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7ORDER安井謙太郎「失敗も含めてすべての経験が個性に」メンバー兼CEOとしての向き合い方

求人ボックスジャーナル

7ORDER安井謙太郎「失敗も含めてすべての経験が個性に」メンバー兼CEOとしての向き合い方【求人ボックスジャーナル】はたらき方やキャリアを考える機会を創出するメディア

お笑い芸人、アーティスト、俳優など、話題のタレントに「仕事遍歴」を聞くインタビュー連載「求人ボックスpresents Echoes of Career~人気者の仕事遍歴~」(QJWebとのタイアップ企画)。

当時なぜその仕事を選び、それがその後の活躍にどうつながっているのか?をテーマに、現在の職業に至るまでの経歴を聞きながら、そこで得たこと、逆境の乗り越え方を紐解きます。

今回は安井謙太郎さんが登場。7ORDERのメンバーでありながら、株式会社L&L’s のCEOも務める安井さんに両立するなかでの葛藤やそれぞれの仕事をする上で大切にしていることを伺いました。
「QJWeb」で掲載中の前編はこちら。

突然始まった社長業での悩み

──前編では、芸能界の仕事を続けると決めるまでのお話を伺いました。そのあと、ひとつ大きなターニングポイントがありましたが、株式会社L&L’sを立ち上げたきっかけを改めてお聞かせください。

安井謙太郎(以下、安井) 前にいた事務所を出ることになって、「じゃあ、このメンバーでもう1回やるか?」という話になったんですが、「どうやるんだっけ?」「権利とか、いろいろ守んなきゃいけないよな」「ということは、会社があったほうがいいよな」と、そこからです。僕が一番歳上ということもあって、「一旦、会社作るわ」って、法務局に行きました。 とにかく、何かをやっていくには会社を作るしかないなと思って、迷っている時間もなかったですね。 もちろん不安でしたし、当時はいろんな人に話を聞いていましたね。本を読んでもわからないから、「こういう意味で合ってる?」って。学びながら、やりながらでした。

──会社を作るのも大変だったんじゃないですか。

安井 法務局に行ってお金を払っちゃえば誰でも会社は作れるので、作ること自体は難しくなかったです。ただ、誰かと仕事をしていくことの大変さは、実際に動き出してからすごく感じましたね……。

──突然、社長として経営をしていくことになった当時の心境について、振り返ってみるといかがですか。

安井 最初のころは、めちゃくちゃチャレンジをする経営をしてはなかったんです。お金を借り入れることもなく、今ある中で、メンバーに分配するのはこれ、クリエイティブに使うのはこれ、という感じで、とにかくリスクヘッジの意識を持っていました。だって会社が回らなくなったら、活動ができなくなっちゃうから。だけど今振り返るともっと上手に、「ちゃんと広げていく」という点に対してできることがあったんじゃないかなってすごく思いますね。やっぱり、あのときは何も知らなかったし、恐怖が大きかった。ライブをやると、すごい金額が出たり入ったりするじゃないですか。

──そうした恐怖は、社長としてひとりで抱えていたのでしょうか。

安井 だいたいひとりでしたね。メンバーにそういう話をするのも違うなって思っていたし、当時、業務委託で手伝ってくれる方はいたけど、社員はいなかったですから。税理士さんやいろいろな方に相談はするけど、悩みを抱えるのはひとりでした。

メンバー兼社長の苦労

──リーダーとはいえ、グループの一員として活動することと社長業の両立に、難しさはなかったですか?

安井 ありましたね。会社に所属していたときの「グループのリーダー」って、いわゆるチームリーダーみたいな感じなんですよね。まず会社の方針や部署の決定事項があって、そこから降りてきたことに対して「チームとしてどうするか」を考える立ち位置でした。それが、急に組織のリーダーになった。そのギャップはすごくありました。メンバーも僕との接し方に難しさやギャップはあったと思います。なんていうんですかね、 「社長とはこうあるべき」という最初の囲いがまずないんですよね。 その囲いを作っているのも僕なので、そこのバランスの難しさはすごくありました。

──責任も重大になってきますよね。グループのことは、ひとりで背負うものではないと思いますが、会社のこととなると、そうもいかないところがあったのではないでしょうか。

