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江戸時代のプレイングマネージャー!芸術家・本阿弥光悦ってどんな人?

TBSラジオ

今回のゲストは、美術ライターの浦島茂世さん。

毎回、美術館の最新情報などを教えていただいていますが、今回はテーマは

「新年らしく“和”を味わう展覧会」

1月くらい和な感じでいかがでしょうか?キラキラしたものを見て2024年が来たことを実感しましょう!

一言では言えないけど、とにかくすごい人!「特別展 本阿弥光悦の大宇宙」

東京国立博物館の特別展。
室町時代から江戸時代にかけて活躍した本阿弥光悦の大宇宙。
彼は、工芸も、書も、陶芸も、他の人のプロデュースもできるすごい人。
そのすごい人がなにをやったのかを徹底的に紐解く展覧会。

徳川家康から京都北部の土地をもらって、本阿弥一族や町衆、職人などを率いて移住し、芸術村(光悦村)を築いた。(元和元年(1615)の大坂夏の陣の後)

メインビジュアルにでてくる、むくっとした漆の箱や、俵屋宗達が描いたすごい鶴の絵に、なんのためらいもなく文字を書いた巻物など日本美術がよくわかんない人でも「よくわかんないなりに、なんかすごい」と思えてしまうものばかり。キラキラした感じで新年っぽいです。

「特別展 本阿弥光悦の大宇宙」
東京国立博物館平成館で、3月10日日曜日まで開催されています。
最寄り駅は、上野駅鶯谷駅です大人2100円。学生は割引になります。

うるしで彩られた数々の調度品を味わう!「うるしとともに ―くらしのなかの漆芸美」

おとといスタートしたばかり、開催ほやほやの企画展。
いまではおめでたい席やお正月くらいにしか使われなくなった漆。
でも、天然の接着剤として、塗料として、ラッカーとして、東南アジアでは古くから親しまれてきました。
この展覧会では、住友家に伝わるたくさんの漆の名品を紹介します。

おわんやお膳はもちろん、茶道具や文房具などいろーんな漆が出てきます。
「漆」と一口にいっても、朱色や黒も明度や彩度、つやなどいろいろあってアンミカさんが「漆も200種類以上あんねん」と言い出しそうなくらい。こういう器でお雑煮をたべたいーと思ったりしてきます。

泉屋博古館は住友家のお宝を展示する美術館。
六本木のど真ん中、旧住友家別邸の跡地だった場所にあります。
敷地内には庭園もあって、美術館そのものも見どころ。

「企画展 うるしとともに くらしのなかの漆芸美」
泉屋博古館東京で、2月25日日曜日まで開催されています。
最寄り駅は、東京メトロ南北線六本木一丁目駅です。
大人1000円。高校大学生は600円。中学生以下は無料です。

ハッピー龍(リュウ)イヤー!絵画工芸の龍を楽しむ~

ここのところ、新年の展覧会を干支にする美術館が増えているのですが静嘉堂文庫美術館もそのひとつ。
東京国立博物館や京都国立博物館など
ここでは岩崎家の龍にちなんだお宝を展示します。
(静嘉堂文庫美術館は三菱の住友家のお宝を展示する美術館)

そもそも、想像上の動物である「龍」は、古代中国で誕生しました。
そんな龍が描かれた屏風やお皿、めでたそうな掛け軸やお盆など龍が入っているだけで、なんか壮大な感じになるのがすごい。
「辰年」をがっつり堪能したい人、ぜひどうぞ。

「ハッピー龍(リュウ)イヤー! ~絵画工芸の龍を楽しむ~」
静嘉堂文庫美術館で、2月3日土曜日まで開催されています。
最寄り駅は、東京メトロ千代田線二重橋前駅、東京駅です。
大人1500円。高校大学生は1000円。中学生以下は無料です。

浦島茂世
神奈川県鎌倉市出身。
大学では美学美術史を専攻し、1920年代の西洋美術工芸について学ぶなど、博物館学芸員免許も取得。
時間を見つけては美術館やギャラリーへ足を運び、国内外の旅行先でも美術館を訪ね歩く。その数は、年間150以上!
著書に『東京のちいさな美術館めぐり』『猫と藤田嗣治(つぐはる)』があります。
美術の面白さを伝える“美術ライター”です。

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