高校生が語り継ぐあの時 東日本大震災から13年「今を生きる私たちが伝えたいこと」【習志野市】
「私たちはきっとあの日を一生忘れることはないだろう。津波はいつ起こるかわからない。だからこそ、この経験を後世に伝えていきたい」という岩手県の高校生の思いを、実籾高校演劇部が担います。
実籾高校演劇部 東日本大震災を語る
プラッツ習志野で毎月開かれているワンコインプチコンサート。
東日本大震災を語り継ぐコンサートは3回目となり、今年は千葉県立実籾高校(秋本晴美校長)演劇部とバイオリニストの樋口菜穂美さんの登場です。
岩手県立大槌高校復興研究会の3人が2020年に自分たちの震災体験を基に絵本『伝えたいことあの日、私は小学2年生だった』を、実籾高校演劇部員たちが思いを込めて語ります。
稽古日に実籾高校を訪ねました。
東日本大震災は「自分は4歳で記憶にないが、家族から伝え聞いています」「小学2年生で被災した記憶を、高校生になって書きまとめたのはすごい」「意思をつなぎ、きちんと残していくことが大事と思う」と部員たちは興奮気味に話してくれました。
演劇部員は2年生5人、1年生6人。
高校演劇地区大会には部員のオリジナル脚本劇で出演しているとのこと。
大槌高校復興研究会 防災教育に役立てて
岩手県大槌町は地震の大津波による津波火災で壊滅的な被害を受けました。
被災前の人口は15994人。
直後の死者と行方不明者は1286人、避難者は7469人でした。
大槌高校は地震直後から8月上旬まで避難所となっていました。
高校全体が町のような機能を持ち、運営は生徒と教職員で行われ、避難者の名簿作成や食事の配給、子どもの遊び相手などまで担っていたそうです。
『伝えたいこと』を作った大槌高校復興研究会の3人は小学2年生で大震災に遭いました。
津波に追われながら見た津波にのまれていく家々の様子や、避難生活での心細さなどの体験を書き、同校の美術部員の協力を得て作り上げました。
樋口さんは「バイオリンの演奏で生徒たちの思いを支えたい」と話し、「遠く離れた地の高校生がどう伝えるか、楽しみです」と企画の戸田さんも言葉を添えます。(取材・執筆/江梨)
日時/3月14日(木)
午前11時30分~午後0時15分
(午前11時開場)
場所/習志野市民ホール
住所/千葉県習志野市大久保3-8-19 プラッツ習志野内
料金/500円
電話番号/047-476-3213 プラッツ習志野