上越市の渇水対応費用は約8億8千万円の見込み 対応検証は年度内に
新潟県上越市は2025年11月25日、今夏の渇水の対応費用が約8億8000万円となる見込みを明らかにした。
《画像:渇水時の正善寺ダム(2025年8月5日撮影)》
今年4月に発生した県営高田発電所の水管破断事故と記録的な少雨による今夏の渇水では、水源の正善寺ダムの水が減り、7月15日から9月4日までの52日間にわたって、高田、直江津など約4万6500世帯約10万8000人に節水要請が出された。
同市は断水を回避するため、7月から8月にかけて6か所の消雪用井戸から城山浄水場と正善寺浄水場まで配水管をつなぐ工事のほか、給水スポットへの応急給水などを実施。市は8月1日に配水工事などの経費として、12億9830万円の本年度水道事業会計補正予算を専決処分していた。
《画像:上越妙高駅付近の3か所の井戸から城山浄水場に向けて設置された配水管(2025年8月2日撮影)》
渇水は県営高田発電所の水管破断事故が大きな要因だった。西山勝寛ガス水道局長は「費用については機会があるごとに県と調整している。今後は要望も考えている」と話した。
同局は12月10日まで、無作為抽出した節水対象区域内外の市民それぞれ1000人ずつ計2000人の市民を対象に、市の渇水対応などのアンケート調査をインターネットと郵送で行っている。節水要請に至った原因や経緯などの検証も行っており、年度内をめどにまとめる予定。