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犬が人の髪の毛を食べる『4つの理由』誤って食べないようにするために飼い主がすべきこととは?

わんちゃんホンポ

なぜ?犬が人の髪の毛を食べる理由

髪の毛は床に落ちていることも多く、犬が食べてしまいやすいもののひとつです。排泄時に一緒に髪の毛が出てきたのを目撃する飼い主さんもいることでしょう。

ではなぜ犬は人の髪の毛を食べるのでしょうか。

そこで今回は、犬が人の髪の毛を食べる理由について、飼い主がすべきことと合わせて解説します。

1.遊びの延長

犬が髪の毛を食べる理由で多いのが、じゃれついた遊びの延長からの誤食です。ゆらゆらふわふわと不規則に揺れ、引っ張ると取れる(抜ける)髪の毛は犬にとってはおもちゃとして認識されます。特に子犬は興味津々でしょう。

愛犬と言えど髪の毛を引っ張られると『イタッ!』と思わず声をあげてしまいますよね。しかしここで騒いでしまうのは逆効果。

愛犬としてはたまたま髪の毛にじゃれついたらご主人様が反応したので嬉しくなり、また髪の毛を引っ張る…というサイクルが出来上がってしまうこともあります。

また、愛情表現として飼い主さんの顔を舐めていたら、偶然的に髪の毛が口に入ってそのまま食べてしまった、ということもあるでしょう。犬が口に入った髪の毛をわざわざ出すという行為はあまりしないため、そのまま飲み込んでしまうのです。

2.においが気になる

わたしたちの髪の毛はシャンプーや整髪料などのにおいが混ざり合っています。さらに、食事のときのにおいが髪の毛に付着していることもあるでしょう。お家の中で焼肉をすると顕著に分かりますよね。

犬は情報のほとんどを嗅覚から感じ取ります。さまざまなにおいに興味を惹かれ、もっと嗅ぎたいと髪の毛付近まで寄ってきて、そのまま口に入れて食べてしまうことがあります。

(大好きなご主人様のにおいと、よく分からないけれど他の良いにおいがする…!)という場合、これは犬にとってはとても魅力的に感じるでしょう。このような場合、確かめようと口にいれて飲み込んでしまうことも珍しくないようです。

3.飼い主さんへの執着

前述した「遊びの延長」がエスカレートすると髪の毛に執着し、口にふくんで食べてしまう行為が増えてしまうかもしれません。

この時の犬の気持ちは、飼い主さんが大好きだからというポジティブな執着心ですが、一方で飼い主さんに対する怒りや威嚇から髪の毛に噛みつき、結果的に髪の毛を食べてしまうというネガティブな理由も存在します。

いずれのパターンにせよ、執着心ゆえに髪の毛を食べるのは一種の問題行動であると言えます。

4.ストレスのため

犬はストレスから髪の毛を食べるという行動をとることがあります。嫌なことや怖いことがあった、十分な散歩ができていないなどの刺激不足が積み重なり心理的負荷を感じたときにあらわれる行為のひとつです。

わたしたちもストレスを感じると、他のことに目を向けたり全く関係のない行動をして気を逸らすことがあると思います。実は犬も同様で無意識のうちに髪の毛を食べることでストレスから回避しようとしているのです。自分の手足を舐め続けたり、尻尾の毛をむしり取る…といった行動を示すことも。

例えば、長時間の留守番でストレスを感じている犬は、床に落ちている髪の毛を食べることで気を紛らわせているのかもしれません。

犬が髪の毛を誤食しないために飼い主さんができること

犬が髪の毛を食べると、少量であれば便と一緒に排出されることがほとんどです。しかし量が多ければ消化器官で詰まってしまい、胃の切開手術が必要になる場合もあるほど危険です。

犬には髪の毛を食べさせないことが一番です。そのために飼い主さんができることはなんでしょうか。

✔室内のこまめな掃除
✔髪の毛で遊ばせない
✔じゃれつかれても過度な反応をしない
✔食事や散歩など基本的な生活の見直し

当たり前のことですが部屋がキレイですと誤食自体の危険性も低くなります。髪の毛に限るのであれば、洗面所やお風呂場、特に排水溝付近も清潔にするか、犬が立ち入れないようにしましょう。

髪の毛にじゃれてきそうなときは、上体を起こして頭を逸らすなど物理的に届かない距離を作り出しましょう。また、過度に反応すると「構ってもらえた!」と誤認識しエスカレートしてしまうので注意が必要です。

それでも髪の毛を食べることをやめない場合は生活習慣を見直してみましょう。常にお腹が空いている、散歩の時間が足りない、留守番が多い…など改善点が見つかるかもしれません。ストレスの原因を取り除いてあげることが肝心です。

まとめ

犬が人の髪の毛を食べることは体調を崩す原因にもなりかねません。なぜ食べてしまうのか理由を突き止めひとつひとつ解消していきましょう。

ストレスが原因の場合は解決が難しい場合も多いので、かかりつけ医に相談することをおすすめします。


(獣医師監修:寺脇寛子)

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