春の花が咲きほこる!千葉県・安房地域のおすすめグルメ・観光スポット6選
春は “花の町” へ。千葉・安房地域のおすすめスポット
東京駅からバスで約1時間、そのアクセスのよさから週末旅にも人気の千葉県。なかでも、安房地域(鴨川、館山、南房総、鋸南町)は、関東でも温暖なエリアとして春のおでかけにもおすすめです。
見どころは、温かな気候のもとですくすくと育った花。「日本の道百選」に選ばれた房総フラワーラインから、花摘み体験やエディブルフラワーを楽しめるスポットも多くありますよ。
本記事では、美しい花を愛でながら、千葉ならではの食を堪能するコースをご紹介します。
1. 房州産びわと菜の花「道の駅とみうら 枇杷倶楽部」
“千葉県初の道の駅” として、南房総市に設立された「道の駅とみうら 枇杷倶楽部」。『全国道の駅グランプリ2000』で最優秀賞を受賞し、「房州びわ」の名産地らしく、多種多様のびわ製品を取り扱っています。
施設にはカフェやギャラリー、美しく手入れされた花壇、菜の花畑を望むテラスがあります。
看板スイーツの「びわパフェ」
カフェには、房州産びわを贅沢に使用したメニューがラインアップ。ここでは通年提供されていますが、びわの旬は4月下旬〜6月中旬だそう。
看板スイーツの「びわパフェ」は、自社製造のミルキーなびわソフトに、シロップ漬けにしたびわがたっぷりとトッピングされています。やさしい甘さでフルーティーな香りがたまりません。
房州産びわを使用した「オリジナルびわカレー」
房州産びわのピューレをルウに仕様した「オリジナルびわカレー」。じんわりと広がる甘みがスパイスの風味を引き立てるひと品です。
ショップで販売されているレトルトカレーは、お土産にぴったり。
自社製造のオリジナル商品は約50種
ショップで販売されている、オリジナル商品は約50種類ほど。原料は施設内の「びわファクトリー」で製造されています。
味には問題ないものの市場には出回りにくい、B級品・C級品のびわを引き取って加工販売もおこなっているのだそう。
びわゼリーやご当地レトルトカレーが人気!
特に人気の商品は、おいしさをぎゅっと凝縮させた「房州産びわゼリー」と「房州産びわカレー」。
捨てるところがないといわれる、びわの葉を使ったお茶もおすすめ。併設されたびわ茶工場で作られています。
2. 郷土料理がそろう「たてやま旬鮨 海の花」
地魚やご当地料理を楽しむなら、館山駅前の「たてやま旬鮨 海の花」へ。魚は自社の定置網漁船で毎朝水揚げしており、活きのいい海産物に出会えます。
刺身や特産物を活用した一品料理、御膳など幅広いメニュー展開と、お得感のある価格帯も魅力。
館山の魚を知り尽くした職人が握る寿司
※写真は通常メニューと異なります
館山の魚を知り尽くした鮨職人が握る、旬のネタや地魚の寿司。この日はスズキ、まぐろ、いさき、鰹、コウイカをいただきました。
安房の漁師が生んだ郷土料理「なめろう」
※写真は通常メニューと異なります
房総半島沿岸部に伝わる「なめろう」は、漁師が獲れたての魚を不安定な船上で調理するために考えた郷土料理。生の魚をたたきながら、味噌を混ぜ込むのが特徴です。
味噌のコクと魚の旨みが溶け合った逸品で、この日は地アジを中心にさまざまな魚がミックスされていました。
漁師の町のハンバーグ「さんが焼き」
※写真は通常メニューと異なります
なめろうと同じく郷土料理の「さんが焼き」は、いわば漁師のハンバーグ。山仕事へ行く漁師が、なめろうをアワビの殻に入れて持っていき、山小屋で蒸したり焼いたりしたのが始まりだそう。
香ばしく焼かれた魚の風味と大葉のさわやかな香りが相性抜群!
