【平塚 ショップレポ】Domine joie - 地元の素材と人の想いをつなぐ“家庭料理のようなスイーツ”を求めて
JR 平塚駅西口から徒歩5分。明石町のプラザ通り沿いに、白を基調とした落ち着いた外観のパティスリーがあります。
木枠の大きな窓と、風に揺らぐ暖簾(のれん)が目印。街の景色にそっと寄り添うような雰囲気が漂います。
そんなやさしさに満ちた『Domine joie』に、お話を伺いに行ってきました。
平塚・明石町に佇む小さなパティスリー
扉を開けると、木の温もりを感じる空間が広がります。大きな窓からはやわらかな自然光が入り、ショーケースを照らします。
ケースには湘南いちごを使ったケーキやクロワッサン、平塚産の完熟レモンのタルト、ジャージー牛乳のフルーツ杏仁など、季節の素材を活かしたスイーツが美しく並びます。
瓶詰めの「湘南ジャージープリン」420円(税込)は人気のプレーンだけでなく、足柄抹茶味やいちごなどフレーバーも豊富でギフトにもぴったり。素材の産地やアレルゲン表示も丁寧に記されており、安心感があります。
店内に入り左側は、焼き菓子コーナーになっています。一つひとつ丁寧に個包装された焼き菓子たちは、木の棚に美しく並べられ、まるでギャラリーのような佇まいです。
1つから気軽に選べるのはもちろん、贈り物や手土産にぴったりな詰め合わせセットも用意されており、用途に合わせて選べるのがうれしいところ。
どの焼き菓子にも素材へのまなざしと手仕事の温もりが感じられ、そっと日常に寄り添ってくれるような存在です。
やさしい甘さに包まれるイートインのひととき
店内には、窓際に並ぶカウンター席とテーブル席があり、スイーツと向き合う時間をゆったりと楽しめます。家具や器、カトラリーのセレクトにもセンスが光り、まるで誰かの家に招かれたような心地よさ。
取材当日、筆者は「はるみロール」480円(税込)と、「湘南ジャージープリン プレーン」、そして「平塚片倉牧場のジャージー牛乳のカフェオレ(HOT)」570円(税込)をいただきました。
はるみロールはふわりと軽いスポンジに軽やかな甘さのクリームがたっぷり。はるみ米粉の食感が印象的で、ひと口ごとに素材の良さが伝わってきます。
プリンはなめらかでコク深く、それでいて後味はすっきり。カフェオレはジャージー牛乳のまろやかさが際立ち、スイーツとの相性も抜群でした。
どれも素材のおいしさを感じながらも重たくなく、“毎日でも食べたくなるお菓子を”というお店の想いが伝わる、ほっとする味わいでした。
農学と日本料理の経験が導いた素材へのまなざし
店主の石田時光さんは、信州大学農学部の食料生産科学科で農業を学ぶ際に、グループでの野菜栽培にも取り組んでいました。
「泥にまみれて野菜を育てる中で、農薬を使わずに育てることの難しさを実感しました。素材を作る側に立ったからこそ、食材の背景や作り手の想いを伝えたいと思うようになったんです」と石田さんは語ります。
大学卒業後は長野の洋菓子店で修業を積み、さらに京都の老舗割烹「浜作」で日本料理の世界へ。包丁の扱いや所作、素材の選び方など、和の料理人としての哲学を学びました。
「日本料理では、包丁を研ぐことも大切な仕事の一つ。切れ味ひとつで仕上がりが変わるんです」と石田さん。今でもその感覚を大切にしており、スイーツ作りにも自然とそのこだわりがにじみ出ています。
また、洋菓子作りにおいても、リキュールの代わりに地元・熊澤酒造の純米吟醸「湘南」を使うなど、和の感性を活かしたアレンジが光ります。
地元と未来をつなぐスイーツの力
Domine joieのスイーツには、石田さん自らが平塚や湘南エリアの農家を訪ね、直接仕入れている素材がふんだんに使われています。
「素材を選ぶときは、誰がどんな想いで作っているかを大切にしています。顔が見える関係だからこそ、スイーツに込める気持ちも変わってくるんです」と石田さんは話します。
現在、石田さんが主に使用している地元の素材と農家さんはこちら。
ジャージー牛乳(平塚市・片倉牧場)平飼い卵(二宮町・コッコパラダイス)はるみの米粉(平塚市・湘南そだち米)
いずれも石田さんが実際に足を運び、作り手の想いや姿勢に共感して選んだものばかりです。
こうした素材の背景を伝えるため、店内には生産者の名前や産地を紹介するコルクボードも掲げられており、訪れた人が自然とそのつながりに触れられるようになっています。
Domine joieのスイーツは単なる“おいしい”を超えて、地域の風景や人の手仕事を感じさせてくれる存在です。
また、「はるみっこ」や「湘南ジャージープリン」などのスイーツは平塚市と神奈川県のふるさと納税返礼品に採用されています。全国からの寄付を通じて、地元の魅力を伝える役割もDomine joieは担っています。
日常に寄り添う、やさしさの味を求めて
Domine joieのスイーツは、どれも“やさしさ”が芯にあります。
「毎日でも食べられるようなお菓子を作りたいんです。特別な日に食べる“ごちそう”のような重厚なケーキも素敵ですが、うちは“日本の家庭料理のようなお菓子”を目指しています」
その石田さんの言葉のとおり、Domine joieのスイーツは素材の良さを活かしながら、軽やかな甘さに仕上げられています。ふらりと立ち寄って、今日の気分に合うひと品を選ぶ。そんな日常の中の小さな楽しみを、ここでは見つけることができます。
平塚の街に根ざし、地元の魅力をお菓子で伝えるDomine joie。これからも、やさしい甘さとともに、たくさんの出会いを届けてくれそうです。
Domine joie
営業時間
10:00〜18:00(カフェL.O. 17:00)
定休日
毎週水曜日・第1・3・5火曜日
電話番号
0463-67-1896
支払い方法
現金、クレジットカード、電子マネー、QR決済(auPAY、楽天Pay、PayPay、d払い)
アクセス
JR 平塚駅西口より徒歩5分
住所:神奈川県平塚市明石町26-6 中央ビル1F
駐車場:専用駐車場1台/提携駐車場あり(1,500円以上のお会計で15分無料)