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【静岡の高校サッカー戦後史Vol.72】1996、97年度の清水商業(現清水桜が丘)。小野伸二「選手権の雰囲気味わいたかった」

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【清水商⑰】4年連続全国タイトル

※2011年3月〜11月に「静岡の高校サッカー 戦後の球跡」のタイトルで静岡新聞に掲載した連載を再掲しています。年齢等も掲載当時のままです。静岡サッカー応援アプリ「シズサカ」でまとめてご覧いただけます。

1996年度全国総体で優勝し、トロフィーを先頭にVパレード=山梨・韮崎市中央公園陸上競技場


1996年(平成8年)度、清水商は夏の総体で2年ぶり4度目の優勝を飾り、93年度から続く全国制覇を4年連続に伸ばした。

帝京との総体決勝

全国総体は山梨県で開かれ、準決勝で地元代表の韮崎と顔を合わせた。圧倒的な声援を背にした、韮崎の攻めに苦しんだが、小野伸二(J清水)上原豪(FCヴィアージャSS代表)の2年生コンビのゴールで、2−1で競り勝った。決勝は帝京(東京)を相手に3−1、スコア以上の内容だった。

県予選後、FWの新田純也(JFLホンダFC)が左足首を骨折、本大会は大砲不在で臨んだ。だが、代役に指名された鈴木孝正(服織FC)が「やるしかない」と気迫のプレーで期待に応えた。優勝を勝ち取った時、ベンチの新田は「プレーしたのと同じようにうれしかった」と感じた。

全日本ユース決勝、鹿実に2−3

総体、全日本ユース(U-18)、選手権の三大タイトルのうち、まず一つ目を手にし、3冠獲得へ期待がふくらんだ。しかし、全日本ユースは鹿児島実(鹿児島)との4強対決を後手後手に回って2−3で落とし、5度目のVを逃した。

さらに、選手権は県予選決勝トーナメント1回戦で、やはり追う展開となって、静岡学園に2−3で敗れた。総体を制覇し、好スタートを切った96年度だが、最後は全国へ駒を進めなかった。

97年度の全日本ユース決勝、東福岡に…

97年度は総体と全日本ユースで全国舞台を踏んだ。だが、総体は3回戦で市船橋(千葉)に2−5で屈した。

巻き返しを懸けた全日本ユースは、大船渡(岩手)滝川二(兵庫)南宇和(愛媛)を連破し、決勝に勝ち上がった。相手は総体覇者の東福岡(福岡)で、2−3で涙をのんだ。本山雅志(J鹿島)千代反田充(J名古屋)ら擁した強力布陣と渡り合い、上原は「強かった」との印象がいまだにぬぐえない。

選手権は県予選決勝トーナメント準決勝で静岡学園と対戦した。前年度、決勝トーナメント1回戦で敗れたことから、雪辱に燃えて臨んだ。しかし、大黒柱の小野をはじめ、各選手が効果的なマークに持ち味を消されて苦しんだ。結果は0−0で前後半を終了、PK戦で競り負けた。

高校生プレーヤーが最も強く思いを寄せる選手権で、3連続の予選敗退。全国の晴れ舞台を踏めなかったことが「心残りというわけではない」という小野だが、「雰囲気は味わいたかった」との言葉に実感が込もる。(敬称略)

【1996年度全国総体決勝先発メンバー】

GK
前川大樹

DF
大野晃裕
新村勇
川島真也

MF
薬師寺直樹
平川忠亮
小野伸二
小林久晃
大野尊士

FW
上原豪
鈴木孝正

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