捕鯨文化が残る地域ならではの「くじらのたれ」
※写真は通常メニューと異なります
南房総市の和田漁港は、国内でも珍しく江戸時代から続く捕鯨文化の残る漁港。伝統食として根付いている「くじらのたれ」は鯨の赤身を乾燥させた、ジャーキーのような食べ物です。
ほのかに鉄分を感じられる濃厚な味わいで、七味マヨネーズとよく合いますよ。
太くてやわらかい、房州産の「天草」
実は、上質な天草の名産地としても知られる館山市。海藻の一種である天草は、寒天やところてんの原料になります。同店ではそんな天草を使用した寒天入りのあんみつを提供しています。
房州産の天草は太くてやわらかいそうで、もっちりとした食感がやみつきに……。
3. カレンデュラ農園「ベレケの村」
野生のカレンデュラが咲くキルギスで出会い、カレンデュラに魅せられた五十嵐さん夫婦が営む農園「ベレケの村」。南房総市の白浜町は日本でも生産量一を誇る、カレンデュラ産地なのだそう。
農園では、美容や健康維持にも役立つといわれる、カレンデュラの花摘み体験、コスメや雑貨作りなどのイベントをおこなうほか、キルギスの特産品をフェアトレードで輸入・販売もしています。
カレンデュラの花摘み体験
カレンデュラの花摘み体験ができるのは、開花時期の1月〜4月上旬。手袋や剪定バサミを貸してもらえるため、手ぶらで行っても問題ありません。
畑に足を踏み入れ、自分が気に入った株を選んで収穫します。つぼみが多いものを選べば、自宅で開花の瞬間を楽しむことも!
美容にいいカレンデュラを使ったコスメ作り
カレンデュラは、別名 “皮膚のガードマン” とも呼ばれ、傷やかぶれ、皮膚トラブルにいいのだそう。キルギスでは、健康維持や美容のために使われることが多く、薬局でも売られているようです。
かの有名なクレオパトラも愛した花といわれており、ホルモンのバランスを整えたり、デトックス効果もあるといいます。
カレンデュラオイル、みつろう、アロマオイルで手作りバーム
「ベレケの村」はカレンデュラのオイルを使用し、リップバームやスキンケアバーム、化粧水などを作れるのも魅力のひとつ。
なお、ランチを含む体験プランでは、近くのイタリアンレストラン「オステリアイルファーロ」で、カレンデュラを使ったランチをいただくこともできますよ。
オンラインショップでも商品を販売
写真はカレンデュラをまるごと乾燥させたハーブティー。お湯を注ぐと、オレンジ色の花が開きます。味わいはやさしく、五感から安らげる1杯。
ハーブティーはオンラインでも販売されています。
4. 自然派のラム酒を造る「大井倉蒸溜所」
お酒好きなら訪れたいのが、サトウキビの生産からラム製造、熟成までのすべてをおこなう「大井倉蒸溜所」。山奥の古民家を改装した趣のある蒸溜所も見応えがあります。
温暖な南房総の気候を活用し、原料のサトウキビを自社栽培。ラム酒のために作られたオーガニックのサトウキビは、甘さと味わい深さをあわせもつのだそう。
大井倉蒸溜所は2基の蒸留器を保有し、自社農園サトウキビを使ったアグリコールラムから糖蜜を使用したトラディショナルラムまで複数のラム酒を生産しています。
1基は手作りの蒸留器で、レシピに合わせて設備を組み替え可能、ラム酒にさまざまな味わいの変化をもたらすことができるのだとか。
南房総発。希少なアグリコールラムを生産
左から「BOSO Rhum Fleur -花- Contient de la mélasse」3600円(税別)/「BOSO Rhum blanc Fleur -花-」3600円(税別)/「BOSO Rhum Agricole blanc Soleil - 太陽- 2023」7000円(税別)
同社が生産する「アグリコールラム」は、カリブの島々を中心に造られている希少なラム酒。搾りたてのサトウキビジュースを使うことで生まれる、フレッシュな味わいが特徴だといいます。
実際に「BOSOアグリコールラム」を飲んでみると、当然アルコールは強いものの、ふわっと華やかな飲み心地!商品はオンラインストアでも購入できますよ。
写真は熟成庫の様子。熟成に使用する樽は世界各地から仕入れたり、地元の樹木を活用しているとのこと。そうすることによって、できあがった原酒が複雑で奥行きのある味わいに仕上がるのだとか。
泊まれる古民家蒸留所「大井倉宿せいざん」
敷地内には、歴史ある古民家をリノベーションした宿泊施設「大井倉宿せいざん」が併設。ラム酒に浸りながら、ゆったりと贅沢なひとときを過ごせます。
