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国内90%を産出した、日本一のスズ鉱山  初!日本遺産認定!明延鉱山を探検してきました 養父市

Kiss

かつて日本一のスズ鉱山として栄えた明延鉱山(あけのべこうざん)。

飛鳥時代より開山されていたと伝えられており、かの奈良の東大寺の大仏鋳造にも明延で産出された銅が多量に使用されていたと言い伝えがあります。

坑道内では銅、錫(スズ)、亜鉛が採取されており、その中でもスズは日本国内で90%を占めていた事から明延鉱山は日本一のスズ鉱山となったそうです。

スズとは金属の一種であり、金・銀に次ぐ高価な金属とされています。また無害で耐食性に優れ、空気中で変色せず、外観が美しいのが特徴で、鉄、鉄鋼、銅などの表面にめっきをして古くから装飾品として用いられていたそうです。こんな金属が一体どの様にして採取されていたのか?今回現地のガイドさんに案内して頂きながら行ってきました。

鉱山学習館


まず始めに連れてこられた場所は鉱山学習館。

断面模型や当時の資料、道具、写真が多数置かれており、当時の坑道内での作業や場所の説明をしてもらいました。

模型からもわかる様に坑道内はまるで迷路のように入り組んでいます。距離にすると大阪-東京間の約550キロほどの長さになるんだとか。その内見学できるのは650メートルほどの一部分。昭和62年に閉山し全てを閉める予定でしたが、これまで鉱山で行われた仕事や採掘した鉱石がどの様に活かされてきたのかを子供たちの学習用として一部の区間を残して現在養父市にて管理をされています。

坑道内はとても入り組んでおり、安全のため必ずヘルメットを装着しガイドさんに案内してもらいます。

坑道入り口


ではいざ!坑道内へ!
坑道内は年中12~13度で、真夏の暑い日でもひんやり涼やかだと言われています。

中ではレールが敷かれており当時この中で鉱石を乗せて走るトロッコがあった事がうかがえます。

下から見上げるこの空洞は、下の坑道から上の坑道にかけて掘った跡です。掘った石はとても重く持ち上げる事が難しいので、下から掘った石を井戸に落とし、その後坑道内を走るトロッコに載せて運んでいたそうです。

坑道内を走っていたトロッコ


また削岩機を使って穴を掘っていたのですが、それは鉱石を掘る為ではなくそこに火薬を仕込ませ爆破させるためのもので、当時その作業は知識と経験が必要なとても危険なものだったと言われています。

削岩機


しばらく説明を聞きながら歩いていると扉に目がとまりました。

この坑道内は年中定温ということで閉山した今はお酒の貯蔵庫として一部利用されています。ここで有名な「仙櫻」と言われるお酒は養父市で栽培された米と氷ノ山の麓から湧き出る天然水「ぶなのしずく」を使って仕込まれ、およそ5カ月間の熟成を経てまろやかな味わいに仕上がっているとの事です。

熟成中


他、数種類のお酒、お醤油がこの中に貯蔵されているそうです。

ここ明延鉱山では様々な重機や運搬車などが置かれており、当時の面影を肌で感じることができます。

明延鉱山で採掘した鉱石は6キロ離れた神子畑選鉱場へ運び、銅、スズ、亜鉛を振り分けていたそうです。
そのために使用されていたのが明神電車。
初めは鉱石だけでしたが、数年後には一般の人も乗れるようになり、その際の運賃が一人一円だったことから「一円電車」と呼ばれるようになったそうです。

閉山と共に廃止になった明神電車でしたが地元の住民やボランティアの協力の元、写真の体験乗車を小さなお子様から大人まで多くの方に楽しんでもらえたらと開催されています。

<記者のひとこと>
「明延鉱山 探検坑道」見学の際は、下記のホームページより見学可能日時の確認ができます。ガイドさんの説明がとても丁寧で観光地化されていない当時の風景を見られ、仕事内容や使用されていた機械の説明、作業員の生活事情など様々な点から歴史を感じられるとても良い体験になりました。これから暖かくなるこの季節に是非実際に感じられてみてはいかがでしょうか。

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