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【コラム】この1ヶ月に訪問した地域(周南市・広島市・新潟市)|益田浩(元新潟県副知事・前中国運輸局長)

にいがた経済新聞

益田浩(ますだひろし)|元新潟県副知事・前中国運輸局長

直近の注目記事をピックアップし、日曜日に再掲載します(編集部)
初回掲載:2025年3月18日(再掲載:3月30日)

はじめに

3月も下旬になりました。今年の桜の開花予想は、東京で3月22日、新潟で4月7日となっています。新潟ももうじきですね。桜の季節には、日々、信濃川やすらぎ堤緑地の桜並木が眼福でした。今年の冬は雪も多く、寒かったですが、ようやく暖かくなり、きっと桜も綺麗に咲くことでしょう。

気候の話題になると、昨今の異常気象続きは米の育成にも影響しており、新潟が誇るコシヒカリは決して暑さに強い品種ではなく、品質低下などの被害が懸念されます。栽培中の水管理や施肥管理がこれまで以上に重要になり、また、暑さに強い新品種の新之助の普及にも期待がかかります。巷間で騒がれている米不足について、現在は、東京のスーパーで空っぽのお米の棚を見ることはないですが、明らかに値段が上がっています。

新潟県庁に赴任して以降、我が家のお米は、新米の季節に燕市吉田本町にある友人の農家さんからまとめて購入し、在庫が底を突いてくると、加茂市や村上市などにふるさと納税をして、返礼品のお米をもらっています。今シーズンは、友人の新米も早々に完売し、今後、ふるさと納税の返礼品もどうなるのか心配です。異常気象が常態化するに連れ、お米や葉物野菜などの高騰も常態化するのでしょうか。困りますね。これからも新潟県には米王国をしっかり守ってもらいたいものです。

異常気象と言えば、今がピークの花粉症についても、今年は1月半ばから早々に鼻がくしゅくしゅし始めました。例年、2月以降の花粉シーズンに備えて、1月半ばから花粉症の薬を飲み始めるのですが、今年は完全にタイミングを失しました。早くも花粉が飛び始めましたというニュースより先に、1月上旬には自分の花粉センサーが発動するほど飛散が早まり、花粉症の薬の服用開始が遅れました。5月のGWあたりまで憂鬱な日々が続きます。勤務地が都心ではなく、山に近いせいもありそうです。

この1ヶ月の動き

2月から3月にかけての1ヶ月間、休日に周南市(山口県)、広島市及び新潟市を訪問しました。いずれも推し活に関係しています。推しごとは重い腰を上げて、遠出する良いきっかけ(言い訳?)になっています。

周南市

周南市では、STU48の推しメン・兵頭葵ちゃんの生誕祭公演があったので、羽田空港から広島空港に行き、広島駅経由で、徳山駅まで新幹線で行きました。広島駅からだと新幹線で20分強です。周南市は徳山市他2市2町が合併して誕生しており、徳山駅前には、駅前賑わい施設の中核としてランドマークとなる立派な図書館があります。

なんと365日年中無休、開館時間は9時30分から22時まで、蔦屋書店やスターバックスも併設するなど、カルチュア・コンビニエンス・クラブが指定管理者として運営するだけにかなり異彩を放っています。私も初めて訪問したときは驚きました。公共図書館活性化のひとつのモデルとして頑張ってもらいたいです。周南市訪問の際、幕末維新期に関する書籍が充実しているマツノ書店にも足を運びました。

先代の店主は幕末維新期の資料の復刻出版にとても熱心で、私も大学生の頃から同書店に通っていたため、私の本棚にも同店の復刻本が沢山並んでいます。今回も奇兵隊と大村益次郎に関する書籍を衝動買いしました。一体、いつ読むのやら、との反省はありますが、表紙を眺めているだけでもテンションが上がります。現在は、復刻本の出版の動きは止まっており、残念ですが、町の書店の危機が叫ばれる中、このような個性がある書店は個性を残したまま、生き残ってもらいたいです。

マツノ書店にて購入

そのほか、有名なカレー専門店であるマサラを訪れ、カツカレーを食べてきました。私語が憚れるようななぜか緊張感がある店内は、正直落ち着きませんが、洋風のカレーは美味しかったです。

マサラのカツカレー

ちなみに、周南市を調べていると、日露戦争で活躍した児玉源太郎・陸軍大将の出身地であることに気づきました。ちょうど、2009年に制作されたNHKのドラマ「坂の上の雲」が再放送されており、毎回胸を熱くしながら観ていただけに感慨深く感じました。ウクライナ戦争とも重なり、当時、日露戦争に負けていたら、日本はどうなっていたのかと戦慄を禁じ得ません。軍部が暴走した第二次世界大戦時の日本と異なり、政治が政治の役割を果たして、際どい戦争を勝ち切ったと思います。

また、2009年当時のNHKもよくこの大作をドラマ化したと思います。昨年、念願叶って、松山市にある坂の雲の上ミュージアムにも行きました。戦争関連では、周南市沖合の大津島にあり、人間魚雷という戦争の悲惨さを後世に語り継ぐ回天記念館も、多くの方々に訪問していただきたい施設です。

広島市

かなり話が横道に逸れていきましたが、広島市でもSTU48の兵頭葵ちゃんの個人ファンクラブの初イベントがあり、帰省を兼ねて戻りました。私が広島に戻るタイミングで、よく中学高校の同期が集まる懇親会を開催してもらっており、いつも感謝しています。

