静岡市埋蔵文化センターを訪ねる
2024年7月14日放送の「静岡市歴史めぐりまち噺し」。今日は、静岡市埋蔵文化センターを訪れます。
語り:春風亭昇太
静岡市清水区にある静岡市埋蔵文化財センターは、市内で出土した遺物の整理や、収蔵保管などとともにそれらの展示公開を行っている施設です。
館内には、縄文時代から江戸時代まで各時代の遺跡から出土した遺物が時代順に展示され、その変遷を見ることが出来ます。
清水区に残る4世紀後半の前方後円墳で県指定史跡となっている「三池平古墳」。その埋葬施設からの出土品として展示されているのは鏡や石製品、農工具などの副葬品です。
ひときわ目を引く大きな展示物は尾羽廃寺の瓦を焼いていたとされる東山田3号窯跡。尾羽廃寺は、7世紀後半の白鳳時代に現在の清水区尾羽に建立された古代寺院でした。
これまでの発掘調査によって、三重の塔など、いくつかの建物で構成された、大きな寺であったことがわかっており、寺があった一帯を治めていた有力豪族の庵原氏によって建てられた可能性もあるとみられています。
その尾羽廃寺の瓦を焼くために作られたのが、東山田古窯群で、5基の登り窯が、山の斜面に築かれていました。そのうちのひとつ、東山田3 号窯跡の実物が特別な工法でここに移設され、展示されています。
窯の中に8段の階段状の部分があり、ここに瓦を並べて立てて焼いたとみられています。
静岡市歴史めぐりまち噺し今日のお噺しはこれにて。<!-- tag:/area:静岡市清水区 -->