子どもを対象とした犯罪に対して効果的な対策&犯罪を減らす為に必要な社会的なしくみ作りとは?【図解 犯罪心理学】
防犯対策とその問題点
犯罪を減らしていくためには、社会的な制度やしくみを変えていく必要があります。
具体的な例として最初に挙げられるのは「法的な規制」です。一番有名なのはアメリカでの銃規制でしょう。銃の保持については、犯罪の抑止につながるという意見もあるため、今後も議論が続くと思われます。
次に大切なのは「防犯教育」です。とくに子どもを対象とした犯罪に対しては、この効果が大きいと考えられています。
そして、近年注目を浴びている手法が「地域安全マップ」の作成です。これは、人ではなく場所に注目して、犯罪の起こりやすい地域を特定し、それを共有するものです。現在多くの小中学校で取り入れられ効果を上げています。
最後は「防犯カメラの設置」です。現在、街頭には数多くの防犯カメラが設置されています。効果については限定的なものになりますが、犯罪抑止という観点では有効です。
以上のように、さまざまな取り組みがなされていますが、子どもの防犯教育に対しては問題点も出ています。それは、人に対する不信感や警戒感を必要以上に感じてしまうということです。人との関係も構築しながら、犯罪を防ぐという、バランスのよい防犯教育が大切になっています。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 犯罪心理学』