新江ノ島水族館で開催「水族館マニアックフェス」に参加してみた マニアックなグッズ&トークイベントをレポート
神奈川県藤沢市にある新江ノ島水族館で9月中旬、「水族館マニアックフェス」が開催されました。
夜の水族館の観覧やマニアックトークイベント、ハンドメイド作家さんによるショップなどが通常営業とは異なる特別な体験ができるイベントです。当日の様子をレポートします。
夜の水族館に開始前からワクワク!
今回、新江ノ島水族館で開催された「水族館マニアックフェス」は、昨年開催された「アカデミックフェス」をバージョンアップしたイベントです。
夜の18:00〜21:30まで、マニアも嬉しいイベント盛りだくさんの時間が過ごせると聞いて、とても楽しみにしていました。
当日はあいにくの空模様。入場待機列に向かうと、すでにたくさんの人が並んでいました。周りを観察すると、マニアックな生き物グッズを身につけている方もいて、入る前からワクワクが止まりません。
もちろん“マニアな人”以外でも楽しめるよう、イベントではわかりやすい解説もあります。参加者は親子で来ている人や一人で来ている方など様々で、気軽に参加できました。
夜の水族館を楽しむ いつもより活発な生き物も?
入場時に受け取ったパンフレットには、館内でヒントを得ながら解くクイズが載っていました。
マニアッククイズラリー(撮影:秋津/撮影場所:新江ノ島水族館)
ただ、「マニアックフェス」らしく、結構難しい……! 筆者は新江ノ島水族館を何度か訪れているのですが、それでもパッとはわからないクイズが多かったです。
正解した方にはステッカーがもらえるとのことで、張り切って参加している方がたくさんいました。
クイズの答えを考えながら館内の散策へ
イベント等で夜の水族館には何度か訪れているのですが、昼間とは違う魚たちの表情が見られることから、通常の営業時間とは異なる魅力を感じます。
普段はゆっくり泳いでいる魚たちも、いつもより活発になっている印象でした。
特に今回目を引いたのは、ミズダコです。
これまでに訪れた際には、水槽に張り付いてジッとしていることが多いのですが、イベントの日はかなり活発に動いていました。基本的には夜行性なので、夜の水族館だけで見られる光景なのかもしれませんね。
世界最大のタコと言われるミズダコ。体や腕をくねらせて水槽を動き回っているのを見ると、かなり迫力があります。
ハンドメイド作品やメインショップにも注目
館内には展示以外にもワクワクするものがたくさん。ハンドメイド作家さんたちの作品も楽しみの一つです。
海の生き物をテーマに活動をしている作家さんたちの素敵な作品がずらりと並んでいました。貴重な作品との出会いなので、何をお土産にしようか迷ってしまうほどでした。
えのすいトリーター(飼育員)が選んだ「生き物マニアック帽子」も、館内で販売されていました。
筆者は大好きなウツボをチョイス。イベントから帰ったあとも、思い出として飾れる可愛い帽子です。館内ではこの帽子を被って散策している人も多くいました。
ウツボの「生き物マニアック帽子」(撮影:秋津/撮影場所:新江ノ島水族館)
メインショップでは、えのすいトリーターの方が選んだグッズセットの販売も。このイベントだけの特別販売とのことで、こちらもお土産にぴったりですね。
今回筆者がチョイスしたのは、ウツボの飼育を担当されている藤田トリーターの「ウツボグッズセット」。何が入っているかは、買ってからのお楽しみです。
貴重な話が聞ける!<マニアックトークイベント>
イベントではえのすいトリーターをはじめ、最前線で研究をされている方々による、まさに“マニアックなトークイベント”にも参加できました。
深海生物の飼育や生態を通じて広がる世界
はじめに参加したのは、新江ノ島水族館で深海生物の飼育を長年担当されている、杉村トリーターによるトークイベント。深海生物の採集から飼育に関する話まで話していました。
印象的だったのは、飼育に関する工夫。深海生物と一口にいっても、固形の餌を食べる生き物もいれば水中の栄養素を取り出す生き物もいて、多種多様な生態があります。
特定のバクテリアや栄養を取り込む生き物たちのため、飼育水槽内の状態を深海に近づける工夫や理論、生物学というよりはもっと広い科学全般の領域でした。
私たちが深海生物を水族館で見られるようになるまで、多くの苦労や試行錯誤があることを知ることができ、非常に勉強になりました。
ウツボ愛が溢れるトーク! ウツボの生態や推しポイントは?
次に、筆者が楽しみにしていたウツボに関するトークイベントへ向かいます。
「ウツボ好きトリーター」として、新江ノ島水族館の「えのすいトリーター日誌」でウツボにまつわるお話を執筆されている藤田トリーターが登壇されました。
トークは世界各地のウツボの種類や新江ノ島水族館で飼育されている個体の紹介から始まり、骨格写真や生態の解説が中心。どのテーマもウツボへの愛情がたっぷりと込められた、とても“マニアックな話”でした。
なかでも印象的だったのは、ウツボの産卵に関すること。貴重な映像とともに紹介され、ウツボ好きの筆者は心から「来てよかった」と感じました。
質疑応答コーナーでも、お客さんたちからなかなかマニアックな質問が寄せられて、どのトークイベントも非常に盛り上がっていました。
実際に生き物を飼育・研究されている人から、直接話を聞けるのは本当に貴重で素敵な時間ですね。
水族館で開催されるイベントに参加してみよう!
「水族館マニアックフェス」では、ここでは紹介しきれていないトークショーやイベントがまだまだたくさんありました。
数量限定で受け付けていたイベント限定バックヤードツアーなどもあったので、次回開催される際にはぜひ参加してみたいと思います。
新江ノ島水族館をはじめ、水族館では様々な特別イベントを開催しているので、ぜひチェックしてみてください。
(サカナトライター:秋津)