【千葉・茨城】個性派麺料理5選!仰天の緑色ラーメンからレトロ喫茶のメガ盛りナポリタンまで
私たちを魅了する、多種多様な麺料理。千葉県・茨城県内で足を運ぶ価値ありの個性派麺を厳選し、実食取材しました。
※価格は全て税込み
【八千代市】軽食・喫茶パロット 昭和レトロな喫茶店はリーズナブルなメガ盛りの聖地
山盛りのナポリタンの上にチーズがどっさり。
鉄板の上でジュージューいっているボリューム満点の「特製鉄板ナポリ」を味わえるのは「軽食・喫茶パロット」です。
八千代市の広大な高津団地内「高津団地ショッピングセンター」の一角にある、こぢんまりしたアットホームなお店で、明るいご夫婦が迎えてくれます。
ナポリタンはマッシュルーム、ピーマン、玉ねぎ、エビなどの具材が入り、とろりとしたチーズとよく合う懐かしい味付け。
しかも大盛りはとてつもない盛り方で、何人前?と驚くほどのボリューム! 普通サイズでも1人で食べきるのは難しい量です。
それでも普通サイズは750円、大盛りにしても1050円というリーズナブルさで、食べきれない分は持ち帰りも可能というから驚きです。
常連さんは団地の住人が多く、営業している日は毎日やって来て、昼からビール片手にワイワイとおしゃべりを楽しんでいるそう。
テイクアウトの注文も多く、電話もひっきりなしに鳴っています。
日替わりランチはライス、みそ汁、お新香付きで770円と、こちらもボリューミーかつリーズナブル。
仲良し夫婦が営む昭和レトロな温かみのある喫茶店。団地に住む人の心のよりどころとして、いつもにぎわっています。
軽食・喫茶パロット
住所/千葉県八千代市高津団地1-17-101
営業時間/金・土・日 午前11時~午後8時半
定休日/月・火・水・木
電話番号/047-459-4045
【船橋市】中華ひろや 小松菜香るクリーミーラーメンはやみつきになるコクと香り
「これがラーメン?」と目を疑いたくなるような鮮やかなエメラルドグリーンの一杯。
下総中山駅から徒歩8分の「中華ひろや」には小松菜ラーメンという一風変わった人気メニューがあります。
スープとよく絡むつるっとした食感の麺も緑色。トッピングのスティック状の春巻きの中にも緑色がちらほら。
そして麺の上に載っているのは白髪ねぎと小松菜という、どこをとっても小松菜づくしの一品です!
どんな味かと思いきや、スープは上品なとろーり感があり、ブイヨンのうまみが舌に絡みながら、後からやんわりと小松菜の香りが追いかけてくる絶妙なバランス感。
ラーメンというより、フレンチに出てくるポタージュスープのようなコク深さで、麺との相性も抜群!
西船橋エリアで開催された「こまつなう」という小松菜料理食べ歩き&地域活性化イベントのために開発されたそうです。
店主の石井さんは高校卒業後、銀座アスターで修業、その後もいろんな飲食店で経験を積んできました。
以前は兄弟で洋食屋さんを営んでいたそうですが、15年前に店をたたむことになり、それをきっかけに奥さまと二人で中華料理の店を始めたそう。
店の看板メニューである小松菜ラーメンはテレビや雑誌に何度も出たことがありますが、実はエビチリソースも絶品。
夜はお酒を飲みながらおつまみを頼んで、チビチビやるお客さんも多いとか。趣味の釣りで、釣ってきた魚をさばいてお客さんに出すこともあり、魚の舟盛りなども見事な手さばきで仕上げます。
「同じチャーハンを作るのでも1回フライパンを振るごとにうまくなろうという気持ちでやっている。少しずつでも積み重ねて成長していきたい」
小松菜ラーメンも開発した当初から少しずつ改良を重ね、今の味にたどり着いたそう。
キャッチーな見た目だけでなく、体にも心にもおいしいラーメン。店主の手腕と小松菜のうまみが凝縮した一杯です。
中華ひろや
住所/千葉県船橋市本中山4-12-13
営業時間/午前11時半~午後2時 午後5時~午後9時
定休日/水・第3木曜
電話番号/047-316-1558
【印西市】むさしのうどん鈴や 行列必至の超極太!武蔵野うどん
武蔵野うどんとは、東京の多摩地区・埼玉西部発祥の郷土料理で、コシの強い太麺が特徴。荒川・多摩川・隅田川・入間川に囲まれ、良質な小麦の産地だった武蔵野台地では、採れた小麦をそれぞれの家庭で手打ちうどんにして食していました。
千葉県印西市で「むさしのうどん鈴や」を営む鈴木勝哉(かつや)さんは練馬育ち。幼い頃に祖母が作ってくれた武蔵野うどんの味が忘れられず、初めは自分のためにうどんを作り始めたと言います。趣味が高じて練馬の老舗うどん店でもうどん作りを学び、自分のお店をオープンするまでに。
現在、主に店を切り盛りするのは息子の鈴木勝太さん。
「父の働く姿やうちのうどんを好きで来てくださるお客さんの顔をずっと見てきました。もし父の代で店が終わってしまったら、子どもの頃から食べていたこの味も食べられなくなってしまうと思った時、いずれはこの店を受け継ぎたいと考えるようになったんです」
鈴やの麺は、武蔵野うどんの中でもひときわ太くて厚め。太麺・細麺・合盛から選ぶことができますが、細麺ですらかなり太めです! 太麺は想像以上に食べ応えがあるので、初めての方には細麺か合盛がおすすめ。食感を楽しんでもらうため、鈴やではあえて麺の幅をやや不ぞろいにしています。
小麦は100%国産。一般的な武蔵野うどんは埼玉県産の小麦を使用しますが、鈴やでは北海道産を使うのがこだわりです。ふすま(外皮)も含めてひいた全粒粉のため、香り高い小麦色の麺に仕上がっています。
土日は開店前から行列ができるほどの人気ぶり。午後2時ごろには太麺が終了してしまう日も多いため、確実に太麺を食べたいという方は早めの来店がおすすめです。狙い目は平日の開店直後と午後1時半以降。
どこか懐かしさを感じる素朴な味わいは、今日もたくさんの人を笑顔にしています。
むさしのうどん鈴や
住所/千葉県印西市山田1783-8(農産物直売所グリーブ内)
営業時間/午前11時~午後3時(L.O.午後2時45分)
定休日/水
電話番号/090-9962-6722
Instagram/@musashinoudonsuzuya
【木更津市】やえすば シンガーソングライターが作る、石垣島のおばぁ直伝「八重山そば」
沖縄そばと八重山そばの違いをご存じですか?
