【静岡県立美術館県民ギャラリーの「第35回静岡独立展」】井石誠一さんが描く「強い光」
静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は、7月2日に静岡市駿河区の静岡県立美術館県民ギャラリーで開幕した「第35回静岡独立展」。会期は7月7日まで。
児島善三郎、里見勝蔵、三岸好太郎らが1931年に創立した「独立美術協会」の静岡団体によるグループ展は、油彩を中心に25点。井石誠一さん(静岡市)の「樹影」に目を奪われる。神社の本殿と地面に、周囲に植わった松の木が作る複雑な曲線の影が映し出される。強い光を感じるのは隣に展示した「教室からの眺め」も同様。4階相当の教室の窓際に整然と並んだ机椅子。天板の照り返しと壁に張り付いた黒々とした影の対比がいい。(は)