小6の4割以上が住所を言えない?手紙文化薄れ「重たい」「かたい」若者の声
2024年10月、郵便料金が3割程度値上げされました。
はがきは63円から85円に、封書は重さによって84円(25グラム以内)、94円(50グラム以内)などと分かれていたものが、50グラム以内で110円に統合されます。
値上げは、消費税率の引き上げによるものをのぞけば、30年ぶり。
その背景にはデジタル化による郵便物の減少があるんです。
手紙やはがき離れは今後、さらに加速するのでしょうか。
マチゆく人に聞きました。普段、あなたは手紙を書きますか?
「書かない」という人は、「代わるものがたくさんある」「LINEやメールで済ませてしまう」という意見。
「書く」という人は、「メールなどのタイプ打ちだとなくなってしまう要素が手紙にはある」「印象に残る、読み返せる」という意見。
さらに若い世代からはこんな意見も出ましたよ。
20代女性
「手紙だとなんか思いが伝わりすぎちゃうじゃないですけど、重たいかなみたいな」
20代女性
「相手のことを思って書いてる時間はドキドキも含めて好きなんですけど、手紙は間違えちゃいけないって思ったりしてちょっと苦手かもしれない」
20代男性
「身近な人とは、今はSNSで簡単にやり取りできちゃうので、ちょっと手紙になるとかたい感じがして、親しいからこそあんまり送らないかな」## 小学生の調査は驚きの結果に
手紙に関して興味深いデータがあります。
日本郵便が全国の小学生を対象に行った調査では、年賀はがきを1通も出さないという小学6年生は2011年度は6.2%だったのに対し、2023年度では32.4%に!
3割の子が年賀状を1通も出さないと答えています。
そして、自分の住所を正しく言える小学6年生は2011年度に86.6%だったのに対し、2023年度では57.5%。
住所を聞いてもわからないということになってしまっているんです。
さらに、郵便番号を正確に言えるという小学6年生は2011年度には78.3%いたのですが、2023年度は31.8%に減少しています。
このままだと、手紙を書く文化がなくなっていく可能性も…。
手紙の良さについて、手紙文化振興協会の代表理事むらかみかずこさんに聞きました。
「手書きの手紙にはメールやSNSにはないアナログならではの温かみがある。相手を思いながら言葉を紡ぎ、実際に文字をしたためることで言葉の力が何倍にも強まる」
手軽さ、便利さ、そしてスピード感。
現代のデジタル化の恩恵はもちろんありますが、アナログならではの良さと両方を大事にすることで、伝わるコミュニケーションがあるかもしれません。
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年9月23日)の情報に基づきます。