東海道新幹線に半個室 開始時期は?金額は? 利用客は歓迎も「それより先に…」
■グリーン車よりも上質 2027年度から半個室導入
JR東海が東海道新幹線の車両の一部に半個室タイプの座席を導入すると発表した。グリーン車より上のランクの座席に位置付け、2027年度からのサービス開始を予定している。
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半個室タイプの座席は東海道新幹線N700S車両の10号車に6席設けるという。通常よりも広いスペースにレッグレスト付きの大型のリクライニングシートを置き、通路と座席の間に出入り専用の鍵が付いた扉を付けてプライベート空間を演出。Wi-Fiや荷物スペースも設けている。座席は転換できるため、対面での利用も可能となっている。
半個室タイプの座席は、10号車の20席分を6席分にする。ターゲットとなるのは、上質なプライベートスペースを求めるニーズや外国人観光客。JR東海の丹羽俊介社長は「多様化するニーズに応えるために色々なタイプの座席を提供し、より快適に移動を楽しんでもらいたい」と話している。
半個室タイプの座席は2027年度中の導入を予定している。価格や運転期間などの詳細は未定で、今後発表される。JR東海は他に、2026年秋から個室タイプの座席を導入する方針も示している。
■「需要ある」、「利用したい」の声の一方で「荷物の問題が先決」
半個室導入は利用客の関心が高い。インターネット上では「ゆっくりとぜいたくな時間を過ごせそう。金額次第で利用してみたい」、「周りの目や音が気にならず、Wi-Fiも完備されているのであればビジネスでの需要もありそう」、「子どもが泣いたり騒いだりすると周りに迷惑をかけるし、ベビーカーの置き場所にも困っていたので、利用しようと思う」など歓迎の声が多い。
また、「これ以上、便数を増やすのが難しい状況で売上を増やすには客単価を上げるサービスが不可欠。富裕層やインバウンドの需要を取り込めるのではないか」、「新幹線の便利さが当たり前になり、サービスの向上という次のステージに入った感じがする」といった意見もあった。
一方、個室よりも先に荷物置き場の整備を望む声が少なくない。利用客からは「個室のスペースをつくるのであれば、まずは荷物の置き場所を何とかしてほしい。大きな荷物の持ち込みは追加料金を取るなど早急に対策を講じてほしい」、「荷物置き場の予約制やロックの整備が先ではないか。外国人観光客が増えて、車内でトラブルになっているケースを何度も見ている」という声も出ている。
(SHIZUOKA Life編集部)