ストレスで心が病む原因?神経伝達物質の過不足を防ぐ「何もしない時間」の重要性
心と体の状態に大きく関わる・神経伝達物質
神経伝達物質の質と量で心の状態が決まる
神経細胞間で情報をやり取りする際、神経細胞同士は直接結合することはありません。両者の間には20〜30ナノメートルという、ほんのわずかなすき間があります。このすき間をシナプス間隙といいます。
神経細胞内を電気信号で通ってきた情報は、神経終末部分で、神経伝達物質という化学物質に代えられて、シナプス間隙に放出されます。なお、脳のなかには、何種類もの神経細胞があり、それぞれが出す神経伝達物質は1種類です。
一方、情報を受け取る側の細胞の先端には、いくつもの受容体があり、それが放出された神経伝達物質を受け取ります。それぞれの受容体にはぴったりと合う神経伝達物質が決まっています。
神経伝達物質によって伝えられた情報は、受容体と結合後、再度電気信号に代えられます。神経伝達物質は、脳内ホルモンとも呼ばれるもので、その種類と量によって、そのときの心の状態が決まります。
本来、脳の興奮の程度は神経伝達物質によってバランスが保つようコントロールされていますが、強いストレスなどが原因で、神経伝達物質の量の過不足が生じます。場合によっては心の病を発症することがあるといわれています。
ですから、ときには何も考えない時間をつくって、デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)で脳内を整理整頓することも大事です。そうすることで神経伝達物質の過不足も整い、心の健康を取り戻せるのです。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 脳の話』著:茂木健一郎