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【西武】仁志敏久野手チーフ兼打撃コーチインタビュー 「日本の野球を存続させるためには、プロ野球よりも高校野球」

文化放送

1月14日放送のライオンズエクスプレスでは、先週に引き続き埼玉西武ライオンズの仁志敏久野手チーフ兼打撃コーチにインタビューした模様を放送した。国際大会について訊いた。

――11月の(世界野球)プレミア12、侍ジャパンの戦いぶりをどうご覧になりましたか?
仁志「選手たちはプレッシャーと戦うばかりです。僕も第1回大会の時にコーチとしてプレミア12(のメンバー)に入れてもらっていたのですが、この大会、日本の野球ファンは勝って当たり前だと思って観ています。欧米のチームはバリバリのメジャー選手はいないし、日本なら台湾、韓国には勝つだろうと思って観ています。この大会の意義は『日本が勝ちますよね』みたいな感じで始まっているので、選手も監督もそれがすごく難しいです」

――その中で今大会のチームはいいチームになりましたが、最後の最後、3回目の対戦で台湾に負けてしまいました。
仁志「井端(弘和)監督がU-12の試合のときに来てくれて、いろいろ話もしたのですが、『ピッチャーが少ない中でやらなければいけないので難しかった』という話をしていました」

――台湾は強くなりましたね?
仁志「ピッチャーが結構頑張りましたね。バッターももちろんよかったですが」

――台湾の野球の裾野は広がっていますか?
仁志「いや変わらないのではないですかね。小学校ぐらいの年代から熱心にやっているので、U-12とかU-15で台湾相手だと結構難しいです。U-12に関してはまず勝てないです。体格の違いと、日本の場合は寄せ集めでジャパンを作っていますが、むこうは全国で優勝したチームに補強しているみたいな感じです。練習量とかも違うし、国際試合に対しての思いが強いですね」

――大人の世代になると、台湾と日本がいつの間にか逆転していることがありますね。
仁志「途中経過の違いかもしれないですね。日本の場合、高校野球の存在価値はものすごく大きいと思います。高校野球があるから日本の野球が成り立っています。例えば、日本はバントが上手ですが、日本の高校野球がなかったらバントが上手だという国にはならないです。高校野球はよく批判されますが、高校野球がなくなったら、日本の野球は崩壊します」

――ここで逆転しうるということですね?
仁志「だと思います。一戦必勝がすごく叩かれますが、あれがあるから日本の野球選手たちはその後も生きていけるだけの心の強さを持てるのだと思います」

――なくしてはいけないのですね?
仁志「絶対になくしてはいけないです。やり方は時代によって変わると思いますが、ただの部活動ではないです」

――国際レベルを維持するためにも?
仁志「日本の野球を存続させるためには、プロ野球よりも高校野球だと思います」

※インタビュアー:文化放送・斉藤一美アナウンサー

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