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精がつくってホント?『ウナギ』の栄養の実態に迫る!

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精がつくってホント?『ウナギ』の栄養の実態に迫る!

うなぎはスタミナが付く食品として知られるが、実際にはどのような栄養が含まれているのだろうか。本記事では、うなぎの栄養素や含有量、それぞれの栄養素の特徴について解説する。また、うなぎを食べることにより期待できる効果や効能についても紹介する。

1. うなぎの栄養価

うなぎにはどのような栄養素が含まれているのだろうか。「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」(※1)より、うなぎ(生)に含まれる主な栄養素と100gあたりの含有量を紹介する。また、代表的な栄養成分の特徴についても見ていこう。

100gあたりに含まれる栄養成分

たんぱく質:17.1g
脂質:19.3g
炭水化物:0.3g
主なミネラル類
 ・ナトリウム:74mg ・カリウム:230mg ・カルシウム:130mg ・マグネシウム:20mg ・リン:260mg ・鉄:0.5mg ・亜鉛:1.4mgビタミン類
 ・ビタミンA:2400μg ・ビタミンD:18.0μg ・ビタミンE:7.5μg ・ビタミンB1:0.37mg ・ビタミンB2:0.48mg ・ナイアシン:3.0mg ・ビタミンB6:0.13mg ・ビタミンB12:3.5μg ・葉酸:14μg ・パントテン酸:2.17mg ・ビオチン:6.1μg ・ビタミンC:2mg

ビタミンA

うなぎはビタミンAが豊富な食品で、含有量は100gあたり2400μgにもなる。ビタミンAは主に目や粘膜の健康を保つ働きをもち、免疫力を強める作用もあるため風邪の予防に役立つといわれる。脂溶性ビタミンであるビタミンAは、うなぎに多く含まれる脂質とともに摂取されることで吸収もよくなる。ただし、ビタミンAは体内に蓄積されやすく含有量も多いことから、過剰摂取にも注意が必要である。(※1、2)

ビタミンB群

うなぎには、ビタミンB1・B2をはじめとしたビタミンB群も豊富に含まれている(※1)。いずれも水溶性ビタミンのため、サプリメントの併用などがなければ過剰摂取のリスクは低い。ビタミンB1は主に糖代謝に関与し、ビタミンB2もエネルギー産生に関わる物質の補酵素として働く。そのため、疲労回復にも役立つ栄養素とされている。(※3、4)

ビタミンD

ビタミンDには、カルシウムとリンの吸収を促進させる働きがある。丈夫な骨や歯の形成、維持に欠かせない栄養素であるとともに、神経の伝達や筋肉の収縮にも関わる。不足するとカルシウムが吸収されにくくなり、骨の軟化が起こる。脂溶性のため過剰摂取には気を付けたいが、ビタミンAと比較するとうなぎの摂取によるリスクは低い。(※1、5)

ビタミンE

ビタミンEには抗酸化作用があり、活性酸素の働きを抑え過酸化脂質の生成を防ぐ。それにより、血管の健康維持、血中LDLコレステロールの酸化や赤血球の破壊の防止などの効果がある。また、細胞の酸化を抑制する働きにより、アンチエイジング効果も期待できる。ビタミンA、ビタミンDとともに脂溶性だが、うなぎによる過剰摂取のリスクは低い。(※1、6)

DHA(ドコサヘキサエン酸)

うなぎには必須脂肪酸のDHA(ドコサヘキサエン酸)が100gあたり1100mg含まれている(※1)。DHAはサンマやイワシなどの青魚に多く含まれていることで知られている。脳の若さを維持するために役立つ不飽和脂肪酸として、記憶力や計算能力などを強化する効果が期待されている。(※7)

EPA(エイコサペンタエン酸)

DHAとともに必須脂肪酸のEPA(エイコサペンタエン酸)は、うなぎ100gあたりに580mg含まれている(※1)。IPA(イコサペンタエン酸)とも呼ばれる。EPA(IPA)には血中の中性脂肪を減らす作用、コレステロールを調整する作用があり、血液の健康維持に役立つ。(※7)

カルシウム

ミネラルの一種であるカルシウムは、うなぎ100gあたりに130mg含まれている(※1)。カルシウムは骨や歯の形成や維持、強化に欠かせない栄養素だ。また、細胞の分裂や分化、筋肉の収縮のほか、神経興奮の抑制や血液凝固作用の促進などさまざまな働きに関与している。ビタミンDとともに摂取することで吸収率がよくなるため、両方を含むうなぎは効果的な食品といえる。(※8、5)