安井 まさにそのとおりで、「グループとして」と「会社として」、このバランスは今も難しいなと思います。メンバーもきっと「大変なんだろうな」と思ってくれているとは思うんですけど、メンバーに頼めることはプレイヤーとしてがんばってもらうこと意外にないんです。だから 結局、自分がどう切り替えをするかの話ですね。 昨日もリハーサルをしていたんですけど、その裏で何かが起こっていて、そういうときに「あれ?僕はどっちで考えればいいんだ?」みたいなことは、全然あるにはあります。

「チーム」で仕事をする上で大切なこと

──今は、社員の方もいらっしゃるとお聞きしました。社員の方と向き合うときに大切にしていることはありますか?

安井 前から業務委託というかたちで関わってくださっている方はいたんですが、「社員」となると感覚が違うなとすごく感じています。業務委託の方はほかのところでもお仕事をされていて、僕たちに力を貸していただいてる部分が多いんですが、社員は自分たちの会社にコミットしてくださっている。だからこそ、向き合う時間も必要だなと思います。もちろん、ずっと一緒に仕事していけたらベストだけど、エンタメの世界に興味があってこの会社に入ってくれたわけですから、その人にとっていい経験を与えられたらいいなっていう思いはすごくありますね。まだ全然できていないんですけど、そうありたいなって。僕自身、 失敗したことも含めてすべての経験が自分の個性になっていると思うし、それっておもしろいことだなって思うから。

──ご自身が、仕事をする上で大切にしていることはなんですか?

安井 「チーム力」 ですね。クリエイティブの部分と、業務の部分では違うところがあるとは思うんですけど、それでもやっぱり「チームでやる」ということが大事かなって思います。たとえばライブツアーをやるときには、僕たちはその一時だけのプロジェクトチームのような感じになって、それぞれに役割があります。舞台監督チームは舞台をどういうふうに作るか、照明、音響は……と、映画制作とも少し似ているなと感じるんですが。

──なるほど。

安井 そこで大事なことは、みんなが 「自分ごとにする」 ことなのかなと思うんです。それはきっと、仕事をする上ですごく大切な感覚なんだろうなって思う。「頼まれたら動けばいいや」というのも、もちろん組織を上手に動かす上での選択のひとつかもしれないけど、 やっていて楽しい仕事というのは、やっぱり自分が主体性を持ってそのチームに存在していること だと思うんです。最近も、ライブチームのスタッフさんから学ぶことがすごくたくさんあります。言ってしまえば「7ORDER」という冠がついているライブですから、スタッフさんにとっては別に自分ごとではないんです。だって、自分は7ORDERじゃないから。でも、その中で主体的にトライしてくれる方の存在はすごくありがたいし、僕も、いち出演者としてお仕事をするときには、「出演者だから言われたことだけやればいいや」ではなく、自分ごととして考えます。仕事をやっていく上では、そっちのほうが多分楽しいし、自分にとって意味のある時間になるんだろうなって、すごく思いますね。

──中学生のころに抱いた「やってみたい」を叶え、今でもアーティストを続けているわけですが、安井さんはなぜやりたいことが叶い、今も続けられているのか。その理由はどこにあると思いますか?

安井 なんだろうな、あきらめが悪いかもしれない。すべてにおいてあきらめが悪い必要はないと思うけど、大きな軸というか、 「ここは譲れない」というところは、あきらめないほうがいい と思います。7ORDERは、いろいろなことがあったチームなので、途中で「辞めた!」ってしちゃうのも簡単なんですよ。でも、それは嫌だ。僕はそういう、大きいところでのあきらめが悪いんです。だから続けていられるし、協力してくださる人たちが今もまわりにいてくれる。もちろん叶っていないこともたくさんありますけど、続けることができている理由は、“でっかいところだけは投げやりにならない”からかもしれないですね。

プロフィール

安井謙太郎(やすい・けんたろう)

1991 年7 月21 日生まれ、神奈川県出身。6人組アーティスト・7ORDERのリーダーで株式会社L&L’s のCEO

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Quick Japanとのタイアップ企画「求人ボックスpresents Echoes of Career~人気者の仕事遍歴~」

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