犬が『暑すぎてキツイとき』に見せる行動とは 4つのサインと熱中症になりうる見逃してはいけない症状や対処法をご紹介
犬が「暑すぎてキツイとき」に見せるサイン
犬が高温多湿である場所で過ごしていると、体内の水分や塩分のバランスが乱れます。
人間のように汗をかくことができない犬は、上手く体温を調整することができなくなります。
このようなことから体内の熱を放出することができなくなり、熱中症になるのです。
犬が「暑すぎてキツイよ…」とサインを出したときは、すぐに対処しましょう。熱中症になりうる症状は出ていませんか?
愛犬の様子を観察し、万が一のことがあれば、すぐに対処できるようにしておきましょう。
1.激しいパンティングをし続けている
犬が激しいパンティングをし続けているのは、暑すぎてキツイときに見せるサインです。
口を大きく開け、舌を出し、ハアハアと荒く苦しそうな呼吸をします。唾液や口の中の水分を蒸発させることで熱を奪い、体温を下げようとしているのです。
熱中症になりうる症状であり、軽度の熱中症も疑われます。お散歩中や外出中であれば、すぐに日陰や室内に移動しましょう。
冷たい飲み物を購入し、ワキの下や太ももの間に当てるなど、体温を下げるための対処法もおすすめできます。
2.頻繁に水を飲みに行く
犬が頻繁に水を飲みに行くのは、暑すぎてキツイときに見せるサインです。
犬は人間のようには汗をかかないため、体温を下げるための調整がしにくいです。パンティングをして体温を下げようとしますが、急激に下げることができるわけではありません。
そのようなとき、上がりすぎた体温を下げるため、体を冷やすための手段として、頻繁に水を飲みに行くことがあるのです。
犬の飲み水は、基本的には常温がよいのですが、暑すぎてキツイようであれば、冷たい水を飲ませてもよいと思います。
冷蔵庫で冷やした水は冷たすぎます。冷蔵庫で冷やした水と常温の水を1:1の割合で混ぜたくらいの冷たさでよいと思います。
水をガブガブ飲むときは、熱中症はもちろんですが、脱水症状に注意してあげてください。すでに脱水症状を引き起こしている可能性もあります。
3.冷たい場所に移動する
犬が冷たい場所に移動するのは、暑すぎてキツイときに見せるサインです。
フローリング、玄関のタイル、お風呂場などの冷たい場所に寝転がっていることがよくあります。
エアコンの風が当たる場所で体を冷やそうとすることもあります。我が家では、愛犬たちが暑すぎてキツイときに体を冷やすことができるよう、エアコンの風を真下に向けています。
4.ソワソワと落ち着きなく歩き回る
犬がソワソワと落ち着きなく歩き回るのは、暑すぎてキツイときに見せるサインです。
伏せたり寝転んだりし、落ち着いたように見えて、荒めのパンティングをしているのではないでしょうか。突然、バッと起き上がり、またソワソワと落ち着きなく歩き回ることがあります。
熱中症になりうる症状であり、すでに軽度の熱中症を引き起こしているのではないか、ということが疑われます。
中度にまで進行すると、嘔吐や下痢を引き起こしたり、白目の部分が充血したり、ぐったりとしたまま意識がなくなるなどの症状があらわれることがあります。
犬が暑すぎてキツイことからソワソワと落ち着きなく歩き回るときは、部屋の温度と湿度を下げましょう。温度は20℃~22℃くらい、湿度は40%程度を目安に調整するとよいと思います。
保冷剤があれば、タオル等でくるんでワキの下や太ももの間に当てるなどし、体温を下げるための対処をしましょう。また、水で濡らしたバスタオルを体にかけてあるのもよいと思います。
まとめ
犬が暑すぎてキツイときに見せるサインを4つ解説しました。
✔激しいパンティングをし続けている
✔頻繁に水を飲みに行く
✔冷たい場所に移動する
✔ソワソワと落ち着きなく歩き回る
犬が重度の熱中症になると、急性腎不全を引き起こしたり、脳障害を引き起こしたり、それらによる後遺症のリスクが伴うことがあります。
愛犬が「暑すぎてキツイよ…」とサインを出したときは、すぐに対処しましょう。お留守番中の熱中症、お散歩中の熱中症、移動中の車内での熱中症にご注意ください。
(獣医師監修:葛野宗)