亜鉛

亜鉛もミネラルの一種で、うなぎ100gあたりに1.4mg含まれている(※1)。アミノ酸からたんぱく質を再合成する際やDNAの合成に必要な栄養素である。そのため、生命維持や発育、新しい細胞を作る組織や器官での働きに欠かせない。味蕾細胞や免疫反応にも関与するほか、活性酸素の除去に役立つ酵素としても働く。(※9)

2. うなぎの栄養と効能

うなぎには、たんぱく質や脂質のほか、さまざまなミネラル類・ビタミン類が豊富に含まれている(※1)。それらの栄養素により期待できる効能についてまとめて紹介する。

肌がキレイに

うなぎに含まれるビタミンAやビタミンB2には肌の健康を維持する働きがある(※2、4)。また、ビタミンEには抗酸化作用によるアンチエイジング効果が期待できる(※6)。またうなぎには脂質が豊富に含まれており、脂溶性のビタミンAやビタミンEの吸収を促す効果がある(※10)。皮膚の構成成分であるたんぱく質(※11)も多く含むため、うなぎは肌をキレイにしてくれる栄養成分が豊富な食品なのだ。

疲労回復

うなぎに多く含まれる脂質とたんぱく質は、エネルギー産生栄養素である(※10、11)。さらに、エネルギー代謝の補酵素として働くビタミンB群(※3、4)も含まれるため、効率よくエネルギーを生み出すことができる。うなぎはスタミナ食といわれるが、栄養面でエネルギー源となりやすいため、実際に疲労回復に役立つのである。

体の健康面

うなぎには、体構成成分となるたんぱく質(※11)をはじめ、エネルギー源となる脂質(※10)、体の健康を維持するために働くビタミン類(※2~6)やミネラル類(※8、9)が含まれている。また、血液の健康や若さの維持に役立つ必須脂肪酸(※7)も含む。各栄養素の働きにより、基礎体力や体調が維持され免疫力も高まり、風邪やさまざまな疾病を予防することができるのだ。

3. うなぎの栄養素をおぎなう食事

うなぎにはさまざまな栄養素が豊富に含まれているが、不足している栄養素もある。とくに食物繊維がまったく含まれていないほか、うなぎ100gあたりで炭水化物(糖質)が0.3g、ビタミンCが2mgと少ない(※1)。そのため、バランスを整えるにはほかの食品を組み合わせて栄養をおぎなう必要がある。

野菜を一緒に食べる

ビタミンCや食物繊維が豊富に含まれる野菜をうなぎと一緒に食べるとよい。サラダや酢の物などを副菜として組み合わせよう。野菜たっぷりの味噌汁やすまし汁などもおすすめだ。野菜のほか、きのこや海藻なども使用すると栄養をおぎないやすい。また、うな丼にすることで炭水化物も補給できる。さっぱりとした副菜や汁物を組み合わせることで、うなぎの食べ過ぎを防ぐこともでき、脂質やカロリー、ビタミンAの過剰摂取を避けられるというメリットもある。

結論

うなぎにはたんぱく質や脂質が豊富に含まれるほか、ビタミンAをはじめとしたビタミン類やミネラル類、さらに必須脂肪酸の含有量も多い。さまざまな栄養素を同時に摂取できるため、健康効果も期待できる。ただし、不足している栄養素もあるため、野菜などと一緒に食べて栄養バランスを整えるとよいだろう。(参考文献)※1出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」魚介類/<魚類>/うなぎ/養殖/生※2~9出典:公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット ※2:ビタミンAの働きと1日の摂取量 ※3:ビタミンB1の働きと1日の摂取量 ※4:ビタミンB2の働きと1日の摂取量 ※5:ビタミンDの働きと1日の摂取量 ※6:ビタミンEの働きと1日の摂取量 ※7:「日本人の長寿食」第3回 秀吉のサンマ健康法 ※8:カルシウムの働きと1日の摂取量 ※9:亜鉛の働きと1日の摂取量 ※10:三大栄養素の脂質の働きと1日の摂取量 ※11:三大栄養素のたんぱく質の働きと1日の摂取量

投稿者:佐々木このみ
監修者:管理栄養士 佐々木倫美

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