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バサジィ大分 猛烈な追い上げでファイナルシーズンに弾み 【大分県】

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最高の状態でファイナルシーズンを迎える

 レギュラーシーズンのラスト4試合を連勝して5位でフィニッシュ。猛烈な追い上げで、危ぶまれていた上位6チームによるファイナルシーズンの出場を決めた。その立役者となったのが在籍17年目のベテラン仁部屋和弘だった。4試合で8得点、そのうちハットトリックを2度記録。格の違いを見せつけ、チームに勢いを与えた。

 

 今季は「チームが勝つために自分が得点を決める」と何度も口にしていた仁部屋は、大事な試合で有言実行。負ければ7位転落の可能性もあった最終節では、試合開始1分で失点したが、浮き足立つ仲間を落ち着かせ、自らのゴールで同点、逆転ゴールを決める。後半もダメ押し点を決めて勝利を呼び込んだ。狩野新監督は「仁部屋の3点が全て。昨季はけがで苦しんだが乗り越えてくれた。僕が求めるプレーを体現して、チームを引っ張ってくれた」と手放しで称賛する。

 

今季は選手の守備意識が高まった

 

 今季、チームは守備に注力し、手堅い試合をしてきた。前半戦は思うように勝ち点を積み上げられなかったこともあり、後半戦は攻撃をテコ入れ。狩野監督は「シュート数が少なかったので、1対1の場面では積極的に仕掛けてシュートまで持ち込むことを選手に求めた」。そこで見本となったのが仁部屋だった。全盛期をほうふつとさせるキレに緩急をつけ、相手を抜き去り、精度の高いシュートを決める。シュート成功率34.5%はリーグでただ1人の3割超えとなる。

 

 無闇にシュートを打つのではなく、しっかり状況を判断してからシュートを狙う意識はチームに浸透した。加えて視野が広がり、全体のポジショニングが整理されたことで堅守に磨きがかかり、攻撃もスムーズ。攻守がかみ合い、仁部屋は「後半戦は右肩上がりで良くなった」と語る。勝ち点を積み上げることでチームに一体感が高まり、最高の状態でファイナルシーズンを迎える。手応えを感じている狩野監督は「一戦必勝で戦うだけ」と表情を引き締めた。

 

得点ランキングトップに立った仁部屋和弘

 

 

(柚野真也)

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