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【川崎市高津区】久本大蓮寺 如来伝説 プロが紙芝居化 地域の伝説「語り継ぐ」

タウンニュース

紙芝居を紹介するもっちぃさん

 久本・大蓮寺で住職を務める大橋雄人さんが、プロの紙芝居師として活動するもっちぃさんに制作を依頼した「大蓮寺の大日如来様」が5月24日に完成した。寺院に伝わる「如来伝説」に加えて、かつて宿場町として栄えた地域の風情や、当時の人々の暮らしぶりも描かれた趣深い作品となっている。

 この紙芝居は、平安時代の僧・行基が流行病に苦しむ村人を救うために大日如来像を彫ったことからストーリーが始まる。

 その後、大蓮寺の裏手に位置する山の中腹に安置されていた仏像だが、嵐でお堂が壊れた際、如来像が自ら移動して難を逃れたという伝承や、江戸時代の地頭の夢に如来が現れたことをきっかけに現在の地へ遷座した経緯なども描かれている。

 作者のもっちぃさんによると、見どころは、宝暦6年に江戸を襲った大火にまつわる「火防せ如来」にまつわる伝説。江戸に住む信徒が火災に囲まれた際に如来に祈ったところ、火から逃れることができたという話など、人々の願いが仏像に届いた、エピソードとなっている。

「高津さんの市」で初上演

 制作のきっかけは、大蓮寺が昨年、開創400年の節目を迎えたこと。大橋さんは、建物の新築や修繕といった事業だけでなく「寺の歴史を伝えること」に主眼を置き、表現手法を検討。演者の臨場感が身近に感じられる上、動画化してネット公開するなど応用が利く点に着目し、紙芝居による制作を構想した。

 そこで大橋さんは、過去に同寺の本堂を練習場所として使用していたもっちぃさんに相談。川崎市の伝統野菜「のらぼう菜」に関連した作品を製作するなど、地域に根ざした活動実績を知っていたことから、正式に依頼することになった。

 「約3カ月をかけて大山街道ふるさと館での資料調査や地域住民への取材を重ね、作品を仕上げた」ともっちぃさん。初上演は、久本地域で開かれている「高津さんの市」で行われた。

 会場には約20人の来場者が集まり、もっちぃさんの語りに合わせて昔を懐かしむ人や、如来が火を鎮めに行く場面では、歓声を上げる子どもたちの姿が見られたという。

 大橋住職は「お寺の伝説を次世代へ語り継いでいくきっかけになれば」とコメント。もっちぃさんは「今後はお寺の行事や地域のイベントを通じて上演を重ねたい」と語った。

大蓮寺の大日如来

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