだが、球団としては捕手の指名は4位以降を基本線としているのだろう。

以上より中日の指名傾向をまとめると、以下の通りとなる。

・大学生の指名がやや多め
・1位は競合から一本釣りへとシフト傾向
・上位指名は「投手2・野手1」が基本
・捕手は4位以降で指名

今年のドラフトは「大学生豊作年」と言われており、上記の指名傾向と照らし合わせると、1位は大学生投手の一本釣りを狙う可能性が高そうだ。セ・リーグ最下位の中日は今年2位指名が西武に次いで12球団中2番目、逆に3位は11番目となるため、めぼしい選手がいた場合は2位までに指名しておく必要がある。久々に捕手の上位指名があるのかにも注目したい。

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記事:SPAIA編集部

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