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DeNAが前ソフトバンク・九鬼隆平と育成契約 かつてのU-18侍主将、“正捕手不在”の新天地で開花に期待

SPAIA

DeNAと育成契約を結んだ九鬼隆平,ⒸSPAIA

2016年・高校日本代表の主将&4番打者

DeNAは6日、ソフトバンクを自由契約となった九鬼隆平選手(25)と育成契約に合意したことを発表した。

九鬼は大阪府出身、右投右打の捕手。秀岳館高から2016年のドラフト3位でソフトバンクに入団も、7年間で一軍出場は10試合に留まり、ここ2年は一軍出場なし。今オフに戦力外通告を受けていた。

高校時代は3年春・夏と連続で甲子園に出場し、2季連続の4強入りに貢献。その後に行われた『第11回 BFA U18アジア選手権』でも「正捕手」で「4番」、さらには「主将」という重責を担ってチームを優勝に導いた経験を持っている。

それだけに、ここまでの歩みは自身としても到底納得のいくものではなかったことだろう。悔しさをバネに、新天地での飛躍に期待したい。

今季は捕手3人の併用だったDeNA


DeNAの捕手事情を振り返ってみると、今季は山本祐大が71試合(捕手出場67試合)、戸柱恭孝が70試合(同57試合)、伊藤光が61試合(同56試合)と3人に出番が分散していた。

しかし、その内情を振り返ってみると、序盤は戸柱と伊藤の併用がメインだった中、東とのコンビで徐々に評価を高めていった山本が夏場以降で急浮上。今永や石田といった戸柱と組んでいた投手の先発時もマスクを被る機会が増え、伊藤はトレバー・バウアーやロバート・ガゼルマンといった外国人投手の相棒という使い分けが色濃く出るようになった。

こうした投手との相性や捕手の個性などを総合的に判断した併用により、2年連続でAクラス入りという一定の結果は出ているDeNAだが、2017年の戸柱を最後に年間100試合以上マスクを被った捕手が出てきていないという点はかねてから課題に挙げられている部分のひとつ。この現状を打破する選手の出現が待たれるところだろう。

その中で山本がキャリアハイの出場数を記録し、東とのコンビで『2023プロ野球最優秀バッテリー賞』も受賞したというのは光明だ。加えて、オフには戸柱が取得した国内FA権を行使せずに残留する旨を表明。さらにファームでは高卒ルーキーの松尾汐恩が1年目から68試合でマスクを被り、来季は一軍への殴り込みが待たれるだけに、2024年はこれまで以上に熾烈な正捕手争いが繰り広げられることが予想される。

九鬼も育成からのスタートにはなるが、このサバイバルの中に飛び込んで行くことができなければ安住の地はない。まずはその挑戦権を得るためにも、支配下登録に向けて存在感をアピールしたい。

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記事:SPAIA編集部

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