<非を認めない加害者>靴が泥まみれ!謝罪も弁償もナシなの?思わず相手に直接伝えた思い【まんが】
数年前の出来事です。私は小学3年生の娘さくらを育てる専業主婦のカナです。夕方学校から帰ってきたさくらが泣いていました。詳しく話を聞いてみると、休み時間にクラスの男の子に意地悪をされるトラブルがあったようです。
休み時間に外で遊ぼうとしたさくらは、靴がなくなっているのに気づいたそうです。探しても探しても結局見つからず、学校が終わって帰るとき先生に助けを求めると……。
白いスニーカーはつい先日、さくらがお店で「これがほしい」と選んで買ったばかりのものです。今朝はウキウキで初めて学校に履いていったのに、かわいそうなくらいドロドロになっていました。一生懸命洗いましたが泥汚れはもう落ちそうにありません。しばらくして担任の先生からも連絡がありました。
蓮くんのお母さんの言葉を聞かされてあぜんとしました。蓮くん本人がさくらに謝ったとはいえ、親として頭を下げるのは当たり前のことだと思うのですが……。担任の先生に「相手の連絡先を教えてほしい」とお願いしたのですが、「こちらからもう一度連絡しますので」とその日は教えてもらえませんでした。私としてはここまで酷いことをされたら、相手の保護者から直接謝罪してもらいたいです。あなただったらこんなときどう思いますか?
会話がかみあわない相手。ありえないのはどっちの親?
モヤモヤしていると数日後、スーパーで蓮くん親子にばったり出くわします。
私は蓮くんのお母さんと直接話をしなければと思い、近寄って挨拶をしました。そして早速、スニーカーを泥まみれにされた先日の件を切り出します。直接謝罪してほしいこと、白いスニーカーの汚れがもう落ちず弁償してほしいこと……。すると蓮くんのお母さんは私の顔をじっと見つめます。
もし丁重な謝罪があれば、私も話を終わりにしていたと思います。けれど蓮くんのお母さんは悪びれる様子もなく余計にイラだちました。私は決してお金がほしいわけではありません。子どもがしたことの責任も取ろうとせず、人を小ばかにしたような態度が許せないのです。こうなったら謝罪させるまで徹底的に追い詰めようと決心しました。
【相手の気持ち】は?お金を要求してくるなんてヤバすぎ
私は小学3年生の息子・蓮を育てる樹里です。ある日担任の先生から蓮が起こしたトラブルについて連絡がありました。なぜか「相手の親が謝罪を求めている」そうです。でも蓮はもう小学3年生。子ども同士で謝って解決できているなら、それで良いのではないでしょうか。
親としての責任が重い……そう考えたことがないと言えばウソになります。でも母子2人で生きていくと決めたからには、仕事を頑張って稼ぐしかないのです。蓮も忙しい私の姿を見ているからか、しっかりした子に育ってくれました。
学校では子ども同士、物を壊されたり汚されたりすることだってあるでしょう。そのたびにあの剣幕で謝罪と弁償を要求していたらと思うと……ちょっと理解ができません。しかも子どもの前であんなにまくし立てるなんて……。そもそも子どもが大勢集まる学校に、汚しては困るような白いスニーカーで行かせたのは向こうの落ち度なのではないのでしょうか。私は相手にしないことを決めました。
【私の気持ち】子どもたちは仲直り。納得いかない私だけが空回り!?
さくらは蓮くんを許しているようですが、私は蓮くんのお母さんを許すことができません。小ばかにするような態度をとって、謝罪の気持ちもないなんて……。どうしても納得がいかないのです。
私は担任の田中先生を通じ、再度「話し合いの場を設けたい」と申し入れました。しかし蓮くんのお母さんは全く応じる気がないようです。話が全く進みません。さくらは蓮くんと仲良くしたがっているし、自分だけが空回りをしているようでむなしい気分になってきました。
「ごめんなさい」加害者からの誠意に……胸がズキン!
ある日、さくらが蓮くんを家に連れて帰ってきました。
さくらの声を聞いて玄関まで出ていくと、蓮くんが私に向かって両手を差し出します。手のひらには小銭がたくさん……。驚きました。
以前スーパーで会ったとき、私は「弁償してほしい」と蓮くんのお母さんに詰め寄りました。その様子を蓮くんも見ていました。さすがにやりすぎだったかもしれない……。蓮くんの反省した顔をみたらスッと冷静になりました。私は差し出された手を優しく蓮くんの方に押し戻します。
親同士の価値観が合わなかったり、相手の親を信用できなかったりすると、子ども同士を遊ばせるのも心配です。しかしさくらと蓮くんは仲良くやっているようだし、学校の先生も見守ってくれているのでこれ以上口うるさくしなくても良いかもしれません。私は蓮くんの誠心誠意の謝罪に免じて……この話はもう終わりにしようと決めたのでした。
【相手の気持ち】育児の失敗?もっと寄り添うべきだった
驚きました。蓮は「弁償しろ」という言葉を聞いて、自分の貯金を持っていったのです。私はずっと、蓮を自立した子に育てようとしてきました。だから自分で解決しようとしたのでしょう。
私がもっと上手く立ちまわっていれば、お金の話でこれほど蓮が思い詰めるようなことはなかったはずです。しっかりしているようでまだ小学3年生。蓮を信頼していると言いながら、何もかも蓮に任せすぎていたと反省しました。次の謝罪は私ひとりで行こうと思います。 最近、忙しさを理由に親子でゆっくり話す時間も取れていませんでした。これからはもっと親子のコミュニケーションが取れるよう努力していきます。