【日常の絶景】朝4時に起きてでも見たい…プロのテレビカメラマンによる「十勝の春夏秋冬」
数多くの「絶景」を持つ北海道。
ですが、観光情報にはなかなか載っていない、「日常の絶景」を知っている人たちがいます。
北海道の放送局・HBCの記者として、取材のため道内各地を移動していたとき。一緒にいたカメラマンが、途中で車を停めることがよくありました。
つい通り過ぎてしまいそうな日常の風景の中に、貴重な一瞬が隠れていることを見逃さないのです。
雑談の途中でも撮るべき風景を見逃さない姿、そして実際に撮影した映像を見ると、いつも尊敬の念が湧きます。
そんなプロのテレビカメラマンの中には、プライベートで北海道の風景を写真に収めている人もいます。
連載「テレビカメラマンがとらえた“一瞬”の北海道」。
初回は、HBC帯広放送局のカメラマン・大内孝哉さんが撮影した、「十勝の春夏秋冬」をお届けします。
連載「テレビカメラマンがとらえた“一瞬”の北海道」## 十勝の春
・場所:帯広市
・撮影:2024年4月
種まきを終えた畑。
芽を出す前の、土を盛り上げた畝(うね)が線のようにくっきりと見える、この時期だけの光景です。
畑の茶色と広い青い空、真ん中に緑の木々。3色でまとめてみました。
・場所:帯広市
・撮影:2024年4月
桜を目当てに撮影に出かけたら、嬉しい出会いがありました。
シマエナガです。
3月下旬に夏毛へと生え変わり始めますが、冬の白い毛並みをまだ保っていて、ピンク色の桜との相性は抜群でした。
無我夢中でシャッターを切っていました。
十勝の夏
・場所:帯広市
・撮影:2023年7月
7月下旬、秋まき小麦の収穫時期に入ります。前の年の秋にまかれた種が、きれいな黄金色に育ちました。
夕暮れ時の優しい夕日の色は、小麦との相性抜群です。
・場所:十勝平野
・撮影:2023年7月
収穫まであと少し。
7月になるとさまざまな作物が実り、雄大な十勝平野を緑に色付けます。
作付けされた野菜の種類によって、緑色の濃さが違い、きれいなグラデーションを作り出します。
十勝の秋
・場所:池田町
・撮影:2023年10月
食欲の秋、収獲の秋です。
朝4時に起き、朝焼けの畑を目当てに向かいました。
農家さんの朝は僕より早く、ビートの収穫を行っていました。
朝霧にもご一緒いただき、幻想的で爽快な朝でした。
・場所:上士幌町
・撮影:2023年10月
秋の終わりを告げる、「氷点下」という気温。
全国初の氷点下を迎えた、糠平湖です。
翌日はかなりの冷え込みになるという情報を得て、朝4時半に家を出て、車を走らせました。
糠平湖についてみると、目が覚めるような寒さの中で、 幻想的な光景を目の当たりにしました。
どの季節も、きれいな景色に出会うには、早起きにつきます。
十勝の冬
・場所:更別村
・撮影:2024年1月
更別村にあるこの場所は、「霧氷スポット」と呼ばれます。
この日は1年で一番寒い「大寒」。氷点下20度の世界でした。
息も凍る凍てつく早朝。こんな日にこそ見られる光景がありました。
・場所:音更町
・撮影:2024年1月
十勝を代表する川、「十勝川」。
河川から出る水蒸気で、周りの木々が凍り付きます。
奥には日高山脈。朝日を浴びてオレンジに色づいています。
とても寒いけれど空気は新鮮で、こんな景色に出会えたことに感謝です。
連載「テレビカメラマンがとらえた“一瞬”の北海道」
撮影・文:HBC帯広放送局・大内孝哉
インスタグラム:takayasunset0921
カメラ:Sony a7Ⅳ
編集:Sitakke編集部IKU