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スタクラが「PIANISM」をテーマに進化して戻ってくる! 『スタクラピアニズム』出演ピアニストに聴く~第二弾 角野隼斗&紀平凱成

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左から 角野隼斗、紀平凱成

ゴールデン・ウィークも佳境の2021年5月3日(月・祝)、サントリーホールで開催される『STAND UP! CLASSIC PIANISM』。2018・2019年に横浜赤レンガ倉庫にて開催された国内最大の全野外型クラシック音楽祭『STAND UP! CLASSIC FESTIVAL(通称“スタクラ”)』の進化版だ。いま最も見逃せない4人のピアニストがクラシック音楽の殿堂・サントリーホールに集う。

4人​の出演ピアニストたちに、このゴージャスなイベントにかける意気込みを聴くインタビュー企画。第一弾でご紹介した髙木竜馬、大井健に続き、第二弾では、今やデジタル時代のピアノ界のスターとして各方面から熱い視線を浴びている角野隼斗、そして、限りない創造性とともに、時代の風を、そして自らの心の襞を音に載せて描きだすピアノの詩人、紀平凱成(かいる)のメッセージをお伝えしよう。

Vol.3 角野隼斗

フェスならではの高揚感に包まれた空気の中で、
誰もが音楽に熱狂して楽しめるような空間にできたら嬉しいですね

角野隼斗

昨年2020年12月リリースのファースト・フルアルバム『HAYATOSM』が発売日オリコンアルバム総合デイリーチャートで8位を記録した角野隼斗。“かてぃん”の名で、角野を一躍有名にしたYouTubeは、総再生回数7000万回超え、登録者72万人(2021年4月現在)と次々とサプライズを繰り出し、今や、マルチタレントなピアニストとしてスターダムを爆走し続けている。

昨年3月に東京大学大学院を卒業。ますますジャンルを超えたダイナミックな演奏活動を展開しつつある。先日、CASIOの電子楽器アンバサダーに任命されるなど、今後、アーティストとしてさらなる密度の濃い活躍が期待される角野から、今、目が離せない。

――ソロステージを含め、今回の『スタクラピアニズム』では、どのようなラインナップを期待できそうでしょうか?

ソロステージでは、ショパンの作品を中心に自身のオリジナル曲も含めお届けしたいと思っています。今回は特別にエラール製のピアノも設置されるということで、何曲かはエラールで演奏しようと思っています。サントリーホールでエラールのピアノがどのように響くのか、僕自身とても楽しみにしています。

また、髙木(竜馬)さんとはハンガリー舞曲を二台ピアノで演奏させて頂きます。髙木さんとは中学生の頃からご縁があり、この間はリサイタルも伺わせていただいたのですが、溢れでる激しいパッションに圧倒されました。お互いの音楽をぶつけ合うアンサンブルができたらいいなと思っています。

角野隼斗

――角野さんは、普段からジャンルを超えた音楽活動も積極的に展開していますが、ピアノ以外の演奏家たちとの共演については、どのような思いがありますか?

ジャンルを超える、超えない、というようなことについては、あまり考えていません。むしろ、考えないようにしています。もちろんジャンルごとに文化が形成されているので、それらを尊重することは大事にしていますが、本来、”ジャンル”というのは便宜的に命名されただけであって、音楽そのものを規定するわけではないですよね。ジャンルという表層的なものだけではなく、より根源的な部分で惹かれ合って音楽仲間と一緒に音楽を創りあげるという体験が、とても貴重なものだと日々感じています。

――『スタクラピアニズム』に期待していることや、このイベントにかける角野さんの意気込みを聞かせてください。

スタクラは2019年に横浜の赤レンガで行われた公演に観客として参加したことがあるのですが、フェスならではの高揚感に包まれた空気の中で、海からの夜風を浴びながら聴くクラシックというのが何とも新鮮で、とても幸せな気分になったのを覚えています。今回はサントリーホールという屋内ではありますが、誰もが音楽に熱狂して楽しめるような空間にできたら嬉しいですね。

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Vol.4 紀平凱成

僕にとって、ピアノは言葉よりもたくさんの思いを伝えられる大切なもの。
最高の舞台で、僕の思い、「心」を大勢の人に伝えられたら嬉しいです。

紀平凱成

続いては、幼い頃から、数字やアルファベット、記号などに興味を示し、複雑な計算式や漢字の熟語を書き始めるなど、特殊な才能を示したという紀平凱成。二歳の時に発達障害と診断されたが、音楽的分野においても特殊な能力を開花させ、おのずと作曲や即興演奏も手がけるようになったという。