宿は一日一組限定。宿泊の際はラム酒のテイスティングから、サトウキビの刈り取りや絞り体験まで、さまざまなコンテンツを楽しめますよ。趣を残した設えで広々とした空間
二階建ての一軒家は、広々とした空間で非日常感たっぷり。立派な太い梁や欄間、木材で出来た天井を活かしながら、洗練された内装になっています。
大人数で宿泊できるため、二世帯の家族連れやお酒好き同士で集まる会にも。
5. 南房総の花づくりの父が開いた「抱湖園」
南房総市和田町にある、花の絶景スポット「抱湖園」。“南房総の花づくりの父” といわれる偉人、間宮七郎平が開いた庭園で、1月下旬〜3月末ごろには、元朝桜と菜の花が咲き誇ります。
南房総を花の名産地にした、間宮七郎平の存在
1920年ごろ、薬剤師を志した間宮七郎平は “花づくりによって半農半漁で生計を立てる民を救いたい” という想いのもと薬草や花を栽培し始めました。そのなかでキンセンカ(カレンデュラ)を観賞用の花として販売。鉄道が開通したことで、花を東京へ出荷すると、1本5円(1カ月の手当が5円の時代)で売れたのだそう。
最初は花づくりへの風当たりも強かったものの、「これは商売になる!」とのことで周りの人たちも栽培を始め、和田町の花づくりが盛んになっていったのだとか……。
南房総の温暖な気候を利用して、花の栽培に熱心に取り組んだ間宮七郎平。「抱湖園」を訪れる際は、彼の存在に思いを馳せながら、美しい花たちを愛でてはいかがでしょうか。
6. 太平洋を望む、泊まれるレストラン「波太オルビス」
鴨川市の海沿いに佇む、泊まれるレストラン「波太オルビス」。全客室から海を望むことができ、レストランではエディブルフラワーや千葉の食材を用いた料理の数々が提供されます。
波の音と潮風の香りを感じられるテラスも魅力的。
エディブルフラワーと千葉の食材を盛り込んだコース
コースを構成するのは、和と洋のコラボレーション料理。熟練寿司職人の上村恵司さん、大手ホテルで修行をしたシェフの上村航平さんが作り出す、こだわりの品々を堪能できます。
前菜の冷トリュフスクランブルエッグに続いて、鴨川産エディブルフラワーと旬野菜のサラダ。鴨川産いせエビのビスク、大多喜ハーブ園のハーブティー、君津ハチミツ工房のハチミツのソルベと “千葉の恵み” が目白押し!
鴨川らしく豪華な海の幸も。この日のお造りの内容は、一本釣りのアジ、まんぼう(肝和え)、石鯛、ソウダガツオ、サザエ、はばのり。
肉料理は鴨川産黒毛和牛、高梨牧場のかずさ和牛をローストにした逸品でした。
熟練鮨職人の大将が目の前で握る寿司
コースの終わりに、“大将入魂” のおたのしみにぎりが登場!大将の上村恵司さんが、直接握ってくれます。この日はひらめ、石鯛、黄メジマグロ、一本釣りのアジ。
デザートは「シェフ特製バスクチーズケーキ」に鴨川産のいちごペーストを添えたもの。
※季節や仕入れ等により内容はことなります
千葉の名酒を飲み比べ
お酒はビールや日本酒、ワインやラム酒まで、千葉の銘柄が豊富に取りそろえられています。
日本酒は寺田本家(神崎町)の「天水棚田 ※」や亀田酒造(鴨川市)の「寿萬亀」など。ビールは、KAMOGAWA BREWERY(鴨川市)の「鴨川クラフトビール」、ワインは船越ワイナリー(多古町)の「多古ワイン」。ラム酒は大井倉蒸溜所で造られた「フルールメラス・フルールブラン」と、千葉が生んだ名酒の揃い踏みです。
※撮影時の時期限定商品のため、販売されていない場合があります
オーシャンビューの客室でゆっくり過ごせる
客室はオーシャンビューで抜群のロケーション。ゆっくりと海を眺めながら、至福の時間を過ごせますよ。時間や季節によって、海の景色が変わるのも見どころ。
その居心地の良さからリピーターが多く、最近は母娘旅や女子会なども増えているそう。
都心から約1時間。週末のぶらり旅に
都心から約1時間、千葉県の安房地域は週末のぶらり旅にうってつけ。春は、美しい花とともにおいしい食事をたっぷり満喫できます。本記事で紹介したスポットは一日で巡れるため、ぜひおでかけの参考にしてみてはいかがでしょうか。
※掲載商品の情報は公開時点のものです。
※本記事は個人の感想に基づいたもので、感じ方には個人差があります。
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