八重山諸島は、沖縄本島の南西400~500kmに位置し、石垣島や竹富島など大小32の島々で構成される地域です。
沖縄そばは一般的に太めの縮れ麺で、大きな三枚肉やかまぼこ、紅ショウガ、ネギなどがのっていますが、八重山そばは丸麺で、しょうゆや泡盛などで煮詰めてから細く短冊切りにした豚肉と八重山かまぼこがのっているのが特徴。カツオや豚骨でだしをとったスープは、ほんのりと甘みがあります。
現地に行かずして八重山そばを食べられる専門店は、全国的に見てもなかなかありません。
店主は木更津市出身のシンガーソングライター・イシワタケイタさん。
音楽活動をしながら2010年に石垣島に渡り、島食材を使った定食カフェ「ハモニカ食堂」をオープンさせたイシワタさんは、島民のソウルフードである八重山そばのとりこに。島のおばぁから伝統的な作り方を学びました。
「ミュージシャンとして一番大変な時にずっと優しくしてくれて、方向が決まるまで居心地良くいさせてくれた。八重山は第二の故郷です」
コロナ禍や子どもの誕生などがきっかけとなり、2021年に地元・木更津に戻ることを決めた時、「まず地元の人たちから八重山の魅力を知ってもらいたい」と、「やえすば」をオープンしました。「すば」とは八重山の方言でそばのこと。島の文化を正しく伝えるため、八重山そばの定義はしっかり守り、麺とかまぼこは石垣島で作られているものを使用しています。
エスニックな香りが癖になる「ピィパーズ」(島こしょう)やピリッと辛い「コーレーグース」(島とうがらしを泡盛に漬け込んだ調味料)を加え、味変しながら楽しむのが八重山流。
沖縄版の具だくさん炊き込みご飯「じゅーしー」(200円)との相性も抜群なので、そばとセットでいただくのもおすすめです。
やえすばがあるイオンタウン木更津は、イシワタさんが幼い頃からよく遊びに来ていたなじみのスポット。楽しい思い出が詰まった場所を元気にしたいという思いもあり、選んだと言います。
そんな木更津の地にイシワタさんが吹き込む八重山の風、あなたも感じてみませんか。
沖縄 八重山そばの店 やえすば
住所/千葉県木更津市朝日3-10-19イオンタウン木更津 朝日1F(フードコート内)
営業時間/午前11時〜午後3時
定休日/日・月
電話番号/0438-23-9213
Instagram/@yaesuba.kisarazu
【茨城県つくばみらい市】麺工房あおきや つくば焼きそばは地産地消を目指して開発されたモチモチ麺
太くてモチモチ、弾力のある歯応えで、甘めのオリジナルソースとよく合う「つくば焼きそば」。
かめばかむほど味があり、子どもから大人まで親しめる味付けです。
その麺を開発したのは麺工房あおきやの青木勝彦さん。
昭和49年設立の(株)青木食品が運営する麺販売店で、地元の食材を使った乾麺や生麺の製造・販売を手掛けています。
つくば焼きそばはパン用の小麦粉として唯一茨城で開発、生産された「ユメシホウ」を100%使用。
約8年前にユメシホウに出会ったときにはパン用に作られた小麦粉にもかかわらず、パン屋さんで使うお店が少ない状況でした。
そして麺屋として「何かできないか」とユメシホウの特徴を生かした甘みのある焼きそばの開発に挑戦します。
作ってみると圧倒的なもちもち感。
かめばかむほど甘みを感じ、普通の焼きそばと一線を画すつくば焼きそばは地産地消にも貢献しています。
現在、青木食品では麺の製造が追いつかないため、イートインはやっておらず、テイクアウトのみの販売ですが、電話しておけば作っておいてくれるそう。
店頭では茨城県産れんこん入りの「れんこん麺」、つくばみらい市産黒大豆入りの「黒豆麺」、茨城県産常陸秋そば粉使用の「つくば蕎麦」、つくばみらい市産トマトが入っている「トマトそうめん」なども販売しています。
キッチンカーで鹿島アントラーズや茨城ロボッツなどの試合、お祭りや地元ショッピングセンターなどへ出向いて販売しているため、どこかで出会ったときはご賞味あれ。
麺工房あおきや
住所/茨城県つくばみらい市板橋2277
営業時間/午前9時~午後5時
定休日/日
電話番号/0297-58-2131
ホームページ/https://www.facebook.com/mennkoubouaokiya/