広島では、お好み焼きも食べますが、八丁堀にある肉のますゐも必ず訪問します。ますゐでは、サービスとんかつ(ライス付き450円)が有名ですが、私はいつも上ビーフカツ2枚とライスが定番です。小さい頃から刷り込まれている愛して止まない味です。広島のお好み焼き(広島では、広島焼というと怒られます。)は東京でも食べることができますが、ますゐの上ビーフカツはここでしか食べられません。画像を見ているだけでも、次はいつ食べられるのかと心が乱れます。

ますゐの上ビーフカツ

新潟市

そして、新潟市にも行きました。ちょうど、にいがた酒の陣が開催している週末だったので、改装して綺麗になった新潟駅ビルCoCoLoも随分賑わっていました。新潟の有名なラーメン店をはじめ、飲食店が充実しており、来訪者には食のにいがたを味わって欲しいです。万代口の工事はまだ時間がかかりそうですね。

新潟駅ビルCoCoLo

新潟駅万代口

にいがた酒の陣の会場である朱鷺メッセは、予想どおり、多くの人数で大盛況でしたが、同日は酔っぱらう訳にはいかないので、雰囲気だけ味わって退散しました。

にいがた酒の陣

今回の新潟訪問の目玉は、NGT48のおもいでいっぱい公演です。昼公演は真ん中列の立見席2列目で、舞台全体は良く観えたものの、疲れました。STU48と異なり、NGT48に専用劇場があるのは、公演やレッスンの面で大きな強みですが、劇場内の柱に視界が妨げられることと立見席が多い(立見席になる確率が高い)ことが難点です。ここしばらく、1/2の確率で立見席になっています。STU48は船上劇場であったSTU48号を手放してから、本拠となる専用劇場が無いので、公演毎に複数の劇場・ホールを使いますが、柱も立見席も無いのが嬉しいです。特に立見席があると、私と同世代の方を劇場公演に誘いにくくなります。なお、STU48が東京・池袋にあるライブハウスClub Mixa(STU48東京劇場)で東京公演があるときは、半分くらい立見席があり、立見席に申し込まない私には狭き門になっています。

一方、夜公演は真ん中列の前から3列目と座席に恵まれ、ステージ上のメンバーともよく視線(レス)が合い(とはいえ、NGT48で私が認知されているメンバーは2期生までなので、今や5人だけです。)、とても幸せな気分になりました。特に、アンコールの間、数人のメンバーが客席に向かってサインボールを投げる時間帯があるのですが、推しの三村妃乃ちゃんが私に向かい、下手投げの剛速球ストレートでサインボールを投げてくれて、無事にキャッチできました。ファンがサインボールをうまく受け取れないことがままあり、メンバーががっかりする光景をときどき見かけますので、ストライクで投げてくれたサインボールをがっちり受け止めることができて、安堵しました。のちのち、高くつくかもしれませんが。

公演が終わった後のお見送り(ステージ上にいるメンバーの前を入場者が歩きながら挨拶をする儀式。すれ違う一瞬しかないので、どのメンバーと何を話すかが大事)では、認知されているメンバーから、実名を呼ばれながら、「もっと新潟に来て」と叫ばれました。「ずっと船に乗った(STU48推しになること)ばかりではいけないな。上越新幹線だと2時間で新潟に来ることができるから、もっと新潟に来る頻度を増やすか」と少し反省しました。もっとも、STU48のドラフト3期生のひとり(今は2人しかいませんが)からは、「広島から東京に戻ったから、AKB48さんに浮気しているのでしょう」とリアルお話会の際に牽制されています。全く信用されていません。

NGT48劇場外観

NGT48・三村妃乃ちゃんのサインボール

最後に

この1ヶ月に訪問した3市を振り返るだけで紙面が尽きてしまいました。広島市で路面電車に乗ると、今年2月から初乗り運賃が240円に上がっていました。東京圏の大手私鉄では、小田急電鉄や京王電鉄など、初乗り運賃140円の路線がいくつかあり、総じてまだ運賃は低いです。

現行の鉄道運賃制度は、適正な原価と適正な利潤を合計した総括原価と総収入の収支均衡を図る総括原価主義を取っており、どの運賃も適正なのですが、一般論でいうと、平均給与が高い東京圏は家計負担能力も高いと思われます。結局、総収入の規模(≒沿線の人口規模)の違いが運賃水準に反映してくるため、適正な運賃はどの角度から見て適正と判断するのかは難しい課題だなと思います。

東京圏と地方圏との格差とも関係しており、この問題もいずれしっかり考えてみたいと思います。

益田浩(ますだひろし)|元新潟県副知事・前中国運輸局長

昭和61年3月私立修道高等学校卒業、平成3年3月東京大学法学部卒業。国家公務員Ⅰ種(法律)合格。平成3年4月運輸省採用。平成9年7月運輸省大臣官房人事課付(英国ケンブリッジ大学留学国際関係論)、平成27年7月自動車局自動車情報課長、28年6月大臣官房参事官(税制担当)などを経て、29年7月新潟県副知事。令和2年7月内閣官房内閣審議官(内閣官房副長官補付)、内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局企画・推進統括官、令和4年6月国土交通省中国運輸局長。現在は在京の大手私鉄会社顧問。

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