4月に20歳の誕生日を迎えた紀平。多くの関係者が、昨年春のコロナ禍の自粛期間を経て、さらに内面的にも成長を見せたと語る。意欲的に自らの心に問いかけ続け、新たな創作の世界を切り拓く紀平の大舞台でのステージ姿に出会えるのが、今から待ち遠しい。

――紀平さんが、スタクラピアニズムに期待していること。このイベントにかける意気込みをお聞かせください。

ワクワクしています! 僕はピアノが大好きです。そして、僕にとって、ピアノは言葉よりもたくさんの思いを伝えられる大切なものです。サントリーホールという最高の舞台で、僕の思い、「心」を大勢の人に伝えられたら嬉しいです。

今回のイベントでは複数のピアノが用意されているそうです。ピアノは人と同じで一台一台、個性があります。初めてのピアノに触れる時はドキドキしますが、弾いているうちにとても気持ちいい音を出してくれるようになります。すぐに親友になれるピアノもあるし、慣れるまでに少し時間がかかるピアノもあります。一緒にいる時間が短いとちょっと頑張って弾かないと鳴ってくれない時もあります。複数のピアノを弾き分けるというのはとても難しいですし、友達になれるかどうかも不安ですが、それもワクワクです。僕はワクワクが大好きです!

――紀平さんのソロ演奏部分は、どのようなステージにしたいと考えていますか?

僕は小さい頃からクラシック、ジャズ、ブルース、ロック、ワールド・ミュージックなど、色々な音楽を耳でコピーして自由に演奏するのが好きでした。家にあったギターやドラムなどの楽器、そしてCDやエレクトーンのコード譜が音楽の先生でした。作曲方法も自分流で、感じたことがあれば、家中のあちこちに五線を引いて音符を並べていました。

そんな僕にピアノを弾く楽しさ、そして曲を作る楽しさを教えてくれたのが小学4年で出会ったニコライ・カプースチンでした。カプースチンの楽譜はとても綺麗で、世界中に溢れる音が、綺麗に描かれた楽譜の上で踊っていました。カプースチンは僕の作曲家としての高い目標です。

紀平凱成

『スタクラピアニズム』では、尊敬と感謝を込めてカプースチンの曲、そして僕のオリジナル曲を弾きます。カプースチンが初めてという人にもその魅力を知ってもらいたくて、僕が最初に衝撃を受けた曲を選びました。これまでコンサートでも必ず弾いてきた大好きな曲です。

そして最近作ったオリジナル曲を演奏します。コロナ禍の自粛期間中にたくさん曲を書きました。僕は感覚過敏があり、これまでテレビを見られませんでしたが、ニュースが気になって、少しずつ、テレビから流れる情報の刺激に慣れていく中で、悲しい、つらい、淋しい、でも頑張ろう、希望を持とう……いろいろな感情が湧き上がりました。

「No Tears Forever」、「Songs over Words」…… オリジナル曲のタイトルは音符と同時に浮かびます。でもタイトルでは伝えきれない思いをたくさん、曲に詰め込んでいます。僕の曲を聴いて頂き、少しでも心が楽になったり、笑顔になってもらえると嬉しいです。

――今回は、サントリーホールの大ホールという大舞台での演奏、そして、多くの先輩ピアニストたちと一堂に会しての共演となりますが、今の紀平さんの率直な気持ちを聞かせてください。

嬉しいです! 角野さんはカプースチン追悼コンサートで共演させて頂き、楽しかったです。髙木さんのソロ・コンサートも大好きな曲の連発でずっと笑顔で聴いていました。大井さんは配信コンサートを見ました。今度は生で聴きたいです。みなさん、本当に格好良かったです。

今回の共演はもちろん、演奏も楽しみですが、一緒の時間を過ごすことで勉強できることもたくさんあると思っています。僕はまだまだ学ぶことが沢山ありますが、素晴らしいピアニストの方々と音楽で通じあえればとても嬉しいです。

『STAND UP! CLASSIC PIANISM』は、2021年5月3日(月・祝)14:00開演。サントリーホールでの会場公演のほか、イープラス「Streaming+」でのライブ配信(アーカイブあり)も予定されている。来場券・視聴券はともに4月3日(土)10:00より販売中。

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