大量殺人の中でも動機が理解困難な「無差別大量殺人」の共通したパターンとは?【図解 犯罪心理学】
無差別大量殺人の共通点とは?【図解 犯罪心理学】
挫折や絶望がきっかけになる
大量殺人の中でも「無差別大量殺人」は、動機が理解困難で社会的にも大きな不安を引き起こすものです。しかし、その内容を分析してみると、ある共通したパターンがあることがわかってきました。
まず、犯人は生活がうまくいっておらず、挫折や絶望感を抱いています。そして、その原因は自分にあるのではなく、別の何者かが悪いと考えます。これは個人だけではなく、その人物が所属する会社や集団に向けられます。
次に、犯人は自分には生きる価値はないと考えています。自殺も考えていることでしょう。ただ、自分が死ぬのであればその原因を作った相手をできるだけ多く殺してからにしようという考えに至るのです。
目的は相手をできるだけ多く殺害することですから、効率よく殺傷できるように武器などを入手します。そして、自分の訴えが世間に届くよう、犯行声明や遺書や日記などで自分の行為を正当化するメッセージを残すのです。
犯人の最終目的は自分も死ぬことなので、犯行後は自殺を図るか、逮捕された場合でも死刑を望みます。自分が誰であるかを隠すことはせず、逃走することも考えません。
無差別大量殺人は、このような経緯で行われることが多いのです。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 犯罪心理学』