【北海道・ニセコ】「あこがれ」に挑戦!日本百名山のひとつ、羊蹄山の山頂に立つ!地元アナウンサーの登山レポ
北海道生まれ北海道育ち。生粋の道産子であるHBCアナウンサー・堀内美里(ほりうち・みさと)が、趣味である「登山」と「山ごはん」を連載。
自分の足で歩いた先にある絶景と、おいしいごはんは、もう最高です!
文化部出身・運動神経ゼロの私でも楽しめる「コスパはなまる山」を紹介していきます~!
連載「堀内美里の言いたいことは山々ですが」
※北海道の山に登るときは、クマについても知っておきましょう。「クマに出会ったら」「出会わないためには」の基本の知恵は、HBCのサイト「クマここ」で、専門家監修のもとまとめています。
蝦夷富士(えぞふじ)とも呼ばれる「羊蹄山」
日付:2024年8月11日(山の日!)
羊蹄山(標高1898メートル)
北海道虻田郡倶知安町・京極町・喜茂別町・真狩村・ニセコ町
登り 4時間30分、下り3時間30分 (俱知安コース)
山頂(見晴台)からの絶景度 ★★★★☆
険しい度 ★★★★☆
周辺の施設充実度 ★★☆☆☆
札幌市内からのアクセスの良さ度 ★★★★☆
個人的おすすめ度 ★★★☆☆
ポイント
✓北海道民に愛される、美しい山
✓山頂には周囲約2キロの火口
✓10時間弱の山行は疲れる分、達成感が半端じゃない
登山レポ
冒頭で『文化部出身・運動神経ゼロでも楽しめる「コスパはなまる山」を紹介!』と書いていますが、ごめんなさい。
正直、今回の山はそんなことありません。傾斜がきつい道を何時間も登って、とても疲れました。
しかし皆さん…特にニセコエリアに遊びに行ったことがある方は、写真フォルダに「羊蹄山」の写真が一枚はあるんじゃないでしょうか。
友人とドライブをしていても、ほとんどの人が「きれーい!」と写真を撮っている姿をよく見ます。近くのカフェなどの店でも羊蹄山が映るフォトスポットが作られていたり、羊蹄山がモチーフのグッズが販売されていたり…山を中心に街ができているような、愛されている山という印象を受けます。
「山はともだち」という言葉がぴったりな羊蹄山、一度は登ってみる価値がある…かも!
私にとっても、「あこがれ」の山でした。「ニセコアンヌプリ」の山頂などから見上げて、どっしり構えている姿に「結婚するなら羊蹄山みたいな人がいいなあ」とほれぼれしてきました。
登山を始めて4年目、あこがれの山に、ついに挑みます!
午前6時 登山開始!
羊蹄山登山ルートは全部で4つ。
①倶知安ルート(比羅夫コース半月湖登山口)
②真狩登山ルート
③京極登山ルート
④喜茂別登山ルート
メジャーなのは、①と②。
傾斜がきつくて距離が短いのが①、傾斜がゆるくて距離が長いのが②なのですが、私は「パッと登って終わらせるほうが性に合う!」と思い、今回は①俱知安ルートを選択しました。
この日は8/11山の日。祝日ということもあってか、午前6時で駐車場は、ほぼ満杯でした。
ここから4時間ほど登ると、山頂近くの火口にたどり着きます。
しばらくは平坦な道をハイキング。
登り始めて1時間後に3合目、そこから20分で4合目、さらに20分後には5合目と、想像していたよりスイスイ進みます。
道幅は狭めで、展望はほぼなし。じわじわと疲れがたまっていく登山です。
午前8時 展望と「神おやつ」発見
5合目を過ぎたあたりで、初めて少し展望が開けました!
後ろに見えるのは「ニセコアンヌプリ」!私の初恋の山です。
そしてここで、おやつ!
登山にドンピシャな山おやつを発見しました。それが、ようかんパン。クリーム入りのパンをようかんでコーティングしています。
北海道の名物ということは知っていましたが、食べるのは初めてでした。
くどくない優しい甘さが、疲れを癒してくれます!パンもフワフワでお布団を彷彿とさせます。中には生クリームとカスタードクリームが入っていて、ハイカロリーなのもGOOD。
食べた瞬間に、元気100倍。山は自分が生きていることを実感させてくれます。
午前 9時 ああ、長い…飽きてきた
ひたすら登り、1合目からずっと付いてくるアブを振り払います。
汗を拭き、登り、登り、登り…。
7合目で休んでいたタンクトップのお兄さんが食べていた、お赤飯おにぎりをうらやみ、また登る。
暑いな…。温度計と湿度計をもってくれば良かった。それより、汗拭きシートを持ってくるべきだった。水もぬるくなってきて、だんだんとモチベーションが下がってきたころ、びっくり。急に世界が変わりました。
午前9時半 景色が私を元気にしてくれた
登り始めて3時間半、9合目にたどり着きました。
今まで登ってきた山々が低く見える!
いつも見上げていた羊蹄山に、今いる。もう少しで山頂に立てる…!
その実感がヒシヒシと湧いてきます。
9合目からはお花畑!高山植物もたくさん咲いていました。
去年、利尻山に登ったとき帰りのフェリーに乗っている時間が暇すぎて、発見した高山植物の名前を全部調べたのに、全部忘れました。
午前10時半 登頂!
むずむずしながら山頂付近に到達!
中心部に広がるのは、直径700メートル、深さ200メートルもある大きな火口。
火口を見下ろしながらまわりを一周する楽しみ方もあります。
ここから山頂の標識まで、私が登った俱知安ルートだと30分ほどですが、真狩ルートだと1時間ほどかかるそう。
標識とパシャリ!やったー。じわじわと喜びが湧いてきます。
来た道がくっきり!山頂がこんなに広いとは知りませんでした。
下から見上げているだけでは、想像できなかった景色。
山頂は自然のエネルギーに満ちていました。やっぱり羊蹄山はすごい。
もちろんお楽しみの、山ごはんの時間もありました。
絶景クッキング!
今回は、久しぶりに麺類!ペペロンチーノを作りました。
水とガスを節約する、時短レシピもお伝えします。
【後編:定番おつまみを活用!時短ペペロンチーノ/山ごはん・おうちごはんにも】
連載「堀内美里の言いたいことは山々ですが」
※北海道の山に登るときは、クマについても知っておきましょう。「クマに出会ったら」「出会わないためには」の基本の知恵は、HBCのサイト「クマここ」で、専門家監修のもとまとめています。
文:HBCアナウンサー・堀内美里(ほりうち・みさと)
北海道生まれ・北海道育ち。2021年入社。HBCテレビ「グッチーな!」「吉田類 北海道ぶらり街めぐり」、HBCラジオ「平野龍一のミライの扉」を担当。登山歴3年。おいしくごはんを食べるために山に登っています。登山の魅力はインスタグラムでも発信中
編集:Sitakke編集部IKU
※掲載の内容は登山時(2024年8月)の情報に基づきます。