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猫の『ワクチン接種』は必要?打つことで予防できる病気や費用感など、知っておくべき3つのこと

ねこちゃんホンポ

1.猫のワクチン接種が必要な理由とは?

ワクチン接種は、猫が元気に長生きするための大切な健康管理のひとつです。

私たちがインフルエンザなどの予防接種を受けるように、猫も感染症を防ぐためにワクチン接種が必要です。

特に、猫が屋外に出る機会が多い場合や、他の猫と接触する機会がある場合は、感染リスクが高まるため、ワクチン接種の重要性が増します。

また、室内で暮らしている猫でも、動物病院への通院時など感染するリスクがゼロではありません。愛猫の健康を守るために、ワクチン接種を考えてみるのはとても大切なことなのです。

2.予防できる主要な病気とは?

猫のワクチン接種をすることで予防できる病気はいくつかあります。ここでは、猫のワクチン接種で予防できる代表的な病気をご紹介します。

猫ウイルス性鼻気管炎(FVR)

猫ウイルス性鼻気管炎は、猫ヘルペスウイルス1型によって引き起こされる感染症です。FVRは猫の上気道を主に攻撃し、くしゃみ、咳、鼻水、目やになどの症状を引き起こします。

特に子猫や高齢の猫は重篤になりやすく、場合によっては肺炎を引き起こすこともあります。FVRは非常に感染力が強く、他の猫との接触によって簡単に広がります。

カリシウイルス感染症(FCV)

カリシウイルス感染症は、猫カリシウイルス(FCV)によって引き起こされる病気で、症状はくしゃみや鼻水、口内炎、発熱などFVRと似ています。

猫汎白血球減少症(FPV)

猫汎白血球減少症は、猫パルボウイルスによって引き起こされる非常に重篤な病気です。感染すると、白血球の数が急激に減少し、免疫力が低下します。嘔吐や下痢、食欲不振、発熱などの症状を示し、特に子猫にとっては命に関わる危険な病気です。

この病気は非常に感染力が強く、ウイルスが環境中で長期間生存するため、予防が非常に重要です。

猫白血病ウイルス感染症(FeLV)

猫白血病ウイルス感染症は、猫白血病ウイルス(FeLV)によって引き起こされる病気です。FeLVは猫の免疫系を攻撃し、がんや貧血、その他の深刻な病気を引き起こすことがあります。

FeLVは猫同士の接触や咬傷、共有する食器などを介して感染し、初期段階では無症状であることが多いため、定期的な検査とワクチン接種が重要です。

3.猫のワクチン接種にかかる費用と頻度

猫のワクチン接種の費用は、一般的には一回あたり3000円から10000円程度です。費用はワクチンの種類や動物病院によって異なります。

費用は決して安くはないかもしれませんが、愛猫の健康と長寿を守るための大切な“投資”です。定期的なワクチン接種を続けることで、予防できる病気のリスクを大幅に減らすことができます。

また、猫のワクチン接種は、通常、生後6〜8週目から始めるのが一般的です。母猫からの免疫が弱まるこの時期に、初回のワクチン接種を行います。

その後、3〜4週間ごとに数回のブースター接種(追加接種)を行い、免疫力を強化します。生後16週目までに、通常3回程度の接種を完了させるのが理想的です。

成猫の場合も、定期的なブースター接種が必要です。1年目のワクチン接種後は、1年ごとの再接種が一般的ですが、最近ではワクチン接種もリスクがあるためしっかり抗体検査を行ってからワクチンを接種すべきか考えるといった流れもあります。またワクチンによっては3年に1度の接種でよいものもあるため、獣医師と相談しながら適切な接種スケジュールを決めましょう。

まとめ

ワクチン接種を通じて、猫の健康を守ることは、飼い主としての大切な責務です。猫の健やかな生活を守るために、必要な情報をしっかりと把握しておくことが大切です。

猫が元気で長生きできるよう、定期的な予防接種と健康チェックを欠かさず行い、病気のリスクを最小限に抑えてあげましょう。


(獣医師監修:加藤桂子)

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