看板ネコと守る『本物の温泉』を復活へ…火事で失っても前へ「春にはいい報告を」
野中温泉の火事から1年
温泉マニアの間で「本物の温泉」と絶賛されるのが北海道十勝の秘湯、野中温泉。昨年の火事から約1年が経ちました。再開に向けて動き出そうとしています。
「シャム、湯守ネコです。お客さんが好きだったので…」と山の宿・野中温泉の野中祐子代表が教えてくれました。
足寄町の雌阿寒岳のふもとにある山の宿、野中温泉。
開湯は1913年です。
曾祖父の時代から、こんこんと湧き続ける硫黄泉と看板ネコたちのお出迎えが、オンネトーを訪れる観光客や地元の人たちを癒してきました。
この秘湯が、突然の火事に見舞われたのは2025年1月。
幸いけが人はいませんでしたが、7匹いた看板ネコのうち黒ネコの「どぅ太」は今も行方不明のままです。
「最優秀」受賞!高校生が野中温泉を短編動画に
全国から野中さんやネコたちを案ずる声、再開を待ち望む声が届く中、ある高校生たちと出会いました。
発声練習をしているのは…帯広大谷高校放送局のメンバーです。
猫本冠さん(2年)は「僕がもともと父とよく温泉に行く。どういう気持ちで再建に取り組んでいるのか知りたいなと思って」と話します。
放送局の3人は、野中温泉の再建をテーマに短編動画を制作。
作品は、高文連の全道大会ビデオメッセージ部門で「最優秀」を受賞しました。
野中さんに報告すると…
看板ネコと仮の住宅で暮らす野中さんに受賞を報告しました。
猫本さんは「野中さんを伝えるために、一番いい言葉を探す。3人で考える時間が長かった。ケンカもしたしね」と振り返ります。
野中さんは「すごくうれしかった。みんなのがんばりを見ていたので」と感慨深い様子です。
この作品は、2026年の高文連全国大会でも披露されます。
野中さんの奮闘が、全国に届くのです。
「みなさんのためにも」再建へのあゆみ
すべてを失った火事から看板ネコとともに前を向き、歩き続けてまもなく1年になります。
「野中温泉って自分たちだけのものではないんだな。商売ではあるけど、みなさんに早く入っていただくために、再建しなければならない」
野中さんは「再建に向けて、春にはいい報告をしたい」と笑顔で教えてくれました。
野中さんの祖父で2019年に亡くなった正造さんは、当時の世界最高齢、113歳まで生きたご長寿で秘訣は「毎日の温泉」と話していたということです。
高校生がつくった短編動画のタイトルは「RE:START」で野中さんは、強く背中を押されたそう。
野中さんは、温泉の今の様子のYouTube発信やオリジナルグッズの販売などの取り組みも始めていて、再建への道を歩み始めています。
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あま
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2026年1月16日)の情報に基づきます。